腫瘍マーカーで「がん」の疑いがあると言われた友人のために。
近藤誠の「成人病の真実」という本を貸してみようかと思っています。
近藤誠さんという著者は以前「患者よ、がんと闘うな」という本を出して世の中によく知られた方です。
私は、母が長いこと病気で、病院とはいろいろつきあってきましたが、基本的にあまり医者って信用していません。信用できない、ということに怒りを覚えるわけでもなく、なんというか・・・所詮、医者も人間だからなぁ・・・
もちろん、医者は大事な仕事で。がんばってるお医者さんを尊敬しています。
でも、医師も人間だから限界はある。儲けたいと思っても仕方ないし、または「儲けたい」というのとは別の意味で「自分たちの仕事の価値をもっともっと高めたい」と思っても仕方ない。
我々患者は・・・彼らをそういう一人の人間であり、組織だと認めた上で、賢く利用しないといけない。妄信してはならない。なぜなら、医者も人間であり、神ではないから。
やったことのない手術は失敗する確率は高いのだし、マニュアルを見てつい目の前の患者を見なかったりもするし、緊急の処置が必要な患者でもとりあえず「様子見ましょう」と言っちゃったりもするわけです。
それと同じ流れで・・・確かな意味もはっきりしていないのに、高血圧やコレステロール値の異常と正常の基準を下げたり、それで「念のため」、本当は必要のない人に薬出したりもする。健康診断やいろんな検査を勧めたりもりする。
その良し悪しや、信じるか信じないかは、私たち自身が、判断するしかないのですよね・・・
私の友人が先日、腫瘍マーカーでひっかかり、近々再検査をすることになっています。
彼女は以前、別のときに、健診で乳がんの疑いもあるって言われた(結局はがんではなく乳腺炎でした)こともありました。
各健診を受ける受けないは個人の自由。ひっかかって再検査して、それでなんでもないと分かればそれは嬉しいことです。
・・・しかしなぁ・・・
いつも、検査受けてひっかかって、その度に「がんかもしれない」とすごく悩んで、いろんな病院を調べて、仕事のやりくりをつけて、何度も検査にいって、検査結果が出るまでひどく落ち込んで・・・
そんな友人を見ていると、
「ほんとにそんな検査必要なんだろうか?」
と思ってしまうのですよ。もちろん近藤誠さんの本を読んだからなのですが。
私は以前、その友人に、
「なぜあなたは、人間ドックとか全然しないのか。母親を乳がんで亡くしているのに、マンモグラフィとか受けようと思わないのか」
と聞かれて、自分の考えを話したことがあります。
その時につくづく思ったのですが、つきはなした言い方ですけど、結局自分がどう生きるかは自分で責任とるしかできないのですよ。
がんが早期発見されたとして、それで手術して延命するのだとしたらそれはそれでいい。
でも、検査をいっぱいして、そのために時間とお金を使い、心配をたくさんして、結局なんでもなくて、でも一回検査で引っかかったことにその後もびくびくしながら毎年検査をうけてそのたびに一喜一憂する。そんなのまっぴらだと思ってしまうのです。
いざ、がんになったとき、生きるか死ぬかは分からない。もしかしたら死ぬかもしれない。
そのときにもっと早く検査を受けていれば・・・と思うかな、私。
そのときはそのとき。後悔だけはしない、と私は自分に思うのです。
友人が、その時になって後悔するならば、今、どんなに大変でも、後に後悔しないために、今の時間を使うならそれを私に止める権利はない。
でも、なんとなく・・・こういう考え方もある、ということを知っておいて欲しいな、と思うのです。
もちろん、家庭があり、二人の子供のある友人と、自分の命以外、何も失くすもののない私とでは、命の大事さに違いがあるのかもしれないんですが、腫瘍マーカーの結果でここしばらく振り回されている彼女を見ていて、どうしても、私に何かできないかと思ってしまって・・・
余計なお世話かなぁ~~~。もしかして怒らせちゃうかなぁ~~~。
でもそれで終わるならそこまでの友情だな。
彼女を信じ、本を貸してみよう。それでどう判断するかは彼女しだい。
お互い、いい生き方をしたいよね。そして、いつかやってくる人生の終わりを笑って迎えよう。でもそれはもう少し先のこと。
本を貸したことで、もしちょっとむかつかれても、B型の彼女のこと、次に会ったときは忘れているはずです(笑)
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Comments
う~ん。なるほどね。
私の実家は、楽観的で、なかなか病院へ行かなくて病気を重くしちゃう家庭。
嫁ぎ先のここは、ちょっとどこか痛くても、咳しても、大騒ぎで病院へ行く家庭。
いろいろありますね。
何かの本で読んだけど、どちらかに偏ってしまって、なかなか難しいそう。。。
何についても、いろいろな考え方がありますが、私はこの件については、若くて手遅れと言う方も見ていますので、用心にこしたこをはないかなぁ~。という気がします。
それで検査結果に振り回されるかどうかは、個人の気持の問題では?
ただ、死んだら何も出来ないから、私は出来れば長生きしたいなぁ~。
もっと、自分自身成長もしたいし、最近やっと、少しでもいろんな人の手伝いが出来たらと思うようになったばかりだから、まだまだ頑張りたい。
でも、どうしても病気にかかったら、それは運命というものですね。
長々とごめんなさい。ジョジョさんとお友達、お互いを認め合って、良い友情が続くといいね。
Posted by: さくちゃん | 2009.04.12 07:27
健康診断で「要再検査」になっても再検査を受けない、という人が結構いますね。
その結果、重大なことになったときに後悔するか、覚悟の上と平然と振る舞うかは人によるでしょうが、BUBIさんは後者、お友達は前者になる自覚があって再検査を受けるタイプのようですね。
ただ、BUBIさんには必要以上にあたふたしているように見えることが文章からうかがえ、そうであれば、別の考え方を示唆する本を貸すのは有意義と思われます。
ちょっと感想を書きました。
Posted by: 春海 | 2009.04.13 01:31
春海さん、さくちゃんさん、いらっしゃいませ。
コメントありがとうございます。
くだんの友人には、まだ本を渡せていません。
明日、会えたら、
「読んでみない?」
って渡してみようかなーと思っています^^
Posted by: BUBI | 2009.04.17 03:17