祖母の墓参り
東京のお盆は、8月ではなく7月です。お盆は過ぎちゃいましたが、昨日、一人で、母方の祖母のお墓参りに行ってきました。祖母のお墓は東京の上野にあります。上野はいつも電車の乗り換えに利用しているのですが、法事の時くらいしか行ってなかったな。
お墓参りに行くのに、一人、というのは、実は初めての経験です。お盆を逃したせいもあるのですが、これは、自分が結婚してなくて、家族がいないせいでしょう。もし家族が入れば、自分の子供の二人でも引き連れて、
「ひいおばあちゃんに、なむなむ、しなさい」
とか言うなら格好が付くんだろうな。
でもこの年でまだ独身だからしょうがない。墓参りくらい、一人でいけないでどうする。
私の母も7年前に病気で亡くなっています。母の墓参りには父と毎月、行くようにしています。しかし祖母の墓参りは全然行ってなかった。私が赤ん坊だった頃、病気がちだった母に代わり、面倒みてくれた祖母だったのに~。
母方の祖父ももう亡くなっていて、同じお墓に入っているのですが、母や祖母が生きていた頃は、墓参りはその代の仕事、という意識があったような気がします。しかし、もうその祖母もいない。だとしたら、墓参りは、すでに自分の代の責任なんですよね。気付くの遅すぎるかな・・・
線香とお花を買って、お寺に向かいます。
幸い、母には弟が二人いて、上の弟は独身ですが、下の弟の子供は男で、結婚して子供もいます。このお墓は彼らに引き継がれそうです。私は自分の実家のお墓の心配があるのですが、とりあえずここは大丈夫ね・・・
お墓について、お花を手向け、線香を立てる。墓の周りのごみを拾って、ゴミ箱へ。
祖母が亡くなったのは平成16年。2年前です。今年は三回忌か。2年前なんてついこの間だ・・・
そう思いながら手を合わせます。
時代はこうして移り変わっていくのだなぁ・・・
お墓を後にしてしみじみ思いました。
一人暮らしが長くなりますと。
なんとなく、頑固になる、というか、一人で何でもうまくできている、という驕りや嫌み、みたいなものが知らない内に身に付いてしまうような気がして。周りに対する配慮、とか何気ない気遣い、みたいなものに無頓着になってしまってはいけない、と自省したりします。
一人で生きているわけではない。
祖母がいて、祖父がいて。そうして、今の自分がここにある。
当たり前のことなんだけど、つい忘れそうになっちゃいます。
・・・忘れたくないなぁと思う。この先ずっと一人で生きていくんだとしても。
周りの人のちょっとした気遣いや思いやりに感謝できて、そして、それを少しでも周りに返していけるようになりたいなぁ。なれるのかなぁ。
自分にも、何年先か何十年先か分からないけど、確実に死は訪れます。でも、それまでに。いろんな人と出会って、その出会いを大事にして、生きていきたい。
私は昔から、自分のことを「その他大勢」だと思って生きてきました。「その他大勢」だから、きっと何も残さずに死ぬんだろうな~。すぐに忘れられちゃうだろうし。ただ、それでも「生きる」ということはそんなに悪いことではありません。楽しかったこともたくさんあったし、きっとこれからもあるんだろうと。根拠はないけど^^
ともあれ。自分が生きている限りは、自分の祖母のことを忘れないでいようと思った、墓参りの1日でした。
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Comments
「一人で生きているわけではない」と思えること、素敵ですね。
以前、友人に、命のつながりを描いた絵本を読んでもらったことがあって、その本の中に、‘自分が生まれたのはお父さんとお母さんがいて、そのまたお父さんとお母さんがいて、そのまたお父さんとお母さんが・・’っていうつながりの絵があったのがとっても印象的だったのを思い出しました。(題名が思い出せない・・悔しいんですが)
今の自分が生きているのには、いろんな人の想いがあって、日々いろんな人のお世話になって生きている・・ そう思うと、なんだか哲学的ですね~
Posted by: maki | 2006.07.25 01:42
makiさん、いらっしゃいませ♪
コメントありがとうございます~
「自分が生まれたのはお父さんとお母さんがいて、そのまたお父さんとお母さんがいて、そのまたお父さんとお母さんが・・」
これほど当たり前のことはないのですが、やっぱりどーも、一人暮らしが長くなると忘れがちになっちゃいます。墓参りって、それを思い出すためにあるのかもな~と思いました。亡くなった人のため、というよりは、生きている自分たちのために・・・
Posted by: BUBI | 2006.07.25 09:26