「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」
「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」という映画を、DVDのレンタルで見ました。
悪趣味と思われるかもしれませんが、私はけっこうホラー映画って好きなんですよね。
スプラッタが趣味なわけではなく、大学時代にも心理学をかじっていたりして、つまり「サイコホラー」というのが好きなんです。
世の中に物理的に怖いものはたくさんありますが、私が興味があるのは、怖いものを怖いと感じる、人の心の作用。怖いと思ってしまったら、どんなものでも怖くなりますから・・・
そういう意味で。
「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」は大変面白い映画でした。
そもそも、この映画を作り出したコンセプト自体がとてもユニークなんですよ。
この映画を作るにあたり、作った人たち・・・監督、でいいのかな。
彼らは、ありもしない魔女の「伝説」をでっちあげて、ネットに流したそうです。
そうしたら、噂が噂を呼び、ブレアという村に伝わる魔女の伝説がまことしやかに流れだし、世間に一人歩きし始め・・・その上で、この映画を公開したわけです。
「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」という映画では、3人の学生が、その伝説を聞いて、ブレアの村に実際訪れて、魔女がいるという森を探検し、その全てをドキュメンタリー映画にしようという計画をたてて、実際にビデオカメラと16ミリを持って、森へいく。そして・・・帰ってこなかった。
この映画は、失踪したその3人の学生の遺留品である、ビデオカメラと16ミリで構成されている・・・
と、設定されています。
映画そのものもとてもいい出来でした。とにかく本物っぽいのです。こういうやり方があったのか・・・と感心させられました。
彼らは魔女がいるといわれる森の中で迷い、どんどん精神的に追い詰められていきます。
魔女、つまり「ブレア・ウィッチ」は、そのビデオや16ミリには実際には映っていません。
たとえば「リング」とかで、テレビから出てくる貞子が映像化されているのとはえらい違いです。
魔女とか悪魔とかは、映像にしないほうがいい。
見ているこちらが想像する姿の方がずっと恐ろしいのですから・・・
見せなくても、彼らの恐怖が伝わってくる。彼らが何を見、何を聞いたのか、想像してしまう。
積み上げられた石や奇妙な形に組まれた木の枝や・・・一見、それだけのものでしかない物がとてつもない恐怖を生み出していく。
結局、魔女はいたのか、いなかったのか。3人はなぜ失踪したのか。どこへいってしまったのか。
恐怖と謎を残して、映画は終わります。
私はフジテレビの番組の「放送禁止」というシリーズが好きなのですが、ちょうど同じ感じで。
(もしかして「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」をヒントにしてあの番組ができたのかな。「放送禁止1」が2003年の公開だから、時系列的には「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」の方が先ですね。)
とても面白かったです。
・・・いや、この映画、「怖い」っていう噂だったので、実は、怖そうだから見るのを今まで控えていました^^;
なぜ今頃見てみたかというと、今度、「クローバーフィールド/HAKAISHA」という洋画が公開されるそうなのですが、この映画も「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」と同じように、出演者がビデオカメラで撮った映像で作った映画だと、テレビで宣伝していたんです。そういうふうに撮ると、視点が映画の登場人物の一人に固定されることで、画面から読み取れる情報が制限され、見ているこちらの恐怖が増幅されるらしい。
それを聞いて「ブレア・ウィッチ・プロジェクト」ってそういう映画なのか・・・と。それを聞かなかったら、ずっと見なかったかも^^;
ビデオカメラの映像って、揺れるので、映画館で見ると気持ち悪くなるらしいのですが、家でDVDで見る分には問題ない感じです。
興味のある方はぜひ・・・って言っても、きっとあまり見る人、いないだろうなぁ~
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