グレアムとサーニンに贈りたい映画
風邪による、咳の発作に周期的に襲われて、頭がモーローとしております。
何もしないで寝ていると、ますますのどがゼイゼイし、咳の発作が起るので、少しでも気を紛らわせるために、買出しのついでに、DVDを借りてきました。
「皇帝ペンギン」と「WATARIDORI」
どちらもストーリーらしいストーリーはほとんどなく、ひたすら鳥が映っているだけの作品です。モーローとした頭ではストーリーを追うこともつらい上、通常のテレビだとCMで音が大きくなったりするのが気になってしまうので、具合が悪い時にはちょうどよさそう。
私は三原順の「はみだしっ子」というマンガのファンなのですが、この映画を見て、「皇帝ペンギン」はグレアムに、「WATARIDORI」はサーニンにぴったりの映画だなぁと思ってしまいました。
二本の映画を連続で見て思うのは、やはり、
「なぜ、鳥たちは飛び続けなければならないのか?」
ということ。
皇帝ペンギンは飛びませんが、食べ物があり自由に動きまわれる海を離れ、何十日も陸地を歩き、約束の地へ集まって繁殖をするのも、まさに鳥として生まれたがゆえの宿命の産物のようで。
そもそも渡り鳥はなぜ何千、何万キロも離れたところまで旅をし、そこで繁殖してまた戻ってくるんでしょうね?
おそらくそれが「鳥」という生物に組み込まれたプログラムなんでしょうけど、その旅のために命を落とす仲間がたくさんいるのを見るとなんだか不思議な気がしてしまいます。
でもまぁ・・・
そもそも人間だって、そんなに意味があって生きてるものではないしな・・・
鳥は飛ぶために生まれ。ペンギンたちも極寒の地にあって、ああして生き抜くことを定めとして生まれる。
グレアムたちなら、
「じゃあ、僕らはなんのために・・・?」
と問うところでしょうけれど。
ちょっと長いですが、はみだしっ子の11巻「つれて行って(その2)」からサーニンのセリフを引用します。
(引用開始)
「・・・ねぇ、そんなのは本気で悩むことじゃないよ!
自分に・・・ここにいるだけの意味があるのか・・・なんて
春になれば・・・また仔馬たちが生まれて来るよ。
南に行ってた鳥も帰ってくる!
木がどんなふうに葉を茂らせ秋には色を変え・・・毎年・・・毎年
たった1日のことでもいい! おまえはそんなものを見なかったかい?
ボクには何かを無意味だと信じることの方が難しいよ。
それが何かはわからないけど・・・でもきっと・・・何か目的があるんだよ!
ねェ違う? グレアム」
(引用終わり)
生きることの意味に悩むのは、10年くらい前で終わりにしたような気もしますが、時たま今でもこうして考えたりします。「四十にして惑わず」=「不惑」なんていいますから、それまでは、たまにこうして考えるのもいいのかもしれません。
鳥の映画二本、体の具合の悪い時などにどうぞ♪
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Comments
お体だいじょうぶですか?うちの子供たちも相変わらず、鼻水がとまらない状況です。長引いています。私?バカなのか、元気です。
私はペンギンの生き方がすきなのもさることながら、水の中をすいすい飛ぶように泳ぐ姿が大好きです。
残念ながら皇帝ペンギンはまだみていませんがいずれまた見てみたいと思っています。時間ができたら。。。(いつ??)
Posted by: ちゃい | 2006.10.03 00:23
トラックバック先も拝見いたしました。ちゃいさんは皇帝ペンギンがお好きなのですね♪
映画、ぜひ、見てくださいね。
ネタばれになりますが、私の印象に残ったシーンを一つ。
ペンギンの卵が生まれると、まずメスが、卵をオスに預けて、自分が海に戻りえさをとりにいきます。
オスはメスが戻るまで、雪や風にさらされながら、飲まず食わずで卵を温め続けるのですが・・・
なかなかメスが戻ってこなくてオスの体力も限界に近づいてきます。
その間に卵が孵り、雛が生まれるのですが、オスには雛に与える食事もないし、そもそも自分も飢えてヘロヘロになってしまいます。
でも最後の最後にとっておいた栄養分を雛に与えます。
映画では、その後、やっとメスが帰ってきて、めでたしめでたし、になるんですが・・・
えさを採りにいったメスの中にはあざらしに襲われて死んじゃうメスもいて。
そんなメスのパートナーのオスは、どうするんだろう?^^;
そしてまた・・・
メスが帰ってきたはいいけれど、今度はオスがまた何日も陸地を歩かないと、えさのある海への入り口がないのですよ^^;
そこで死んじゃうオスも多くて、死の行進と呼ばれているとか。
メスが戻ってくるのを卵を大事に温めながらひたすら待つオスってすごいわ~
Posted by: BUBI | 2006.10.05 00:05