poem(53)
Ⅰ
この世界できみと出会ったことを
わたしは神様に感謝したりはしない
なぜって
もしこの世の中に神様がいるのなら
わたしときみとはこの世界で
出会わなかったはずだと思うから
わたしときみが会ったのは
いろいろな偶然が重なった結果
会うのは必然ではなかったし
ほんの少し何かが狂えば
お互いを知らぬままだったろう
だから何に感謝するかと言えば
「この世界に神様などいないこと」
この世界には運命や必然や決まり事など何もなく
全てはまったく無関係に存在している
その出会いに
意味を見つけるのは
神様ではなくわたしたち
きみと出会ったこと
きみを愛したこと
その意味も全て
Ⅱ
この地球に生命があふれていることを
犬もねこも魚も虫も
神様に感謝したりなんかしない
もし神様がいたら
地球に命なんか創り出せなかったかもしれない
わたしたちがここに生きているのは
様々な偶然が重なった結果
それはまったく運命でも必然でもなかったんだ
だから
その命に意味を見つけるのは
やっぱり神様ではなくわたしたち
何に感謝するかといえば
「この世界に神様などいないこと」
だからわたしたちは生きていて
人を 命を
愛している
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