「ガラスの仮面」が音楽劇に♪
なんと、なんと、なんとーーー!!!
あの「ガラスの仮面」そのものが劇になって舞台で上演されております。
音楽劇「ガラスの仮面」/彩の国さいたま劇場
8月8日~8月24日
友達がチケットをとってくれて見に行ったのですが、元より中学時代は演劇部、「ガラスの仮面」のコミックも全部読んでいますし、先日、恩田陸の「チョコレートコスモス」を読んだばかりでもありまして、「ガラスの仮面」の舞台なんて・・・うーん、かなりどきどき。
好きなコミックや小説が映画やアニメなどになると、期待が大きすぎて、はずすこともよくありますからねぇ^^;
と、思いつつ、見に行きましたが、この「音楽劇」、かなり、いい出来ですよ♪
もちろんこの劇は長大な原作のほんのさわりなのですが、ちゃんと一つの音楽劇として完結している。それでいて「ガラスの仮面」のファンが見るならおさえておきたいポイントもおさえてる。脚本もいいいんだなぁ。
そして「蜷川幸雄」(私は知らなかったんですが、ユニークな演出で有名な方だそうです)という方の演出もとても・・・私は好き♪ 引き込まれました。
「ガラスの仮面」の中でもこれは物語の後の方ですが、黒沼さんという監督がマヤが主演の「狼少女ジェーン」を演出したときに、『へー、いろんな演出があるんだなぁ』みたいなところがあるわけで。それを地でいってるノリを感じましたわ~
物語としては、マヤが劇団月影に入り全国大会に出るところまでのお話で。
もうかなり昔に読んだので忘れていたところもあるのですが、ここまでのお話を劇にすると・・・そうか、こういう演出になるのかと。『うまいなぁ』と思いました。いや、その・・・ネタバレになるかなぁ・・・いいや、書いちゃえ。
冒頭、この音楽劇は、劇が始まる前から幕が開いていて、客席から次々と荷物を抱えた青年たちが舞台に上がっていきます。舞台では、バックステージツアーということで、観客が舞台の裏を見学していたりもする。それが客席の座っている客からも見えるわけです。
舞台には次々に人が集まってくる。それぞれに舞台の上で準備運動とかを始めている。携帯で何かしゃべったり、友人同士で声をかけあったりもしている。みんな劇団の青年たちという設定。すっごいリアルです。
どこまでが演出か分からないうちに(いや、全部演出なのでしょうが(笑))舞台で、劇団のレッスンが始まります。
ガラスの仮面はマヤと月影先生の話なのですが、一方で、演劇が好きで、頑張る劇団員たちがいる「現実」が背景になっている。全国大会で出てくる「劇団一角獣」なんかホンモノみたいだった^^ 劇団オンディーヌのレッスン風景もホンモノみたいでしたよ。そういう、「劇団」の様子をリアルに表現することが、そのまんま演出なのですね。
もちろん、本筋となるマヤのお話もすごい。
大和田美帆、熱演です。これがないと、この劇そのものに説得力がないものなぁ。思わず引き込まれました。てか、よく舞台で「北島マヤ」を演じようとする女優がいたな、と思います。これを演れる役者がいなかったら、舞台そのものが成立しない。
この劇を見に来るほとんどの人は「ガラスの仮面」をよく知っていて、北島マヤがどんな天才かをよく知っているはずですから、その人たちが納得するマヤを演じることってかなりの勇気と度胸がないとできませんよ~。
そして、夏木マリの月影先生がまた・・・もうはまってます♪
すごいわね。何か憑いてるとしか思えん(笑)。テレビドラマの野際陽子もはまってましたが、夏木マリはそれ以上です。ビジュアルだけでなく、演技が、マヤに対して演劇というものを語る様子そのものがすごいです。月影先生そのものだ~
これを見るだけでも、ぜひ「ガラスの仮面」を好きなファンには、この音楽劇を見ていただきたい!!
実は「彩の国さいたま劇場」は、私の住まいからは自転車でいけまして。さいたまに住んでけっこう長くなりますが、初めていきました。なんだか、とてもいい設備のある舞台ですよ。
舞台の上に雨を降らせる装置があり、この音楽劇でも雨のシーンがいくつかありましたが、別にガラスの仮面では、リアルの雨を降らせる必然性はないのになぁ。せっかくそういう装置があるから使ったのかな(笑)。中島みゆきさんの「夜会」の「問う女」をこの舞台でやったらぴったりなのにな~。
と最後は趣味に走りましたが・・・「ガラスの仮面」の音楽劇、ぜひ興味のある方はどうぞ。まだちょっと空席もあるようです^^
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