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2006.10.11

「年金分割」のニュースを見て

 今、テレビのニュースを見ていたら、「年金分割」の話をやっておりました。離婚しても、妻が、夫の納めた厚生年金の半額を受け取ると言う制度が平成19年4月から始まるのですね。

 ・・・ふむ。実際に年をとってから離婚したときに、年金がちょっとしかもらえなかったら、女性は困るだろうから、この制度はいい制度なんだろうな~・・・と思いつつ。ちょっと複雑な思いがしてしまいました。

 いや、その、先日、義理の妹の話などを書きましたが。

 たとえば一組の夫婦がいたとして。
 誰だって、将来離婚することを考えて結婚はしないと思うのですよ。ずっと「家族」としてやっていこうと考えるわけですよね。二人でいっしょに暮らす。そして子供ができれば家族が3人になり、4人になる。親は子供の面倒をみる。どっちかというとウェイト的には、お母さんの方が子供の世話をする機会は多くならざるを得ないのだろうなぁ。で、もしも、家族の中で、二人、会社勤めをして働く人がいなくても、一人が会社勤めをして給料をもらうだけで、生活できるならば、そこでお母さんは仕事はお休みして、お父さんが専ら働く、という生活もありなのだと思うのです。

 が、ここで離婚。
 「家族」というのは一体だという前提があるからこそ、役割分担をして、お父さんが外で働いて、お母さんが仕事を休んで子育てをする、なんてこともできるのですよね。「離婚」するのが普通になったら、お母さんは子供がいても仕事を休めない。離婚されて、ご主人が「もうお前とは関係ない、お前らの面倒はみない」なんて言ったら、即生活に困っちゃいますもの。
 
 で、子供も。
 それが前提じゃ、満足に生んだり育てたりできませんよね・・・
 
 いや、社会が多様化しているのは充分承知しているつもりだったんですが。
 そう考えてくると、結婚しない人が増えているののが少子化の大きな要因である、と私は今まで考えていたんですが「結婚しない人が増えている」ことの裏には「家族」という制度そのものの崩壊があるような気がしてきました。

 なんというか・・・人間が一人一人に全て分割されている、って感じ。
 最小の単位である「家族」さえ、一体としてはもう存在しなくなっている感じ。

 で、そうなっても大丈夫なように・・・というか、実際そうなってしまったときに困らないようにたとえば「年金分割」の制度を作らざるを得ないわけですよね・・・おやおや、結局、結婚しようがしまいが、死ぬ時はみんな一人ってことかいな。

 古いのかもしれませんが、やはり子供というのは「家族」の中で育まれるものだと私は思っていました。子供はお母さんだけが育てるものでもなく、お父さんだけが育てるものでもない。ましてや、まるでSFのように、完全に「施設」で育てるっていうのも、どうしたって抵抗はあります。
 ・・・いや、そうせざるを得ない時代はいずれやってくるのかもしれないですが・・・
私は昔からよく、そういう想像をするのです。家族が崩壊して、家庭や個人が子供を育てられなくなったら、思い切って、社会が「制度」として子供を育てなければ、きっと、どんどん子供の数は減るでしょう。だって、子供を育てる母体である家庭がないんだもの。

 「家庭」・・・「家族」・・・そういうものがなくなって。人が、みんな一人一人で事足りるようになって、誰にも迷惑をかけず、誰にも迷惑をかけられず、困ったときにはお金で公的サービスを受けられるのが理想で・・・世の中がそういう方向に進んでいるのなら、子供は着実に減っていく。
 
 うーん・・・私の考え過ぎならいいのですが。
 そして、そんなふうに考えるのが私だけならいいのですけど。
 
 人間はみんな死ぬ時は一人だというのは紛れもない真実。
 中島みゆきも言っている。「自由に歩いていくのなら一人がいい」。
 
 だけど・・・一人で生まれ、一人で生きて、一人で死んでいく・・・いやもちろん、社会の構成要素として、働いて賃金をもらったりして、その上では厳密な意味での、つまり無人島にたった一人生きているのとは違うんですが、でも、少なくとも・・・なんというんでしょうね、内的な世界の中ではずっと「一人」で生きていくのが、当たり前のようになって、そして、それでも生きていけるように、社会の制度もどんどん変化していくのが今の流れなのだとしたら・・・
 もうすでに少子化は誰にも止められないんじゃないだろうか・・・

 ほんとに考えすぎならいいけどなぁ。

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Comments

怖いけど、考えすぎじゃないと思いますよ。
家族と言う単位の崩壊。そう思います。
なぜ結婚をするのか。なぜ夫婦に子どもが生まれるのか。
そうしたものが崩れているから、不倫だとか離婚だとかが普通にあるのでしょうね。
ある社会組織(宗教なのかなあ)は、皆で子どもを育てるということで、生まれた子どもは親から隔離されて、子どもだけの施設で育てると言うのがありますよね。
なんか、怖いなあと思うけど、それが正しいのか正しくないのかよくわからない。そんな世の中なのかなあって。
でもね、家族っていいですよ。やっぱり。
大変なことはたくさんあるけど、その代わりに喜びも大きい。
1人になりたいなあと思う事はあるけれど、それでもいいと思うんですね。
それをもっと若いうちから思える社会にしないと、結婚適齢期をどんどん先にしてしまって、子どもが生まれなくなってしまう。
私の友人に「生まれるときも1人、死ぬ時も1人」と言う人がいるんです。私は違うって思うんですね。産まれる時は母がいる。死ぬ時も1人ではなく死なないといけないんだって。子どもでなくても、友人でも誰でもいいから見守ってくれる人が必要なんです。1人でこの世の中に出てきて、一人で死の世界に行くのかもしれないけど、一人じゃないと思うのです。
人が溢れてしまったから、少なくなる。
少なくなれば、人が恋しくなる。
じゃないかなあって。

Posted by: ぐーたん | 2006.10.12 at 09:07

ぐーたんさん、コメント、どもです~

そうですね。生まれるときは一人じゃない。人がひとりぼっちの時は子供は生まれない。

「子供」が生まれるということは、だから、人と人の絆というものを一番に示すものなんだなってつくづく思います。何でも一人でできるような世の中になっても、子供は一人じゃ作れない。

お父さんがいて、お母さんがいて。
だから子供が生まれる。

逆に言えば、子供が生まれなくなってる世の中というのは、人が一人でも生きられる世の中で。
男と女がお互いの足りない部分を補ったり、助け合ったりしなくても、ちゃんとそれぞれがそれぞれで生きていける世の中だということなのかもしれません。

・・・それは・・・
良い世の中になった、のかもしれないですけど。
その結果の少子化。

私はまさに、そういう世の中の恩恵の中で生きていて、それを否定することもできないので、なかなかどうするのが一番よいのかの答えが出せないでいます。

家族・・・人と人が知り合い、いっしょに暮らすこと・・・それができれば一番いいんだと思うのですが、今の時代、それがすでに「普通」ではなくなってる。
・・・うーん、考えれば考えるほど、なかなか答えが出ないです~

また折に触れて考えてみたいと思います。
またいろいろとコメントくださいませね^^
ぐーたんさんの記事もいつも楽しみにしています♪

Posted by: BUBI | 2006.10.12 at 15:38

私も考えすぎじゃないとおもいますし、BUBIさんの言いたいことがわかります。

年金分割の話も、ワイドショーで「だからここ数年、離婚数が減っている。年金分割になったら、一気に離婚が増えるはず」といっていて、なんだか悲しくなりました。

結婚=経済力だとは思いたくないし、否定したいのだけれど、私の友人達が離婚率や未婚率が高いのも、じつは女だけど仕事でそれなりに経済力があるからなのか?って思うこともあります。

話が脱線気味になりますが、私は働くことが好きで、でも育児もしたくてという欲張りな考えを肯定してきたのですが、最近になって専業主婦から「それはあなたのエゴ」といわれてショックで落ち込んでいます。TVでも「働く女性が家庭に収まれば、失業率も低くてすむのに。。。」という発言を見てしまいました。主人は毎晩終電やタクシーで帰ってきており、「こういうことが働くって言うことなんだ。お前の育児休暇や育児時短で働いているのなんて、単なる趣味程度だ」と口で言わないまでも、そんなふうに思われていそうで(被害妄想かも)、働くことの意味を考えてしまいます。主人の会社のご夫人は専業主婦なので、きっと文句も言わず、ご主人を支えておられるのだと思うのです。

何よりも家庭や家族を大事にしなければいけないことは分かっていたつもりですが、もしかして、それは女性が主に家庭や家族を守っていかなくてはいけないのかと、最近は思うようになりました。少子化を止めなければと思う反面、それは女性が家庭をちゃんと守ることができないといけないのかもとも。。。もちろん男性も協力は必要ですが、女性が自立してしまえば、家庭が壊れてしまうのかと、不安になっています。家庭と仕事の両立ってやっぱりなりたたないんだろうかと、悶々としております。例えば、保育園や学童など、最近は夜中や24時間サービスしてくれるところもできてきていたり、病児保育といって病気の子をあずかってくれるサービスも増えてきたのですが、こういうのって、便利な反面、家庭のあり方を軽視してはいないんだろうかって思うんです。外注は便利だけど、それで本当にいいのかって。でもそういうのを推進させる原動力になってしまったのは、私達働く母なのだろうかって。。。本当は専業主婦として生きていくのが女性のあり方なのかもしれないと、なんとなく思う自分がいるのです。

他人様のコメントにこんな悩みを書いてしまってすいません。ただ、家族を大事にしていくことって本当に難しい。結婚してもそれはスタートラインで、努力しないと家族って維持できないんだと、痛感しています。

Posted by: ちゃい | 2006.10.12 at 23:48

ちゃいさん、コメントありがとうございます。
女性が・・・いえ、女性だけじゃなくて、男性とか家庭とか全部ひっくるめての人の在り方としてどう生きるべきか、の話なので、難しいですよね。

ただ、おそらく今の時代は、どう生きようとも、
「個人が自分の意志で生き方を選択できる」
ということと
「どんな個人の選択も尊重される」
ということが大原則なのだろうと思います。

「女はこうあるべき」とか「母はこうあるべき」とかっていう教科書的なものはなくて、私達一人一人が迷いながら、自分にとってのベストな選択をしていくしかないのでしょう。

だから・・・

ブログを書く時って、たとえば「少子化」っていう社会全体の問題を考える時、つい、女性全体、世の中全体として、どうあるべきかって考えがちですよね。

そういう視点も必要なんですけど、立ち返って自分に置き換えた時は、自分以外のいろんな人が、それぞれどういう選択をしていようとそれはそれとして「自分にとって何がベストか」を考えることが大切なんだと思います。それが仮に、世の中にとってはベストじゃなくても。

私もよく思います。
若い内にちゃんと結婚して、ちゃんと子供を生んで家庭を作るのが、女性の在り方としては正しかったんだろうなぁと。仕事を持つ独身女性でありながらキャリアより、家庭や子育てに憧れを持っている方なので。

ただ、何が正しい、というよりは・・・多分、私は私、ちゃいさんはちゃいさんで、自分がどうありたいか、ということを大事にしていければいいのだと思います。
もちろんきっと・・・その過程では、いろいろと悩むことも必要なんでしょうけれども。

えーと、何が言いたいかというと。
ご主人や専業主婦の方からプレッシャーがあっても、世の中的にどうということは別として、ちゃいさんはちゃいさんらしく、がんばって下さい、ということです^^
今後ともよろしくお願いします♪

Posted by: BUBI | 2006.10.13 at 12:18

横レス気味ですけど・・・

私もちゃいさんの考え、とてもよくわかります。少子化や子育てや家族のことを考えると、女が外に出ることは何一つプラスに働いていないと思いますから。ちゃいさんと同じように、その考えはいつも頭の中をぐるぐる回っています。

けれど自分の力を試す楽しさや、他人の中で受ける刺激、評価される緊張感を味わってしまった女は、それを完全に手放すことはもはやできないでしょう。結婚=家事・育児になったら、結婚すら望まない人が増えると思います。

社会の形態を考えても、これからは男だからといって一生家族を養えるわけではなく、年功序列・終身雇用が崩れた今こそ、リスクを分散させるためにも共働きが必要なのじゃないかしら。

>「働く女性が家庭に収まれば、失業率も低くてすむのに。。。」
↑これはちょっと違うんじゃないかな?
例えば、女医さんが一人もいなくなったとき、すべて男性でまかなえるかしら?看護婦さんや保母さんだってそう。低賃金で働く単純労働なら、なおさら男性には、無理でしょう?
私の仕事だって、男性なら誰でもできるだなんて思っていないですもん。
ニートやフリーターのことを働く女性のせいにするなんてナンセンス。働く女性は、彼らの何倍も血と汗と涙を流しているのです。(なんて、大げさ?・笑)

Posted by: とと | 2006.10.13 at 21:42

なんだか私の悩み事相談室みたいになってしまってすいませんでした。でも、BUBIさんと、ととさんの温かいお言葉で励まされました。自分らしく生きていけばいいんですよね?でも、そう考えると、個人の生き方を尊重していった結果が、やはり少子化になってしまったのかも?「女は家で子供を産んで育てる」だけだったら、少子化にならなかったのかもしれませんよね。なんだか、堂々めぐりですね~。女性が外に出ることは、家族にとっても少子化にとっても育児にとってもプラスに働いていないのかしら?この先も悩みそうです。
だけど、やはり働くor働かないは関係なく、家族や家庭を大事にする考え方は私は持ち続けたいなあって思います。なによりも最優先させなきゃと肝に銘じて。働くことを選択したって、頑張ってバランスをとるとか(バランスのとり方は人それぞれだと思いますし)。じゃなきゃ、少子化は本当に解決しないと思うんですよね。

Posted by: ちゃい | 2006.10.13 at 23:51

ととさん、ちゃいさん、どもども♪

>ちゃいさん
>個人の生き方を尊重していった結果が、やはり少子化になってしまったのかも?

ええ、そうですね・・・。
きっとそうなんでしょうね・・・

だからといって、少子化をストップさせるために、個人の生き方を否定するようなことは、してはいけないし、誰にもできないんだと思います。

ただ・・・「どう生きるか」という選択の一つとして「家族っていいものだよ」っていうメッセージを、上の世代が、これから結婚するかもしれない若い世代へ、送り続けることは必要だと思います。そして、自分が自分らしくありながら、家庭や子育てと両立もできるんだ、という姿を見せていくことも。
というか、とかく「個人」に流れがちな世の中にあって、もうできることはそれしかないような。

結婚することや家庭を持つことが、最終的に、子育てしたあとに離婚して年金分割を受けて一人に戻ってハッピーエンドになるんだとしたら、あまりにも希望がなさ過ぎます^^;

家族に囲まれて、それが何よりも幸せ・・・そういう生き方を選択する、選択できる人が増えていけば、いいのですが。
自分ができてないので、私が語ると空論でしかありませんけどねー。

だから、ちゃいさんにもととさんにもぐーたんさんにもがんばって欲しいです~

Posted by: BUBI | 2006.10.14 at 16:24

>少子化をストップさせるために、個人の生き方を否定するようなことは、してはいけないし、誰にもできないんだと思います。

これとっても同感です。私も少子化を担ってる1人なので何で自分はこうなのか考えるのですが、だからといって子供少ないんだから産め!と言われたらそんな社会イヤです。

個人に流れがちな世の中、というのは最近とても感じます。それでよいと思ってたけど。。

それって、きっとみんな、自分が弱いと言う事、いつか死ぬと言う事、老いるという事、をあまりにも忘れている(目をつぶってる)結果なのかもしれない?・・・なんて考えました。科学や医学の力で、本来持てないもの(最近の話題だと代理出産とか)まで、望んでお金があれば持てる世の中だからかも。。。

なんか突き詰めるととても深いテーマになりますね。。。

Posted by: Rucca | 2006.10.15 at 13:22

Ruccaさん、コメントどうもです~

>個人に流れがちな世の中、というのは最近とても感じます。それでよいと思ってたけど。。

個人が自分の生き方を、自分で選べるようになったというのはいいことだと思うのです。

けれど、そうなった結果、
「自分さえよければいい」
と思う人が多くなり、
「ダメなヤツは、自分の選択が悪かった(能力が低いから当たり前)」
ということで、救済される余地も少なくなった、ということなのだと思います。

そういう社会で何が起こるかというと・・・
弱い人にしわ寄せが来ちゃうんですよね。
老人や・・・そしてそうまさに「子供」。

>きっとみんな、自分が弱いと言う事、いつか死ぬと言う事、老いるという事、をあまりにも忘れている(目をつぶってる)

人が、自分らしく、自由に生きる、ということは、本来「自分さえよければいい」ということとイコールではないはずなんですけどね・・・やっぱり一番基本的なところで、「人は自分だけで生きているんじゃない」ってことを、忘れがちなのかな。

年をとったり、病気になったりしても、家族に頼るんじゃなくてお金に頼る。子供ができても「お金」でいい教育を受けさせるかどうかが決まる。
「弱さ」はお金でカバーする。
今はそんなふうになってきてますが、でも全部がお金では済まないはず・・・

自分自身も未来も含め、なんか、いろいろ思わず考えてしまいました^^;

Posted by: BUBI | 2006.10.16 at 11:30

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