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2005.11.28

ウソ? ホント?

 エッセイストの山崎えり子さんという人が、「公正証書原本不実記載容疑」で逮捕されたというニュースを見ました。
 聞いていたら、なんだかとても不思議な事件でしたよ。まるでフィクションみたいな。

 自分は、実はもともと結婚していて他に夫がいるんだけど、事実上は、別の男性といっしょに夫婦同然に暮らしている。で、そんな中で、「節約生活」のエッセイを出したら、それがたくさん売れて収入があったのだけど、その収入を自分の所得とせず、いっしょに暮らしている男性の口座に振り込んでもらっていたらしいです。自分の収入にしちゃうと、夫との離婚が成立したときに財産分与とかそういう話になってしまうからじゃないか、とニュースでは言っていました。

 で、事実上いっしょに暮らしている人と結婚したいけれど、離婚が成立していないのでそれはできない。そのため、知り合いから、借金を肩代わりしてあげる代わりに戸籍を買い、その、買った戸籍の人間として、いっしょに暮らしている人との婚姻届けを出した、というわけ。

 で、「公正証書原本不実記載」ということになったのですが・・・よくばれたなーこれ。AさんがほんとにAさんかどうかなんて、分からないですよね。っていうか、Aさんが「私はBです」と言っていたら、それがウソかどうかなんて普通は分からないと思うんだけどな。

 一番に、松本清張の小説、「砂の器」を思い出してしまいました。あれは確か有名ピアニストが、戦後のどさくさにまぎれて他の人のふりをしていたけど、それがばれそうになったので、殺人をしてしまう、という話でした。

 この作者の人が出版された本には架空の経歴がたくさん書かれていたそうです。
 節約生活はドイツで学んだとあるのにドイツに行ってなかったり、公務員経験があるみたいに書いてあるのに、公務員だったことはなかったり。
 
 ううむ・・・一度ついたウソのために、次々とウソを重ねることになってしまったか。元々の夫とどういう経緯があったかは分かりませんが、今いっしょにいる男性との生活も長いし、はた目にも、とても仲の良いご夫婦に見えたそうです。
 
 それこそ、「はみだしっ子」というマンガの中でも書かれていた話ですが、ウソをつくのは簡単だけど、つき続けるのは大変です。ドイツに行ったことないのにドイツに行ったことにするのは、世の中、ホントにドイツに行ったことがある人はたくさんいるからつらい。結婚してるのにしてないふりをするのもつらい。
 つきたくなくても、のっぴきならない事情でウソをついてしまう状況もあるでしょうが、私自身はなるべくウソをつかないで生きていきたいなぁと思います。あんまり器用じゃないから、ウソも上手につけそうにないしな。
 それは、ウソを書いても分からない、このブログでも同じで。だから、ここに書いてあることはほとんどホントのことなんですよ。
 いや、わざと、書いてないことはたくさんありますがね( ̄ー ̄)ニヤリ
 

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