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2007.01.12

恥の文化

 先日、「海外の宝くじの購入を、本人に代わってやってあげるので、あなたもチャレンジしてみませんか」な商売というか「詐欺」の話をテレビでやっていました。
 実際は、もっと安く買える宝くじの値段を10倍以上の価格で買わせる上に、宝くじそのものさえその会社では買っていない、という疑いもあるようです。だって宝くじの現物は本人には送って来ないそうですもん。
 その上、どういうシステムになっているのか、一回の購入じゃなくて、一度契約するとずっと購入し続けてくれちゃうらしく、預けたお金がスッカラカンになるまで、宝くじを買わされたあげく、一回も当たらないっていうひどいケースもあるらしいです。まあ、会社が実際に宝くじ買ってなければ当たるわけもないですしね。

 いやぁ・・・こういうのも、詐欺を働く方から言わせれば、だまされる方が悪いんですかねぇ。

 マンガで読んだ話ですが、株の売買にも、ちょっと似たような話があって。「絶対もうかるから、この会社の株、買いなさいよ」と言われて、無理して借金までして買うと、その株が暴落して、借金取りに担保として入れておいた家まで取られてしまうという・・・

 いや、ちょっと思うのは、こういう場合、詐欺を働く側の人達って全然悪いとは思ってないんですよね。
 人をだまして稼ぐのも「商売」だからだまされる方が悪い。
 彼らにとっては、金なんてのは持ってるヤツからどうやって吸い上げるか、なんでしょうから。
 
 または・・・
 冒頭の海外宝くじの購入の電話受付をしている人は普通の女性っぽかったですが、有名な「アイヒマン実験」の例を出すまでもなく、人って、誰かに命令されると、自分自身の罪の意識を自分で抑圧してしまって、どんな残酷なことでもできてしまうものみたいですから。詐欺の片棒を担いでいると、なんとなく分かっていても、それが「会社命令」なら、そこで思考停止してしまうんでしょう。だから年寄りの虎の子を、電話口のトークで巧みにだまし取ってしまう。無論、マニュアルはあってそのとおりにしてるだけなんでしょうが、振り込め詐欺にだってマニュアルはありますからね・・・

 うーむ、なんというか。
 「だまされる方が悪い」のかなぁ?

 そういうふうに、
「人をだましてでも自分がもうければいい」
とか
「俺は悪くない、会社がそう決めたんだから俺の責任じゃない」
とか。
 極端な話、悪いことをしたって、法律から逃げる方法はいくらでもある。そもそもばれなきゃいいんだし。
 ・・・そういうふうに世の中がなっていくのってどうなんだろうと思ってしまいます。

 よその国がどうだかはあまり知りませんが、日本は信仰を持つ人がもともと少なくて。代わりにあるのが「恥の文化」だなんて昔は言われていました。

 つまり、悪いことをした時に、神様を信じてる人は、誰も見ていなくても「神様」に申し開きが立たないと思う。自分だけが得をできたとしても、自分の神の前で堂々としていられるかって思った時に、できないことはしない。
 信仰を持たない日本人の場合は、誰も見ていないからって悪いことをすると、「恥ずかしい」と思う。昔は地域の共同体なんてのもありましたから、誰も見ていない事自体が日本では少なかったですし。

 要は法律で決まってないからいいんだ、罰則がないからいいんだ、ってことじゃなく。
 人を騙して金を稼いで恥ずかしくないのか、ってことですわ。

 「恥ずかしい」っていうのがもう古くて馴染まず、西洋風に個人主義が浸透していくのが流れなら、「神様」とは言いませんが、何か自分なりに自分を律するものが人それぞれになければ。もうなんだか他人を騙しても、傷つけても、蹴落としても、自分さえよければいい、そして、そうして成功することが善だ、なんていう最悪なことになりかねません。(すでになってるか・・・)
 そしてそれを縛るために法律や罰則を増やしていったら、校則だらけの中学校みたいなもので、髪の毛をしばるゴムの色まで黒か茶って決めるのはどうよ、って世界になっちゃう。

 何をしていいのか、何をして悪いのか、なんて本当は一つしかない。「自分に恥ずかしくないのか」ってことです。

 うーん、でも心に何も律するものを持たなければ、恥ずかしくないわけだしなぁ・・・
 ちょっと難しい話になっちゃいました。オチがついてませんが、また後日に続くってことで、ご勘弁を。

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