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2006.01.25

「耳赤の棋譜」を覚えてみた

 師匠の勧めで、初めて棋譜を覚えてみました。
 いえ、今まで、棋譜を覚えるなんて、難しくて絶対できないと思っていたのですが。
 師匠が
 「初めて覚えた棋譜が『耳赤』の棋譜だなんてかっこいいだろうが。やってみ。覚えたら俺といっしょに並べようぜ」
 とおっしゃるのでね~。いつもながら、なんて「弟子をやる気にさせる技」に長けた方なんでしょう。
 やっぱこれは・・・

 愛よねっ、愛っっ!

 やっぱり愛ある指導には不肖の通信制弟子とは言え応えねばなりませんわ。私、やりますっっ、コーチ!!
(なんか最近pgさんの影響を受けつつあるような・・・)

 「耳赤」の棋譜とは、囲碁マンガ「ヒカルの碁」では、平安時代の霊、佐為がのりうつっていたと言われる本因坊秀策の棋譜でございます。
 あはは、考えてみれば「ヒカルの碁」ってすごい設定ですわね。だって、秀策さん本人が打った棋譜が、マンガのキャラクターが憑いて打っていたことになっちゃってるんですもん。子供とか本気で信じてたらどうするんだろう?

 私が覚えたのは中盤の「耳赤」と言われる手が登場するところまで。師匠から聞いたままの受け売りですが、秀策がこの手を打った瞬間、相手が「う・・・これはやばい」と思わず耳を赤くしたところから「耳赤」と呼ばれているそうです。その後の、後半は、高度な読みの応酬になってしまい、とても覚えきれなそうなんですが、ここまでならなんとか・・・
 覚える元となる棋譜は紙ではなくて、師匠が棋譜ソフトに入力してくれたもの。おかげで紙に書かれた棋譜だと
「あー次の手どこよ~」
 となるところの手間が大幅に省けます。
「おおっ、これに手抜きか~なんでや~」
とか
「こ、これで右辺に利いてるのか。すごい!」
とか、まあ、一人なので「心の中で」叫びつつ、碁盤上に石を並べては碁笥に戻し、また並べては戻し、そうですねえ、10回くらいやったかな・・・
 最後に棋譜ソフトにも何回か並べてみまして、ほぼ、スラスラと次の手が思い浮かぶようになりました。途中、一段落するところで、間違えちゃうこともあるのですが^^;

 自分でも小説を書くので特に実感するのですが、囲碁のゲームというのは一連のストーリーです。全ての手にはそこにそう打つ理由があり、その結果が盤面に現れて全体の情勢が決まっていく。そのストーリーを読み取ることができれば「次はどこに打つのか」は、ある意味、必然の流れなのですね。
 でもそのストーリーを読み取るのが難しい。というか、それが簡単にできればとっくに初段になってるはず^^;
 ただ・・・自分でも意外だったのですが、覚えたところまでは並べていてとても面白かったんです。NHK杯の棋譜を並べたりしたことはあるのですが、確かもっと大変だった。覚えようとしているから、手の意味も考えますし、必然的にストーリーも見えてくる・・・
「あ、ここって、こうなるからこう打つのか!」
 と分かった(気がする)瞬間って、なんだか嬉しくなってしまいます。

 また何か覚えてみようかなぁ。師匠、また「これなんかいいんじゃね?」ってのご推薦くださいませ~♪
 なるべく分かりやすいのでお願いしまっす(こらこら)。

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