囲碁の楽しさ、について
わたいごつながりで、先般nipparatさんのブログの記事を読ませていただきました。そこで
(引用開始)
「ルールを覚えるのが難しそう」「強くならないと楽しめない」という誤解が取っ付きにくくしているのは確かであろう。
(引用終わり)
nipparatさんがこう書かれているのを読みまして、ありゃ~と思いました^^ これって誤解なのかしらん?
私にとっては、囲碁は、ルールを覚えるのが難しいし、強くならないと楽しめないと思うもの、なんですよ~
今、必死で難しいルールを覚えて、強くなろうとしているのも囲碁を楽しみたいから。もっと強くなれば、きっと、このゲームは楽しいはずだ、そう思うからです。
「いつかうまくなりたい」「いつか初段になりたい」
その一念と、ともにがんばるライバルや教えてくださる上手の方の応援で今に至っています。
前に囲碁をダイエットに例えたことがありまして。
やっている間は楽しくないし、つらいばかりですが、「やせたらいろんな服も着られるようになる」とか思ってダイエットをがんばる。
囲碁も同じです。
打つこと自体は楽しくないけど(爆)いつか強くなりたい、その日を目指して、がんばる^^
ただ、強くなったからって何がある、というわけでもなく、碁はいくら強くなっても上には上が、そのまた上が・・・なので、その果てしない上の方を見ると、たまにがんばるのが徒労に思える瞬間も実はあるのです。
もっと簡単に強くなれるゲームは他にたくさんあります。ハンゲームというサイトで「ヘクサー」というブロック崩しのゲームをやったことを、こちらの記事で触れましたが、
そういうゲームはある程度慣れれば、「勝ったり負けたり」できる^^
運の要素もあったりして、弱くても勝てるときがあったりします。
そういうゲームは「弱くても楽しい」です。
ヘクサーは分からない人が多いと思うのでたとえば「ボーリング」を例にとりましょう。私はものすごくボーリングがへたくそですが、そんな私でも、ストライクが出ちゃうことがあるんですねー。
弱くても楽しめるゲームはそういうものだと思うのです。
碁は、そういうゲームではありません。運の要素はほとんどなし。負けるのは弱いから、勝つのは強いから。実にはっきりしています。始めたばかりの初心者は、たとえいくつ置石しても、上手にはかないません。それが囲碁。
そういうはっきりしたところが楽しいという人もいらっしゃるとは思いますが、でも、つまりは・・・・
碁をやってみようか、と思う。
やってみる。
負ける。
なぜ負けるのか教えてもらう。
やってみる。
また負ける。
ずっと負ける。・・・・
楽しくないです(爆)。やっぱり、早い時期に勝ったり負けたりできるようにならないと、とても普通の人は囲碁を続けようとは思わない気がするんですよー。私自身は、その意味ではちょっと普通ではないかもしれません。幾分自虐趣味があるのかも^^(こらこら) あと、一度始めるとなかなかやめられない、のもクセでして^^;
囲碁を始めたころ、「1年で誰でも初段になれる」と言われたことがあります。当時はそれを信じていました。いや、もちろんなれる人もいるでしょう。だけど、たぶん、それは囲碁にそもそも向いている方。そういう人はどんどん強くなって碁が楽しくなるんだろうなー
でも世の中、多分そうじゃない人の方が多い気がします。(まあ、私が、極端に向いてないという説もありますが、とりあえずそれはここではおいておきまして・・・)
囲碁を始めてみたい。
やってみた。
でも負けた・・・
さあ、次に、その人に、どう囲碁を続けてもらうのか?
私は、自分の実感として、囲碁は難しいし、強くならないと楽しめないと思います。
私は、自分の友達に「囲碁は簡単だし、楽しいよ」とはとてもいえない。
おそらく。
囲碁の楽しさは、逆にいうと、難しかったり(つまり、それは奥が深い、ということ)、どんなに強くなっても、上には上がいて、簡単にはそこに到達できないことにあるんじゃないでしょうか。
そう思いませんか^^nipparatさま。
ただ、その面白さは、誰にでもすぐに簡単に分かる面白さではないこと。
簡単に強くなれるゲームとは、本質的に違う部分に魅力があること。
囲碁普及の、一番のネックは、こういう「囲碁」というゲームの、そもそもの特質にあるのだと私は思っています。
「囲碁」カテゴリの記事
- 囲碁、ようやく初段になれました♪(2014.11.16)
- 恋の魔力(2013.07.16)
- 囲碁・10年目になりました(2011.11.24)
- 紅友杯に出場しました(2011.09.05)
- 囲碁のイメージ(2011.04.29)
Comments
碁は難しいので自分で打つことはスッパリやめて鑑賞専門になりました。そういう楽しみ方も疲れなくていいです。名画を鑑賞するのと同じ気分ですね。
Posted by: adv55 | 2005.11.09 06:24
囲碁を覚える。やる。負ける。負けて強くなるんだよと言われる。負ける。また負ける。でも、強くなってるよと言われる。負ける。また負ける。かなりわかるようになってきたね、と言われる。負ける。また負ける。嫌になる。
すっごく後ろ向きなカキコではありますが(汗
私も「負けっ放しスパイラル」にはまり、「勝てる人としか打ちたがらない」っていう自分勝手さに嫌気がさして、自分の本質の嫌らしさを如実に盤面に写す囲碁が怖くなってやめた経験あるから、BUBIさんの気持ちものすごくよくわかりますよ~
このスパイラルにはまると、絶対人は勝負のつく趣味を嫌になります。これが人情です。
でもね。
囲碁を覚える。やる。負ける。負けて強くなるんだよと言われる。負ける。また負ける。でも、強くなってるよと言われる。負ける。また負ける。かなりわかるようになってきたね、と言われる。勝つ。そうなんだよ、強くなったねと言われる。
嬉しくなって一生の趣味。
ってことってないですか?
ずーーーっと負け続けてても、どこかでぽっと一勝できた感激がすっごく嬉しかったり、今までの勉強の積み重ねが実ったりすることが、心の大きな支えになったりしたことありません?
わたしは、囲碁ってそういうものじゃないかな?と思うんですよね。
地味ーな努力が好きな人の趣味じゃないかと。
自分は忍耐強くて、打たれ強くて(いつか見返してやろう!!っていうファイトに燃えるタイプ)、地味な努力が好きだっていう人の趣味じゃなかろうかと。
adv55さんの仰るように、ある程度囲碁の事がわかる方は、素晴らしいプロやアマ高段者の打ち碁を見て、感動するっていうだけでも、楽しめたりしますけど。
なかなかそこまでいかないのが、初級者の悲しいところ。
やっぱり、心の支えになるような一勝とか、負けても自分で納得できた一戦を経験した人が、囲碁の本当の魅力を心に持ち続けられる・・そんな気がします。
BUBIさんも、そんな一戦を経験なさったから、今も囲碁をうち続けていらっしゃるんじゃないですか?違うかな?
生意気でごめんね!
Posted by: pg | 2005.11.09 06:57
adv55さま、いらっしゃいませ~
私も自分はしないけど、見るのは好き、っていうものあります。
絵画鑑賞もそう(絵はまったく描けない~)ですし、あとは、ワールドカップを見てた時は「サッカーって面白い!」と、にわかサッカーファンになりましたし、高校野球も見ていて楽しいですね~。
でも囲碁はまだ見るだけではあまり楽しくない・・・多分理解度がそこまでいってないせいでしょう^^;
ただ、以前よりはNHK杯とか見ていて、ちょっとだけ面白いと思えるようになりました。
もっと理解度があがれば、もっと見るのも楽しくなるかも~。
そういう楽しみ方もできるようになりたいです^^
>pgさま
「生意気でごめんね」なんてそんなことないですよ~
pgさんのコメント、とても嬉しかったです。
囲碁を普及させるには囲碁の楽しさを伝えなくてはいけないのですが、どうも、身の回りの人で、「囲碁やってみたいな」という人はいても、やってみてそれを面白いと思うかどうかは、本人しだい、ということになってしまう気がして。
それは囲碁が「ルールが難しく、強くならなければ面白くない」からのよーな気が私はします。
いや、記事に書いたように「だから」面白い、というのが囲碁の本質だと思うのですが、そこの至るまでが、自分をふりかえっても、けっこう大変なんですよね。
やってみる、負ける、やってみる、負ける・・・エンドレス。
それに耐えて光が見えてくるまでに碁をやめてしまう人は相当多いのではなかろうかと思うのですよ。
そういう人に、どうしたら囲碁を続けてもらえるのだろうか??
ここをクリア出来ない限り、囲碁が普及していくことはなかなか困難という気がしてなりません。
>囲碁を覚える。やる。負ける。負けて強くなるんだよと
>言われる。負ける。また負ける。でも、強くなってるよと
>言われる。負ける。また負ける。かなりわかるように
>なってきたね、と言われる。勝つ。そうなんだよ、
>強くなったねと言われる。
>嬉しくなって一生の趣味。
>ってことってないですか?
ふふ、もちろん、あります^^ 私自身についていえば、pgさんが書かれたとおりの理由で、今も続けています^^
ただ、負けた対局で「強くなったね」と言われても、やはり勝てないと、実感がなくって^^;
かといって、勝てる相手だけとしか打ちたがらなかったら、私は一生誰とも対局できなくなってしまうので、いろいろな方と対局したいなという思いはあるのですが、やっぱり、たまには勝たないと、自己嫌悪に陥る一方。
この苦しみを甘受する覚悟が必要かと思うと、あまり、簡単に人に碁を勧められないなーと思ってしまいます。
>自分は忍耐強くて、打たれ強くて(いつか見返してやろう!!っていうファイトに燃えるタイプ)、
>地味な努力が好きだっていう人の趣味じゃなかろうかと。
はい、そうなんですよね。
そういう人の趣味なんだろうなー(笑)
で、そういう人って、昔より少なくなったかも~
私は地味な努力は嫌いじゃありませんが、いかんせん、打たれると弱いのですよね。
それでも続けているのは、いい上手に恵まれたから、なのだと思います。
ところで。
そろそろpg vs BUBIも第二局目をしませんか^^
居酒屋碁や、ミニ碁で忙しいかな~pgさん。
また、メール致しますね。待ち合わせしましょう~^^
Posted by: BUBI | 2005.11.09 11:48
こんばんは。
ちょっと違和感を覚えたので、失礼ながらコメントしてみました。
僕は囲碁を覚えて5年ほどたちますが、今に至るまで、そのときどきの自分のレベルで楽しんできました。
勝つ喜びだけでなく、ときどき実感される自分のちょっとした成長。
棋書や解説などで新しい思想や技術に触れたときの感動。
あるいはプロ棋士のエピソードを知ることなどでも、楽しいと感じて、囲碁を続けてきました。
強くなるにつれて、囲碁の奥深いところまで理解できるようになれば、より楽しみが増すと思いますが、初心者レベルでも楽しいと思ってやってきました。
だから、強くならないと楽しめない、というのがまったく理解できません。
そういうゲームだったら、すぐにやめていたと思います。
また初心者が、ずっと負け続けるという考えも、わかりません。
それがうわ手の指導だとすると、指導法がおかしいのではないかと思います。
勝ったり負けたりして進んでいくのが普通のような気がしますが。
論点がずれているのかもしれません。
失礼しました。
Posted by: わびすけ | 2005.11.09 23:16
いらっしゃいませ、わびすけさん^^
なるほど、囲碁というゲームで「初心者レベルでも楽しい」と思う方もいらっしゃるのですね。自分で書いといてなんですが、ちょっとほっとしました。
>勝つ喜びだけでなく、ときどき実感される自分のちょっとした成長。
「自分のちょっとした成長」は、私もたまには感じることがあるんですが、それでも、その対局で負けてると
「多少成長したって、負けてたら何にもならないよ~;;」
と思ってしまいます。
勝ち負けのないものだったら、自分が少しずつでも成長できることで嬉しくなることがあるんですけどね・・・
たとえば、私の場合はギター。がんばって、弾けなかった曲が弾けるようになったりすると、嬉しかった^^
>棋書や解説などで新しい思想や技術に触れたときの感動。
う・・・棋書はほとんど読んでないし、以前はNHK杯の解説を読んでもまったく分かりませんでした^^; もっとうまくなれば分かるかと思っていましたが、分かる人は、初心者でも分かるのか^^;
>あるいはプロ棋士のエピソードを知ることなどでも、楽しいと感じて、囲碁を続けてきました
自分が打つことを楽しいと思うのではなくて、プロ棋士を好きになったり興味を持ったりすることで、囲碁を好きになる、というのも、囲碁好きを増やすための、確かに有効な手段になりえると思います。
私自身は、ヒカルの碁のヒカルなみに、プロ棋士のことを知りませんでした。
最近はNHK杯を見るようになったので、少し、誰が誰だか分かってきましたけども。
碁の魅力というのは、いろいろあるのですね。
私が分かってないだけで^^;
>また初心者が、ずっと負け続けるという考えも、わかりません。
>それがうわ手の指導だとすると、指導法がおかしいのではないかと思います。
>勝ったり負けたりして進んでいくのが普通のような気がしますが。
私は、囲碁教室などで碁を教わったことがないので、普通の指導、というのがどういうものか知りません。
ただ、職場の囲碁サークルの方たちの話では、たとえば職場で囲碁を教わり打ちはじめると、最初のうちは負けてばかりだったと聞いています。
私は、NHKの囲碁講座で囲碁を勉強し、実戦はネットでしていますが、ネットは、職場の囲碁サークルのようなもので、やっぱり最初は負けてばかり。
私は、弱いうちは負けるのは仕方がないことだと思っています。
ただ、仕方ないと分かっていても、やはり、負け続けるとストレスになってしまうので、たまには勝つことが必要で(負けてもその悔しさをばねにがんばれる人はいますが、少ないと思うので)。
そしてそのために重要なのはやはり、同じレベルの打ち手と出会えるかどうかだと、思います^^
Posted by: BUBI | 2005.11.10 00:41
はじめまして^^私も囲碁をはじめて3年になるのかな?未だに二桁級位者です^^;
「おまえに素質はない」と父に言われて諦めかけたこともあったのですが、それでも未だに続けています。私は「次はどう打ったらいいかな?」とか「ここに打ったらどうなるんだろう?」と、いろいろと考える過程が楽しいのです。本を読んで覚えたことを「よし!次に試してみよう!」試してみたら想定外の手を打たれて、また悩む・・・・
もちろん、負けてばかりいると落ち込んで、しばらく嫌になることもあります。でも、囲碁を通じてとても良い仲間に出会いました。それも囲碁の魅力のひとつじゃないかなあって、思っています。
Posted by: Juno | 2005.11.10 19:14
いらっしゃいませ~
junoさんのブログもお寄りしましたら、なんと、私が愛好する囲碁きっずのボタンティアをされていらしたとか^^
いつもお世話になっています~
私はいつもグループ★すくうぇあでしか打ったことがなくて、Q位認定は受けたことがないのですが。
またそちらのブログも拝見させていただきます。
囲碁よろしく~^^
Posted by: BUBI | 2005.11.10 22:05