空を飛ぶ鳥のように
囲碁関連でよくコメントを下さるまえださんのブログ、囲碁雑考RETURNSに「囲碁における読みとは?」という記事が出ていました。
「あたったかはずれたかはない、読んだか読んでないかしかない」・・・そのとおりだと思います。
昨日の日中友好囲碁大会の最後の対局で、「自分がこう打てば相手はこう打つはずだ」というのを、私はことごとくはずされましたけど、なんていうんでしょう、それは、「むむ、この人は私の知らないことを知っているな」という感覚。私くらいの級だと、こういうのを実感することがとても多いです。
この間、ふと、囲碁の初心者から初級者に上がるのって、「地上を歩く人と空を飛ぶ人」の違いだなぁって思いました。19路の盤面を、自分の打ってるところだけじゃなくて、全体として見られるようになると、一気に、空を飛ぶ鳥のように視野が広がります。地上を歩く人には見えない景色がそこにある。
たとえ今、攻め合いをしているそこで何子か捨てても、反対側でものすごく得ができる。それを分かるか、分からないかで打ち方も変わるし、まえださんには怒られそうですが、相手が、そこしか見えてないのが分かると、そこにトラップを作ることもできてしまう。(←こんなことはしてはいけませぬ)。
私は今、空をやっと飛べるようになって、それだけがめちゃめちゃうれしくて、でたらめに飛びまわっているわけですけれども、地上の景色には、実は道もあって川もあって、家もあるわけですわ。私はまだあまり地上の景色の意味は良く分かってなくて、山があったり川があったり、その全体が見えたりすることが嬉しくてしょうがない。
空を飛ぶことにも実はルールもある。
さらに高く飛ぶにはやはりコツがいるし、飛ぶ方向や近道や遠回りや、そこに流れる気流を読んだり、まあいろんなことがあるらしい・・・
あの気流を捕まえれば、今よりも高くいけそうだ。そんなものを見つけるとワクワクしますわ。
私の級くらいでは、要するに「知っていることと知らないこと」に差があるのかもしれません。まだまだ、だから本当の意味では、「勝負」にもなってない、つーことで。でも新しいことを知り、それを実戦で試したり、今回みたいに、さらに高いところをいく人と出会ってワクワクするのは楽しいことです。
そして・・・まあ、読めてないこともたくさんありますが、「さあ、この局面ではどこが一番大きいか。そして次に相手はどこに打ってくるか」・・・ええと、これって、読みって言わないの? まえださん~・・・そういうのを考えつつ盤面の流れを想像すること、これが今の私にとっての一番の「囲碁の楽しみ」です。
想像がうまく当たれば嬉しいですが、物語は意表をつく展開が面白い。
予定調和もそれはそれで面白い。予定調和なら水戸黄門。「この印籠が目に入らぬか」・・・囲碁だと「この三三が目に入らぬか」だったり?(笑)(いや三三は形で結果が決まるから、予定調和なのかなぁと)
最後はちょっと戯れ言になりました(^^)。
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Comments
ふふ。下の句は「野を駆ける風のように」ですかね?
うん。空を飛ぶってのはあり得るアナロジーっぽいですね。ジョナサン・リビングストンのようにずっとずっと神の一手を求めて跳び続ける奴もいれば、蝋細工に慢心して落ちていく奴もいる…
まあ私。自分の記事には偉そうに書いたけど、「知らない」と「読んでみる気にもならない手」ってのはありますよね。そういう意味で言うとジョナサンの世界に近いか。
それにしても、大会に出たり、上を飛ぶ人を見て愉しんだり。BUBI さんは着実に飛び方を覚えているみたいですね。
Posted by: まえだ | 2004.11.15 21:50
コメントありがとうございます。
>上を飛ぶ人
いやぁ、まえださんなんか上過ぎて、どの辺を飛んでるのか全然見えないんですが(笑)
ちょっと上の人だと、「おー、あんなとこ飛んでる」って見えるんですけどね~。
せめてまえださんが見えるところまでは行きたいなぁ。
Posted by: BUBI | 2004.11.17 10:31