poem(49)
「雪待ち歌」
日差しはまだ暖かいけれど
もうしばらくたてば
今年もまた
あの冬がやってくる
あまり寒さが厳しくないといい
でもちゃんとした冬であればいい
厚手のコートに身を包み
えり元をマフラーで守るその季節
晴れた夜にはオリオンを見上げ
曇り空の昼には雪の気配に空を見る
私も・・・
雪になれたらいい
音をたてずただ降り積もり
明るい日差しには消えてしまうだけでも
この冬も雪は
必ずここへやってくる
約束があるわけではなく
会えると信じたわけではなく
ある寒い朝
白く曇った窓の外に
降りやまぬ雪を見つければ
私はまた
大切なきみを思い出すのだろう
大切な想いを・・・思い出すのだろう
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