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2008.02.26

「弱さ」と向き合うことは難しい

表紙を「デスノート」の小畑健が描いたことで、太宰治の「人間失格」が売れているそうです。

http://dailynews.yahoo.co.jp/fc/domestic/literature/?1204004893

表紙がキャッチーなのは確かだとして内容も現代人を惹き付ける魅力を備えた小説なのだそうで。

私は、「人間失格」を読んだことがありません。正直・・・怖いんです。
昔から読書が好きで、空想癖もあり、果ては自分で小説を書くほど、フィクションにのめり込みやすい性格なので、ダメダメな人間の小説なんか読むと、思いっきり感情移入して、死にたくなるんじゃないかと。(太宰治は「人間失格」を執筆した翌月に自殺したとか)

もういい年なので、それほど影響を受けることもないと思うので読んでみてもいいのですけど、あまり積極的に読みたいとは思いませぬ。皆様はいかがでしょうか。

人間というのは、自分が弱かったり、ヘタレだったりすることを、痛いほど知ってはいながらも、その部分をなるべく直視せず、
「こんな私でもいいところもあるのよね」
と自分を慰めつつ、ささやかなプライドをそこに求めながら生きている・・・んじゃないかと思います。そのこと自体は別に悪いことではありません。

でも直視してないからすぐ忘れるんですよね。自分もそういう弱さを持っていることを。

で、そういう自分の持っている弱さを、ある時ふと、そうとは知らずに、他人の中に見いだしたりする。

なぜか分からないけれど、見ているだけでむかついたり、嫌だなぁと誰かのことを思ったりすることがあったら・・・それはもしかすると、自分の弱さがその人に投影されていて、普段、見ないようにしている自分の弱さをその人によって突きつけられるからなのかもしれません。

などとということを考えたのも、実は「囲碁」を通してだったりします。

囲碁を打つことは、私にとって「弱い自分」と向き合うことそのものです。
囲碁を始めた頃はもちろん、今でも、誰かと対局すれば、勝つこともあるけれど、負けることもたくさんあって。
負けた時にその自分をどう受け入れるか、というのが、囲碁だけではなく、人生そのものに通じる課題のように思えます。
囲碁で何度も負けて、そのたびにはい上がれたら、打たれ強い人間ができるだろうな~

・・・なんて。
こう書くと、囲碁好きな人間は、自らの弱さから目を背けることのない人間の出来た人が多い気がしますが、ここだけの話、そうでもなかったり(爆)。

自分も弱いけど自分よりももっと弱い相手を見つけてボコって喜んだり、誰かの間違いを発見したら大喜びで指摘して正しさをふりかざしたり・・・世間でよく見られることが碁の世界でも普通にあります(苦笑)。

それを見て「嫌だなぁ」と思う時は、もしかしたらそこに自分の何かが投影されているのかもしれないな。そこに本当は何が見えているのか、考えてみることも大事ですね。

でも「人間失格」はいくら小畑健の表紙でも・・・やっぱり遠慮しておきます^^;

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Comments

>なぜか分からないけれど、見ているだけでむかついたり、嫌だなぁと誰かのことを思ったりすることがあったら・・・それはもしかすると、自分の弱さがその人に投影されていて、普段、見ないようにしている自分の弱さをその人によって突きつけられるからなのかもしれません。

私も小説を書いていた頃、よくそう思ってました。というか、小説を書くって少なからずそういう部分を直視しながら書いていく作業なんですよね。
囲碁は確かに、自分の弱さに直面する機会が多いです。自分の手に怒りを覚えることすらあります(笑)。

でも、『人間失格』はオススメですよ。特に自殺したくなるような話でもないですし。太宰ってやっぱり異才だったんだなぁと、この小説を読んで思った記憶があります。内容あんまり覚えてないけど(あかんがな)。

Posted by: 納屋 | 2008.02.27 at 11:21

おお~納屋さん、いらっしゃい。
囲碁を打つことは自分の弱さと直面すること・・・納屋さんもそう思われますか^^
同じ感想をお持ちの方がいてうれしいです。

小説を書く作業の方は、内容にもよりますが、自分の弱さと向き合うよりも、自己陶酔のことが多いですね(爆)
文豪、筒井康隆は小説を書くことは○○○ーといっしょだと言っていました。(伏字の部分はご想像におまかせします)

そういう意味では、己の弱さと向き合って小説を書いた太宰治はやはり非凡なんでしょうね。

Posted by: BUBI | 2008.02.27 at 23:07

人間失格、中学の時読んだのですがほとんど理解できませんでした。今読めば少しはわかるかな?

前にBUBIさんが山田詠美さんの「色彩の息子」について書かれてましたが、あんな感じで「偽りの自分」で生きてきた男の告白・・・みたいな内容だったような・・・うろ覚えですが(ノ∀`)
囲碁は経験がありませんが、勝負っていうのはやはり人間の本質が出やすいのかもしれませんね。良くゴルフを一緒に回るとその相手の性格がわかるって言いますが、ゴルフもやった事ないのでなんとも。。。私は勝負事が苦手なんだけど、それって「弱さ」と向き合いたくないのかもしれないなぁ・・・。

Posted by: Rucca | 2008.02.28 at 20:21

Ruccaさん、いらっしゃい♪

>私は勝負事が苦手なんだけど、それって「弱さ」と向き合いたくないのかもしれないなぁ・・・。

いやぁ~。
多分、世の中の「勝負事好き」な方々の多くは、勝負には滅法強くて、そこに自分のプライドを見いだせる方だと思います。
囲碁もそういう人、多いですよ。

私の場合は例外的に、いくらやってもなかなか強くなれなくて「弱い自分」と向き合うばかりなのに、なぜか(?)なかなか囲碁をやめられないのです。
なぜでしょうね・・・

たとえばオリンピックで金メダルを取るようなスポーツ選手も、最初からすごい技ができたり、すごいタイムを出せたりするわけじゃないだろうから、自分の実力と真正面から向き合ってそれを引き上げるために努力したりするんだろうな。

私の「囲碁」のイメージは、どちらかというとそんな感じなのです♪
だから・・・好きなんだな~きっと。

Posted by: BUBI | 2008.03.03 at 12:08

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