poem(52)
「本当に大切な思い出は」
本当に大切な思い出は
カンタンに塗り替えたくはない
きみと行ったレストラン
また行ってみたいから
名前も場所もちゃんと覚えているけれど
あの後 誰とも行ったことはない
きみのいた席に
誰も座って欲しくないから
きみと歩いた道
きみと見た景色
懐かしい思いは福音となる
きみに歌った歌
きみが歌った歌
あの曲を今年もまた歌おう
街に雪が舞う頃
心に降るたくさんの思い出は
今も私をこうして支えている
・・・でも あのレストランには
まだあの後一度も行ったことがない
きみとの思い出を
ありのまま語ることの出来る人とは
まだ出会っていない、から
本当に大切な思い出は
心の奥深くにある
カンタンに取り出すことさえ
きっと
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