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2009.07.29

プンプンママと私

ふと気がついたら、ずっと楽しみで読んでいた武中さんのブログ「すな部」が終わっちゃっていました。残念だな~
でも、思うに、ブログも、楽しく毎日書けているときと、忙しかったり、いろんなことがあったりする中で、ネタが尽きた感じがあったりしたなら、自然と閉鎖って感じに行き着くのかもしれません。

で、このブログですが。
右側のココログのロゴの下の数字が創設の日なので、8月10日が来ると丸5年になります。長いなー。
最近は、一時期ほど更新ができなくなってますが、ぽつぽつと続けております^^

今週のビックコミックスピリッツを見て、ふと感じたことがありました。「おやすみプンプン」という読んでいるととてもつらい気持ちになる漫画があります。

お母さん(プンプンママ)と子供(プンプン)がいてね。この二人が最悪に仲が悪いのです。
それぞれに寂しさや孤独を抱えているのに、それを分かち合うことも分かり合うこともできない母と息子。

>どれだけ譲り合うことを望んでいたとしても
>たとえ相手の気持ちが手に取るようにわかったとしても
>受け入れる気持ちがない限り
>解り合えることなんかないのよ。  byプンプンママ

・・・たまに思うのですよ。
私がおおむね、日々幸せなのは、家族がいないせいではないのかと。

家族がいなければ自分を解ってほしいと誰かに願うこともない。相手にすがられることも頼られることも期待されることもない。
相手の期待や相手の希望に添えない自分に自己嫌悪に陥ることもない。

家族がいる幸せを感じることはないけれど、家族がいることで「解り合えないこと」の苦しみを味わうことがない。

たまに実家に帰って元気でいる父の顔を見て、たまにはいっしょに旅行にいったり、お正月にはお年玉あげたり、誕生日にはプレゼントしたり、それだけで感謝されるような関係なので、いっしょに暮らしているよりもはるかにお互いを大事にできたりするわけです。

何も望まなければ、今あるものだけで満ちたりていられる。幸せでいられる。
でも、それでいいのかな、と漠然と考えたりはします。

理想や夢や、なりたいもの、かなえたいこと・・・たとえ、それになかなか手が届かないことで絶望や焦燥や不安にかられたりすることがあったとしても、ちゃんとその絶望や不安とも向き合いながら、夢を追いかけていく生き方こそが本当なんじゃないか。
絶望や不安を感じたくないから、自分の身の周りにあるもので満足してささやかに幸せに生きていく、それが今の私ですが、それでいいのかってね。

今週の「おやすみプンプン」を読んでからずっとそう考えていたんですが・・・

下記に記した詩にもちょっと関係してるんですけど、人って生き物は、理想や夢をおって日々進歩していこうとすることで、前に進んできました。

人間がみんな、私のような現状維持派で冒険心も夢も持ってなかったら、人の生活はこんなに便利で豊かにはなっていなかったでしょう。

でも、それはみんながみんなそうである必要はないかもしれない。

詩に書いた何億の卵を産む魚は、確かマンボウなのですが、マンボウが何億分の1に生き残りをかけるように、人という生き物も、何億分の1に、特定の分野に才能を持ち、人類の文化を引き上げる人間が現れたりして、それが劇的に世界を変えるのです。

だから何億分の1でいいのかもしれない。もともと、自然の摂理はそういうものかもしれない。
孵らずに消える卵があっても、それはそれでいいのかもしれない。

と、どこまでも、その他大勢の、一般人代表の私は思うのでありました。

つまりは・・・いろんな価値観、いろんな生き方があっていいんだろうと思うのです。
夢を掲げてそれを追い求めて生きるのもあり。
身の周りの小さな幸せに満足して生涯を終えるのもあり。
そしてそういう多様化する価値観の時代の中で一番大切なのは・・・いろんな生き方がありなんだということを認め合い、他人のあり方を尊重しあうことができるようになることなのではないかと。

閑話休題。

プンプンママが抱える孤独や寂しさというのは、ある意味、理想の裏返しなのかなと一読者の私は思います。最初からそんなものだと・・・人はみんな一人なんだと・・・思ってしまえばはるかに楽になれるのに、なんてね。

>きっとあたしがあたしである以上、この寂しさが埋まることはないのよね。

とプンプンママ。そのとおりです。結局譲れないものがあるかないかなんだよなー。
どっちを選ぶかは本人しだいで。

ただ、やっぱりプンプンにもプンプンママにも、読者としては仲良くなってほしいと思うのですよ。とくにここ、何話かのプンプンとプンプンママの様子といったら、絶望もここまで書ききってしまっていいのか、と思うくらいです。
家族だからこその憎しみや孤独ってあるんだろうなぁ・・・
結局のところ、私は、自分は自分で一人で気楽でよいですが、家族がいる人たちには、私よりずっと幸せでいてほしいと願わずにはいられないようです。

だってやっぱり家族って・・・すばらしいものだと思いますもの^^

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Comments

拙ブログで先日、西川史子さんの婚約について書いたのですが、彼女の結婚理由が
>弱いところを見せることができた人は初めて。女も38歳になると独り寝のさみしさとかがあるわけです。体力もなくなってきますし、白髪が生えたりとか、疲れが取れにくかったりとか、いろんなことがあります。そんなときにふと、入り込まれたんでしょうね。
ってことだったんですね。で、ブロガーさんのコメントで
「やっぱりひとりでも順風満帆だと思ってたら、なかなか結婚への動機ができないんでしょうね。」
ってあって、その通りだなあと思ったんです。
BUBIさんもおっしゃるとおり、
>いろんな価値観、いろんな生き方があっていいんだろうと思うのです。
っていうのは私も同感だし、西川さんも、いろんな幸せがあるとおっしゃっているし、みんながみんな同じである必要はないはずですよね。
だけど、みんなが1人で完結してしまい、それが一番幸福だと感じてしまい、そういう人が大多数の世の中は・・・なんだか、それは、生き難いというか、悲しい世の中のような気がするんです。
昨今の少子化や介護の問題は制度がダメだとか、そういう問題もあるんでしょうし、家族をもちたいと思っている人がもてるようにする努力とか制度を整えることは必要ですけど、介護や子育てのわずらわしさや、同居する人がいることのわずらわしさゆえ、家族を持ちたくないっていう人がもし、どんどん増えているとしたら・・・・
この漫画は知らないんですが、そういうことを含んでいるのかなあってチラッと思いました。

Posted by: ちゃい | 2009.07.29 23:25

一概には言えないとは思うのですが、多分、「今」、自分は幸せだと感じている人は、多分、いつでも「今」幸せだと感じてる人なんだと思うのです。

「今」がたまたま幸せなんじゃなくて。

「今」幸せなBUBIさんはきっと一人でいるからではなくて、BUBIさんがBUBIさんだからなんじゃないかなって思います。

私もわりとそのタイプな気もするので。でも別に、じゃあ今とびきり幸せっていうんじゃないんですが・・・うまくいえないけど。不幸には鈍感というか・・・?それも問題ありなんですが、まあ日々まったりと・・・

幸せになるために頑張る、努力する、つかみにいく、人間の成長にはそれは欠かせないけど、幸せって「感じる」ものなんだよなぁっていうのが、ちょっとわかってきた今日この頃です。

Posted by: Rucca | 2009.07.30 09:51

一つ書き忘れたんですが。
私が心配している「家族がわずらわしいことが結婚や出産しない理由かもしれない」ということは、杞憂に終わって欲しいですね。人の心ってのは、簡単に数値化できないので、アンケート調査などをやったところで、信憑性は定かではないから。どこまでが本心で、さらにその割合を数値化する・・・なんてこともできないとおもいます。
もちろんそういう部分が全く無い人はいないとは思いますが(多少はあるだろうから)、そんな理由が大きいわけじゃなくて、制度とか世の中のしくみとか、または、たまたまそんな流れのせいであって欲しいと言うか。
そしたら、まだ捨てたモンじゃない、救われるんだけどなあ・・・と思うんですけどね。

Posted by: ちゃい | 2009.07.30 14:57

ちゃいさん、Ruccaさん、コメントどもです~
レスが遅くなりました。

この記事は、プンプンとプンプンママの関係を読んでいて、ちょっと寂しくなってしまって。

他人なら許せることってあります。基本的にどんな生き方をしようと相手を尊重できる。

でも肉親だとそうはいかないからなぁ。
愛していれば愛していればこそ、誰よりも、自分よりも幸せになってほしい。
だから、干渉しすぎたり許せなかったりしてしまう。

・・・どっちが正しいってないんだろうなぁ~って思います。

Ruccaさん、私は、きっと、一人ではのほほんとしてますけど、誰かといるとだめですよ^^

けっこうかっこつけるほうなので。
相手の評価が気になって気になって仕方がない。
だから、きっと一人でいるのが幸せなのでしょう。

でも・・・「ひとりっていいよね♪」って言い合える友人がいるともっともっと幸せなんだと思います^^


Posted by: BUBI | 2009.08.06 21:47

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