パンのお話
以前ちょっと紹介した筒井康隆の「残像に口紅を」という作品は、世界から「言葉」がどんどん消えていく、という実験的な小説でした。言葉が消えていくと同時に、他の言い換えが出来ない限り、その言葉が示すものも消えていきます。その小説で一番最初に消えたのは「あ」。なので、その小説の登場人物達は、1日の内、夜と昼に挟まれた時間帯を適切に表現する言葉を思い出すことができません。それに小説の中で、登場人物は、道を「徒歩で前進する」とかになっちゃって。作者である筒井氏自身が四苦八苦する様子が目に見えるようで、可笑しかったです。
その小説の中で比較的早い段階で消える音の中で、「ぱ」があります。「ぱ」なら「あ」よりは影響が少ない感じがしますが、けっこうこれもまた印象的でした。主人公の妻が朝食の準備のため、冷蔵庫を開けるとそこにジャムがあります。でも、ジャムを一体どうやって食べるのか・・・誰も分からない。今ならヨーグルトにかけたりとかできますけれども。
と、いうわけで「パン」の話。(長い前置きだなぁ)
今日のニュースで、「耳なし食パン登場=特殊な焼き方で外も白く-英」というのがありました。
耳なしの食パンが焼ける!! けっこうこれ、画期的な話題で思わず私は注目してしまいました。
こちらのページでは上記の記事に関連して、イギリスでの朝食を紹介。
http://www.e-recipe.org/series/london/lo0208.html
「イギリスにはオーブントースターがない」とか「薄切りの食パンをカリカリにトーストしたのにジャムを山盛りにして食べる」とかいうのを読みつつすっかり英国気分に浸ってしまいました。
パン、というのはお国柄が出ますね。
私の友人がドイツ好きで、都内にくるとよくドイツパンのお店をチェックしてたので、その影響で、私も最近、どこにでかけるのでもドイツパンのお店が気になるようになりました。ドイツのパンもけっこうおいしい。見かけは固そうなんですが、中はやわらかく、私は何もつけないでもそのまま食べられます。
でも今日の記事を読んで、英国式の薄いトーストもいいかも~とね。
ああ、おいしいパン屋さん、いきたくなってきちゃった~
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