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2007.08.14

横綱「朝青龍」に関する報道について

 連日、横綱、朝青龍のことが話題になっています。
 このニュースを聞く度になんだか嫌な感じがします。
 
 確かに朝青龍にはいろいろと問題があったのかもしれない。
 ただ、病気なら病気、そうでないならそうでないと、ちゃんとしないと、まずい気がするんですよね。
 
 というのは・・・「うつ」という病気が誤解されやすいからです。
 ただでさえ、それを経験したこともなく、家族にもそういう病気の人がいない人には、単なる「甘え」や「怠け」だと思われがちだというのに、朝青龍の一件で、そういう診断そのものが眉唾みたいな報道が、こんなにガンガン、テレビでやっていると、そういう意識が世間に定着してしまうかも^^;

 私は、自分の母が病気で、日赤の精神科(今のメンタルヘルス課)へ母の薬をもらいに行って、状況を説明したりもしていたので、「うつ」の状態がどんなものかはよく知っています。

 うつは、本人にもどうすることもできないんですよね。

「自分でも、この状況がダメだと分かっている。
 分かっているけどどうすることもできない。
 ますます自分がだめに思えてくる。
 周りにも迷惑をかける。
 もう自分なんか死んだ方がいい・・・」

 このグルグルと堂々巡りにどんどん落ち込んでいく思考を、プラスに変えることは「気のもちよう」でどうにかなることじゃない。だからこそ病気なのですから。

 治療もね・・・かなり大変です。一朝一夕に治るもんでもない。
 薬で感情をある程度コントロールできたりもするのですが、それで自殺は防げても、最終的に普通に生きていけるほど、精神が安定するかどうか、そんな日がいつかは来るのか、それは誰にも分かりません。医師にすら。

 「普通に生きていく」
 これがいかに難しいことか。これができることがなんて幸せなことなのか。
 
 私の母もたまには元気な時がありました。ほんとにごくたまに^^
 そういう時は嬉しかったです。あまり長く続かなかったけど(><)
 すぐうつ状態にもどっちゃう。

 そんな母はもう8年前にがんで亡くなりまして。だからこそ、こうして、私も今は、母の症状を振り返ることができるわけですけれども・・・「怠け」だとか「甘え」だとか言われていました。親戚からはね。それが本人をどんなに追いつめていたことか。

 この記事は、朝青龍がどう、という記事ではなく・・・もし、これを読んでいる方の身の周りにうつの人がいらしたら。どうか朝青龍のことは参考しないでください^^; 

 彼は彼として、医師の診断を元に治療なり処分なりを受ければよく・・・でもそれはあくまで彼のケース。
 本当に「うつ」の人に「そんなの言い訳だろう」なんて言っていいわけがありません。

 精神の健康に恵まれた人には、病んだ人の心を思いやることはとても難しいと思います。「分かって欲しい」とはとても言えません。私だって母の気持ちを全部分かっていたかどうか分かりません。でもそれをせめて「難しいんだ」と理解して欲しい・・・

 ニュースを見ていると、どうも、朝青龍に対してバッシングをするためのコメントばかりを集めてきて報道しているような気がします。その報道がどんなところに影響するのか、私などはそれを「怖い」と思うのですが、彼らにはその自覚はあるんだろうか? 「朝青龍」だからいいんだろうか? 

 彼のことは相撲協会に任せておけばいいのに。

 私も昔はよく相撲を見ていましたが、最近はほとんど・・・伝統とか国技とかいいますが、時代が変われば、変わらないものなど何もなく。既得権などどんどん消滅していくものです。それを守ろうとしてジタバタしているのは見苦しい。変わらないものは時代に取り残されていくだけで。規模が縮小して、衰退していって、それでも連綿と続くなら、それはそれでよし。
 ・・・そう、例えば。囲碁のように(苦笑)。

 最後の方は話がそれました^^;
 朝青龍は、病気じゃないといいな、と思います。彼の人生はこれからですもの。何も相撲だけが全てじゃない。  後、10年も経ったころ
「オレも若い頃はずいぶんやんちゃをしたもんだよ」
 なんて母国モンゴルで笑って話せるようになれば。彼にとっても、彼を応援してきた日本のファンにとっても、それが、この騒動の最も幸せな結末だと思います。

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Tracked on 2007.08.17 at 11:14

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