普通に打とう!
最近、囲碁を打つ時に、
「ゆるまずに相手の石をしっかりせめなくては」
と、意識するあまり忘れかけていたことがありました。
それが「普通に打つ」こと。
昨日は、市ヶ谷の日本棋院での「日中友好囲碁大会」に職場の囲碁サークルで参加しました。私のチームは3人一組の級位者Bのクラス。2級の大将、4級の二将、6級の三将が私。級位者Bのクラスは、6級以下の参加者がほとんどなため、私のチームはみんな、「置き碁」で白をもっての対局でした。
「置き碁」における白、というのは、相手が自分よりも弱いので、自分がハンデを背負う、ハンデ戦です。相手の黒の石が最初から盤面にいくつも並んでおり、打ち始めは「とても勝てない」って気がします。
でも・・・そう、だからこそ、「普通に打とう」と思いました。無理はしない。
これは、私がずっと囲碁を教えてもらっている師匠の一貫した教えでもあります。
土曜日に行っている日本棋院の「土曜囲碁サロン」でも、私が白での3子局を講義の教材として解説いただいたことがあるのですが、その碁では無理をしている手が目立っていました。先生は「白は無理をする必要はない。ハンデはいずれ追いつけばいいのだから」とおっしゃっておられました。その時に「これは筋が悪いですね」と言われた手が一つあってちょっとショックで(苦笑)。下手でも、しっかりした手、筋の良い手を打とうというのが目標だったから。
置き碁では、どうしたって最初は白が弱い立場です。
ならば無理すればどんどん悪くなる。悪くならない場合もあるけど、それは攻められない下手(したて)(囲碁では、級位が上の人を上手(うわて)下の人を下手(したて)と言います。)を甘くみてるだけですもんね。そんな碁を打つのは嫌だわ。
しっかりした手を打って、しだいに追いつけばいい・・・
昨日、大会で打った4局は、4局ともそれで勝つことができました。
白石を取ろうとがんばってくる黒には、しっかり打っていれば何も怖くない。こっちが取られさえしなければ、取ろうとしてきた黒の方が一気に崩壊する。
無理をして打ち込んでくる黒には、相手の荒らしを許したとしても、反対側で得をすればいい。盤面を広く見ることができるのはどうしたって上手(うわて)の方が得意なんだから、その勝負になれば勝つのは上手です。
無理をしない、普通に打つ、それだけで、こんなに有利に打てるんだ・・・いや、もちろん、相手よりも級が上だから、というのは大きいのですけど。
なんとなく囲碁の「基本となる考え方(級位者編)」というのは、身に付いてきたかもしれない、なんて思います。級が下の人たちと打っていると、逃げてはいけないところで逃げていたり、「形」に打てていなかったりします。形に打てないと、攻められた時に一気にピンチになって、どこまでも攻められてしまいます。形にさえ打っておけば、簡単には死なない。そういう、いつからか自分ができるようになっていたことを、実感しました。
上には上があるのが囲碁の世界。私が分かっているつもりになっていることだって基本中の基本なのですけど、少なくともそこはもうクリアできたかな・・・なんだか嬉しいです。
これも師匠やライバルや、打っていただいたたくさんの人たちのおかげです。嬉しいなぁ。これを読んで下さっている、囲碁友も、師匠もありがとうございます♪ 大会は終わったけど、またがんばります~。
ちょっと囲碁をやっていたことで幸せを感じた昨日でした。
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Comments
うん!そうですね♪
そういう碁盤の見方が出来るようになったのは、大きな変化だと思いますよ。
私もまだまだ修行中の身で、うわ手の方からしたら穴だらけなんですが、今までの自分の手を冷静に振り返ることができて、一段上に上がれたような気がします。
それにしても
>大会で打った4局は、4局ともそれで勝つことができました。
これは大きな自信になりますね。
BUBIさんは元々棋理がわかっている方だから、さらに自信をつけてられちゃうと、手強くなりそうな予感~(^^)!
Posted by: pg | 2006.11.13 22:55
いやいや、pgさん~
上手の方から見たら、まだまだ分かってないところだらけです、きっと。
まだまだ分かっていないところが多すぎて、一歩も前に進んでいないような気がしていましたが、下手の方と打つと、
「ああ、こんな私でもちょっとは進んでるんだな」
と思った、というお話です。
でも、そういう自分の成長を実感できる瞬間って、囲碁やってなかったらないと思うので、ちょっと嬉しいですよね♪
Posted by: BUBI | 2006.11.15 13:47
日中囲碁大会での4戦4勝、おめでとう♪
すごいじゃないですか。
それに、なんだか「悟りの境地」を開かれたようで。
私もよく言われるんですよ。
「きみは、まず、そのヤキモチ焼きを直さないと」ってね。
「碁はこころなり」ですよね。
Posted by: STONECOLD | 2006.11.15 21:45
STONECOLDさん、コメントありがとうございます。
私は上手の方にガンガンこられると、実に簡単にころっと負けます^^
ただ、下手にガンガンこられても、負けない自信はできました。
じゃあ、STONEさんと打つときはどうかというと、STONEさんがガンガンくれば勝てるし、慎重に打たれると負けます(笑)
「慎重」というのが感覚として難しいのですが、
相手が有利な場所では、無理をしないで軽く打ち、自分が有利な場所では厳しく攻めて(自分が有利なんだから、これも「無理」じゃない)、相手の石を取らずに「得をする」。
言葉で言えばこういうことになるかも。
・・・ふふ、それができれば、苦労はしませんわよね。お互いがんばりましょう^^
Posted by: BUBI | 2006.11.16 08:11