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2004.10.10

信仰と宗教と。

 今夜、仲間内で飲んでいるときに、ふと、信仰や宗教の話題になりました。これを読んでいるみなさんは、どうでしょう? 何か信じてるものってあります?
  信じてるもの・・・多分、それって、人それぞれに、いろんなものがあって、たとえば、大好きなマンガの中で語られていたメッセージでもいいし、ふと耳にして好きになった歌手の歌でもいい。たとえばそれは、愛する人の存在や言葉でもいい。人生という闇の中で迷った時に、行く手を照らす指針となるもの・・・そういうものを持っている人は幸福だと思います。
 私個人は、両親が信仰をしていて、私は当たり前にようにそれを見て育ちました。まあ、信仰ったって、私の一家は多分、そんなに真面目にがんばっていたわけでもなかったので、私も、かなりいい加減な感じですが、たまに、ふと、その信仰の中で教えられたことを思い出す瞬間があったりします。困ったときや苦しい時、悩んだ時なんかに。
 世の中にはいろいろなことがあって、その中には自分が注意していれば避けられることもありますが、そうでなくて、自分の力だけではどうしようもないこと、どんなに自分が注意深くそれと向き合っていても、そうなってしまうことというのがあって。
 私は5年前に、肉親の死に立会いました。
 亡くなったのは、春の桜の時期でしたけれど、ちょうど、2月から3月の寒いころ、人工呼吸器をつけた肉親のそばに付き添いながら、冷たい雨の振る景色を病室から眺めつつ、自分のすべきことやこれからのことを考えました。そして亡くなった日には、肉親の枕元で小さな声で祈りました。その時に他に何もできることがなかったので。でも・・・その時に、肉親を送る方法を、誰に頼ることもなく、自分が知っていたことが少し嬉しかった。
 生きること、死ぬこと。おそらくこの世界には、様々な価値観が共存していて、どれが正しいという絶対的なものは存在しなのではないかと私は思います。
 「宗教」とは、ある一つの考え方が正しいと信じることかもしれないので、ある意味、様々な価値観の存在を認める信仰は不完全なのかもしれません。でも、私は、多分、それを、私と私の両親が信仰していた教えから学んだような気がします。だから、私はそれと出会ったことを感謝したい。
 でも、その信仰が何かはここではないしょ(笑)。何を信じているかはおそらく、個人、個人の心の中の、大切なもので、人に押し付けるものではないのでしょうから。
 みなさんも、自分にとって信じる「何か」を見つけてください。願わくは、それがあなたにとって幸福をもたらすものでありますように。

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