惚れ薬は実在するか~「スキエンティア」~
本日は今週の「ビックコミックスピリッツ」に出ていた「スキエンティア」という読み切りマンガのお話。
「惚れ薬」というと普通は、自分に惚れてもらいたい相手に飲ませるのが普通ですが、そのマンガの主人公の青年は、自分で飲むために「惚れ薬」を購入します。
なぜかというと・・・
その青年は、女性と付き合っても、1年も立たずに、なんとなくどうでもよくなって続かなくなっちゃうんですね。
恋する気持ちが冷めて、一人の方がよくなってしまう。
だから自分で、これと定めた女性の前で惚れ薬を飲むことにします。
効果はてきめん、主人公のである彼はその女性がかわいく見えて、恋する気持ちがヒートアップ。その場で告白して、二人は付き合い始めることになります。
この惚れ薬は、服用している間は、常に「恋する気持ち」が継続するというもの。薬が切れると気持ちが冷めちゃうので、彼は欠かさず、薬を服用し続けます。
トントン拍子に同棲までいきますが、その内に彼女の仕事が忙しくなってきて、彼の「恋する気持ち」とすれ違うようになってきます。
要するに、彼は彼女が好きで好きでしょうがない。いつもいっしょにいたい。仕事なんか二の次。もちろん、それって惚れ薬の効果なのですが、それが、この場合はマイナスに働いてしまうのですな。
彼女は仕事も一生懸命にやりたいのに、彼が「俺のことをほっといて仕事ばかりしてる」なんて言うものだからカチンときて二人はケンカになってしまいます。
同棲していた部屋から出て、久しぶりに自分の部屋に戻る彼。
彼女とケンカしてつらくてたまらなかったのですが、やがて薬が切れる時間がやってきました。
薬が切れれば、冷静になれる。
そう悟った彼は、その後は薬を飲むのをやめることにします。
薬はやめても二人はいっしょの職場だったので、彼は彼女の仕事を、恋人としてではなくただの同僚として助ける日々が続き・・・
仕事が一段落した後に彼女は、途中から文句も言わず、仕事のサポートに徹してくれた彼に「ありがとう」と言って泣いてしまいます。
その彼女を見て、その時、彼は惚れ薬を飲んでいないのに、彼女を「かわいい」と思い・・・二人はそれ以降、薬と関係なく、ずっと幸せに暮らしました、というお話でした。
・・・ふむ。
このブログを始めた頃からずっと「恋する気持ち」との付き合いが続いている私。
惚れ薬を飲んでいる状態の、彼の気持ちがリアルに想像できてしまって、なんだかいっしょに嬉しくなったり、切なくなったりしてしまいました。
恋ってのは一体、何なんでしょうね。
相手と会って顔を見るだけで嬉しくなったり、何をするでもなくそばにいるだけで幸せになったり。自分のことよりも相手のことばかり考えちゃって、それ以外のことは何も考えられなくなる。
よく、片思いの相手には「どうして好きなのか」、その理由を聞かれるのですが、うまく答えられた試しがありません。理由ってないんだよなぁ。
それならば、その人じゃなくてもいいのか、というとそういうわけでもなく。
ただそうは言いつつも、私にはなんとなく、このマンガで描かれているように、「恋」と呼ばれる症状を、薬で引き起こすことって、不可能じゃないようにも思えるのです。
「吊り橋効果」って言われる有名な話もありますしね。
男女で、吊り橋のように渡るときにドキドキする場所へいくと、そのドキドキが恋愛の感情に似ているため、それを恋だと錯覚しやすくなる。
恋が、極端な話、ただの「心拍数の上昇」だったりするならば、薬でそれを引き起こすのは簡単な話。麻薬の症状の説明にでていくる、いわゆる「多幸感」とかも恋の感情に近いのかもしれません。
もし、そういった身体的作用が先で。
または、ぶっちゃけ、SEXの快感への動機としての意味しか「恋」というものにないのなら。
別に誰でもいいはずなんだよなぁ、本来は。
なのに、その症状がある特定の相手にしか発現しないってのはどういうことなのやら。不思議なことです。
そのせいで、人はどれだけそれに悩まされてきたことか・・・
もしもこのマンガに出てくる「惚れ薬」がほんとにあったら、私も自分で飲んでみたいな。
まあ、今でも、好きな人からちょっとしたメールが来るだけでドキドキしてしまうので、飲まなくたって充分、間に合ってはいるんですけども^^
「アニメ・コミック」カテゴリの記事
- 「アナと雪の女王」を見て(2021.11.13)
- 「あなたは絶対ダメじゃないよ」(2021.07.28)
- 「約束のネバーランド」のアニメ二期のお話(2021.03.28)
- 「呪術廻戦」を勝手に考察(2020.12.09)
- 「夏目アラタの結婚」を読んで理想の結婚を考えた(2020.04.25)
Comments