poem(54)
きみがいないと朝は来ない
夜毎入れ替わる「好き」と「嫌い」
きみの名を呼んでようやく眠る
酒に酔わずにきみに酔い
夢など見ずに朝を待つ
春に散るのは桜
夏に降るのは雨
夢が墜ちたその後も
水たまりは空を映す
愛されないのに懲りはせず
愛することには不器用で
それでもずいぶん長いこと
きみを思うのはなぜなのか
終わらない歌があるように
終わらない愛もあるだろう
きみが幸せであればいい
叶わない思いなど消えてしまえ
秋に散るのは枯葉
冬に舞うのは雪
時のオルゴールがまわる
終わりと始まり 渦となり
あの空へ舞い上がれ
この歌を巻き込んで
あの月まで舞い上がれ
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