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October 2009

2009.10.20

ワーキングプアについて考えてみた

普通の人以上に働いているのに生活が楽にならない・・・という人達が、増えているようです。
『働けけど働けど我が暮らし楽にならざり』
そういうのって高度経済成長以来、一端は無くなって、1億総中流って感じだったのはついこの間だったと思うのですが、どうもここ10年くらいなのかな。格差の問題も、非正規雇用の問題も、ワーキングプアの問題も。

こんなページを読んでみました。
http://www1.odn.ne.jp/kamiya-ta/workingpoor3.html

他にもいくつか記事をあたってみましたが、他の記事だと就職ができない人を語る論調と同じく、ワーキングプアも本人の責任だとしている論調が見受けられます。

でもどうも実態はそうじゃないなぁ・・・

実際にがんばって働いているのに、「母子家庭だから」、「高齢者だから」、「資格がないから」、などなどの理由で労働とその対価が釣り合っていないことが多いわけで。

紹介したサイトの記述では、じゃあ資格とればいいのかと、資格をとっても10円しか上がらなかったケースなどが取り上げられています。

ふむ・・・社会の実体が変わっていっているのに、社会の仕組みがそれに追いついてない印象を受けます。

終身雇用制が崩壊し、年金制度も未納者が増えて危機的状況にあり、そもそも子供が減って人口が減り、国内需要の絶対値も減っていく。景気が悪くて企業は人件費の削減に必死。それ以前に、仕事がなくて廃業に追い込まれる中小企業も多いし、そうすれば従業員は仕事を失う。
家庭を持ち、子供を持つだけの収入が得られなければ、結婚のモチベーションを失う男性も増えるし、離婚も増える。離婚して母子家庭になったら、母親が働いて子供を育てるしかないけれど、子供のいる母親を雇って十分な賃金を出せる仕事がない。

 もうすでに私が生まれる前の話になってしまいましたけど、その昔に「所得倍増計画」という政府の施策が実行された時代がありました。それこそが戦後日本を高度成長をもたらした施策でした。

(引用開始)
 日米安全保障条約の締結により日本は国土の防衛をアメリカに一任できるようになり、高コストの軍事費(防衛費)を抑え経済政策に優先的に配分できるようになった。国民所得倍増計画の目的は輸出増進による外貨獲得を主要な手段として国民所得(国民総生産)を倍増させ、これによって雇用を拡大し失業問題を解決する(完全雇
用を目指す)ことで生活水準を引上げることにある。またこの過程で地域間・産業間における所得格差の是正もその目的とされている。具体的には農業近代化、中小企業の近代化、経済的な後進地域の開発(工業の分散)である。
(引用終わり)
ウィキペディア「所得倍増計画」より

つまり輸出の拡大によって、日本は立ち直ったんだな(それだけじゃないだろうけど)。
その後、中国や韓国などアジアの国が台頭してきたことで、日本だけが輸出でウハウハってわけにはいかなくなったので(当たり前だ)私らが社会に出た頃は、もうその施策の効果ってなくなっていたわけですが、その頃はバブルで未曾有の好景気でした。
あの当時はまだ「高度成長」の頃の流れを引きずっていた気がします。

・・・今でもまだ「景気さえよくなればいろんなことが全てよくなる」と思ってる人達がいる。

私にはどうもそうは思えません。企業はなるべく人件費を削って利潤を得ようとやっきになるし、その結果は株主に配当となって返り、要は金を持ってる人はますます儲けて、そうでない労働者は安くこき使われるだけならまだしも、いつ首を切られるか分からない不安定な状況で、未来に希望が持てずにひたすら働くしかないことになっちゃう。

よくないよなぁ・・・要は企業が儲けすぎたのかもな。

そういう企業に就職できた一部の人はいいけれど、世の中はそうでない人が大半で。
勝ち組、負け組とかっていう以前に、やっぱり、きちんと働く人が、普通に食べたり、普通に住んだり、普通に子供を学校に通わせて給食費くらい払ったり・・・
そんなこともできない世の中なんてどっかおかしい。

だから民主党はまず最低賃金時給1000円を目指すという公約を掲げているわけですけど。
それで、企業が今まで二人雇っていたところを一人しか雇えなくなったらどうするんだろう?

何か、もっと根本的なところに問題がある気がするなぁ。

昔の高度経済成長のように「輸出拡大」なんていう魔法はもう使えないのなら、何か新しいビジョンを打ち出せないと、このままズルズルといっちゃう気がします。

新しいビジョン・・・それを考えるのは、前も書きましたが、まさに私たちの世代の責任です。上の世代から引き継いだ豊かさをどう下の世代に引き渡すか。

私もまた考えてみます。

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2009.10.19

ITパスポート試験を受験しました

昨日10月18日はITパスポート試験の日でした。

まったく基礎知識のない情報システム関係の部署に異動になって、5ヶ月。ITパスポート試験は、職場から課せられた課題だったんですが・・・いやぁ~なんというか。

以前、簿記3級を受けたときに2回も落ちて3回目にやっと合格したので、今回は気合いを入れて、かなり前から、スケジュールを組んでしっかり学習に取り組んできました。

合格を目指して通信教育も受け、課題もしっかりと提出し、事前の模試では合格のA判定も受け、万全の体制。
・・・のはずでしたが、自己採点をすると、意外に合格ラインぎりぎりのようです^^;
ぎりぎりとはいえ合格ライン60点はクリアしてますので、受かってるとは思うんですが、それにしてもちょっと、この結果は自分ではショックでした。もうちょっと余裕かと思った。

もしかして今回、この試験、難しかったんじゃないかな?
ITパスポート試験は、今年の春から新しくできたIT関係の資格試験で、合格率は50%程度と想定されていたようですが、春の試験では合格率が72.9%。合格率を50%に落とすために、ちょっと前回より難しくなったんじゃないかと邪推してしまいます。

以前、簿記の試験に二回落ちたときも、二回目の試験の合格率が異様に低かったのを思い出しました。資格試験っていっても人が作る問題ですから常に同じレベルとは限らないようです。
それと、ITの試験って、日々、用語もどんどん新しいのが出てくるし、トレンドの話題も移り変わるし、そのせいであまり過去問があてにならないのも実感しました。常に日々、ITに関して、新しい情報を仕入れ、知識を更新していかないと、この資格を取るためには、厳しいのかも。

なんて、今回も合格率がよかったら、単に私の勘違い。・・・いやいや、それ以前に、まだ合格したと決まったわけじゃないからな。
これで落ちてたらしゃれにならないぞー。

これをご覧の皆様も、もし興味がありましたら、受けてみられては?
http://www.jitec.ipa.go.jp/1_00campaign/index.html

(引用開始)
職業人(になろうとする人)一人一人にとっては、パソコンの操作ができる・パソコンを使ってデータの処理ができるレベルに留まらず、
○ITを正しく理解し、業務に積極的に活用し、付加価値を生み出していけるか
○職場内の課題を把握・分析し、そして解決するためにITをどのように活用すれば有効かを理解しているか
○ITを安全に利用するための知識や企業のコンプライアンス向上に視するための知識を備えているか
の視点から、働く人だれしもが必要となるIT知識を身につけておくことこそ、これからは必要です。
(引用終わり)

だそうです。

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2009.10.16

「事業仕分け」に期待します。

国の来年度予算の概算要求が過去最大になってしまって、こりゃこのままじゃ「国債」(国民から借金)しないととてもじゃないけど無理、という事態になっています。

選挙の前から、民主党の新規施策については財源の論議がありましたが、民主党はそれをムダ使いの削減でなんとかなると説明してきました。
とすれば、これからが新政権の腕の見せ所。

限られた予算の中で、何が必要で、何が必要じゃないかを見極めていかないといけません。

先日テレビで地方自治体の「事業仕分け」の様子が報道されていました。

「事業仕分け」・・・市や県で実際にすでに行われているようなんですが、公開の場で予算に計上されている施策を一つずつ、必要性の有無、公共でやることの可否、内容の見直しの必要性がないかどうか、等について、論議し、決定していく、ということです。

へ~。こういうのちゃんとやるっていいことだよなぁ。

こういうの、必要だとは思っててもちゃんとシナリオとか仕分けの議論に参加するメンバーをどう選ぶのかとか、「仕組み」ができてないと、実際にやるのは難しかったりするんですが、どうやら、とあるシンクタンクが、その仕組みを作ったようで。行政刷新会議のメンバーとして入ることになりそうです。(もう決定なのかな)
ちょっと興味が湧いたので調べてみました。

そのシンクタンクは「構想日本」。

構想日本のHP
http://www.kosonippon.org/index.php
事業仕分けのHP
http://jigyoushiwake.wiki.fc2.com/
代表の加藤さんという方は、元大蔵官僚の方。
ホームページを見る限り、なかなか面白そうなことをしているなぁ。

ほんとは、こういうのが政治家の仕事だと思うのですが、やっぱり選挙で選ばれると、国の在り方とかよりもまず、「選挙で選んでいただいた地元の方に恩返しをしなくては」ってことになっちゃって難しいんですかねぇ。

でも、確かに政治家になるよりも、そうじゃない方が、いろいろなものが見えるし、実行もできるというのはあるのかもしれません。
古いしがらみと無縁でいられる。
ダムの問題然り、整備新幹線然り・・・

八ツ場ダムの問題は、先週、例の太田総理の番組で地元の方と太田総理がかなりやりあっていました。

「ここでダム建設が中止になっても、ずっと地元としてダム建設の計画と関わってきたあなたの人生がムダになるわけじゃない」by太田総理

こういうことをはっきりとそれもテレビで言うのって大切です。思いやりがないと言える言葉じゃないし、そこまで踏み込まないと、何かを根本的に見直す、ということはできない。

これから95兆円にふくらんだ概算要求の削減が始まります。

事業仕分けには期待しています。
役人に対して
「この事業は本当に必要なんですか?」
と聞いてみる。もちろん必要だと彼らは言うでしょう。
だけど・・・
省益って何か? 
あなたたちの本当のやるべき仕事は何か。
何を守って戦うのか? 
「昔からずっとやってる」からだけじゃないか?
役人としての面子や、やらないと自分たちの仕事がなくなるからこだわってるだけじゃないのか?
本当にそれは国民のためだとあなたは思っているのか?

「この事業は国でやるべきじゃないと私は判断する。でもだからといってあなたの今までの人生が否定されるわけじゃないんだ」

そう民主党は役所の人間に言えるかな。

何のために何をやるべきか明確なビジョンを示し、それに沿わないものは削っていく。
抵抗に合うのは当然ですが、前も書きましたけど、政治家も役人も国民も、願いは本当は一つなはず。

日本という国が、そして世界が、よりよい方向へ発展していくためであり、国民一人一人が幸せを実感できるような国作りをするため・・・がんばれ、新政権。

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2009.10.13

サンガルの女に生まれたい~「虚空の旅人」~

上橋菜穂子の守り人シリーズと呼ばれる一連のシリーズの小説について「精霊の守り人」を読んだ、という話をこのブログでも取り上げました。(記事はこちら
図書館での予約も順調にできたため、順々に読み進めまして、先日シリーズ第4作目「虚空の旅人」を読み終わりました。

・・・面白い! もしかするとこのシリーズで一番面白かったかもー!

どうやら私は、やはり年なんでしょうかしら、ファンタジーよりもこういう国同士の権謀渦巻く政治の駆け引き、みたいな話が楽しくてしょうがないようです。

「精霊の守り人」の感想では「主人公がおばさんなのがよかった」とか書いていますが、「虚空の旅人」での主人公は「精霊~」では小さな少年だった、王子チャグムです。すっかり青年と呼べる年になり皇太子としての風格も身についているっぽい。

そんなチャグムが異国の地、サンガルのお祝い事に招かれて国の代表として参列するわけですが、そこでその国のクーデター騒ぎに巻き込まれる。実際はクーデターっていうよりも南の大国の策略で、地方の知事(物語では「島守り」です)が踊らされている、という筋書きですが・・・

いやぁ、びっくりだな。
物語の中では、いろいろな人々の思惑が交錯しますが、それぞれがみんないろんなことを考えている。
サンガルを守る側、攻める側。そしてチャグム。争いに否応なく巻き込まれる平民の少女達。
すごい話ですよ、これは。

この本の作者の方は、もともと、こういう異文化のぶつかり合いを書きたかったそうです。この作品をターニングポイントに「守り人シリーズ」は読み切りから大河長編小説に舵をきった、とのこと。
うん、うん、そうでしょう。これで終われないよなぁ。

私もつたないながら自分でも小説を書きますが、やはり「物語ること」の何が面白いって、違う意識、違う心を持つキャラクター同士がぶつかり合い、そこから思いもかけない展開が広がっていく様だと思います。
作者さえコントロールできないくらいに、登場人物が勝手に動き出して、自らの意志で様々な他者とぶつかり合いながら自らの物語を紡いでいく。
作者はそこに舞台を提供し、彼らがその中で何を選択し、どう動くかを文章にしていけばいいわけで。
「虚空の旅人」では、チャグム達をはじめとする彼ら、彼女らの物語を作者の見事な語りで私も楽しませてもらいました。

サンガルという国のトップはやはり王であり、それを継ぐ王子がいて、国家転覆を企む島守りたちも男性ではありますが、一方で、国の根幹を支えるのは高度な教育を受けたサンガルの女性達だったりします。
 
彼女達は、各地の島守りたちと結婚し、家庭を築きながらも、サンガルという国の女として結束し、島守りたちの動向を監視しています。
今回、この物語の中で、チャグムが巻き込まれる事件に対して、未然にそれを察知し、必要な手を打ち、時に冷徹な判断を下すのも、この国の王女達だったりします。

・・・すごいなぁ~。私もサンガルに生まれたかったなぁ~。

「精霊の守り人」の主人公だった、女ながらにとっても強い女用心棒バルサは今回のお話には出てこないんですが、それ以上にサンガルの女性陣のたくましさ、したたかさ、頭の良さ、そして・・・男性達への優しさや思いやりなどには、すっかり魅了されてしまいました。

いやぁ~女性っていいですね(笑)
私も女性に生まれてよかったなぁ。私もこれからも彼女たちを見習って強くたくましく生きていくわ♪・・・え?もう十分ですか?


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2009.10.08

台風直撃の朝

10月8日の朝は、台風のせいでなく、仕事の関係で、ちょっと早めに職場に着く必要があったので、いつもよりも30分早めに家を出ました。
すでにその時に埼京線は遅れてはいましたが、1本見送ったら、いつも始発に乗る時同様、座れました。

・・・ま、座れましたのでね。そのあとどんなに電車が混んできても立ってる人たちよりずっと楽でした。
 行きの乗車時間は、普段も寝る時間に充てているので、今日もそうしていましたが、今日に限ってはうとうとして目が覚めても、なかなか降りる駅まで到達しません。

『あれ、まだここなの?』

 ということが何回か。いつもは30分でいくはずのところが、結局倍くらいかかりました。おまけに・・・私の乗った電車の次の電車を最後に、埼京線は運転見合わせ。
 滑り込みセーフだったのか~

 さらに、池袋駅に人があふれているので構内放送を聞いてみましたら、山手線も運転見合わせに。うひゃ~

 とはいえ、私はそこから地下鉄丸の内線ですから、地下鉄に移動します。しかしそこでも地獄絵図(!)。ホームに人が入りきらず、階段まで人があふれています。でも、丸の内線はどんどん来て、どんどん出発するので、どんどん進むはず。
 予想はあたり、電車が到着して人が乗り込むと、一気に、その電車は無理でも次の電車なら乗れそうなところに移動できました。

 が。ここで丸の内線も運転見合わせ。
 池袋駅も、私が構内に入った後に入場規制が始まったようでしたが、どうもこの電車が向かう先、新宿が大混乱をきたしていたらしく。池袋からも電車が出発できなくなってしまったようです。

 ただ電車自体がだめになったわけではないので、しばらく待っていると、10分ほどで丸の内線は動き出しました。1本見送り、次の電車では、ラッキーなことにまた座れまして。丸の内線も走ったり止まったり徐行したりとふらふら運転でしたがなんとか目的地まで到着。

 結局、いつもより早くいくはずが、それは叶わなかったものの、通常の出勤時間に5分遅刻くらいで職場に到着しました。
 その後はどの電車も動かなくなってしまったようなので、ぎりぎりラッキーだったようです。

 それにしても・・・すごかったなー。山手線が止まることなんてあるんだ。都内勤務だと、こういう時に現場に居合わせることができます。

 超満員の電車で苦しんだ皆様はお疲れさまでした。
 私はちょっと余裕があって助かった~

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2009.10.01

早くここまでおいで ~「おやすみプンプン」~

以前「プンプンママと私」という記事を書きました。
今回もビックコミックスピリッツ連載中の漫画、「おやすみプンプン」(浅野いにお)から。

主人公である高校生のプンプンは現在、クラスの女の子とデート中。プンプンはデート中、その子と、あんなことやこんなことまでする想像をしちゃっています。うん、この年頃の男の子ならこれが健全であろう。

でも、今週、デートはいきなり破綻してしまいます。
先週まではいい雰囲気だったんだけどな・・・

この世にあるフィクションで描かれる人間関係って、おおむね現実よりもうまくいくことが多いのですが、「おやすみプンプン」は人間関係の破綻を書かせたらピカイチかもしれません。
すごくリアルで怖いくらい。

元々、プンプンの家はいろんな事情でプンプンママとプンプンの関係が破綻しています。
でもその女の子はそんなことは知りません。

その日、プンプンママは病気で倒れて手術中でした。
もちろんプンプンだって最初はお見舞いにいくのですが、「あんたがきたってしょうがない」的なことを言われて、プンプンはちょっと傷ついて帰ってくるなんてこともありまして。

女の子とのデートの日がたまたまプンプンママの手術の日だったのですが、プンプンは病院へ行く気は全然なく、デートに行ったわけです。

で、そのことをふと、女の子に話しちゃった。
そしたら女の子は怒るわけです。

どうしてそういうことを早く言わないのか。
どうしてプンプンは病院へ行かないのか。
どうして自分のお母さんなのに心配しないのか・・・

第三者である私から見ると、プンプンにはプンプンの言い分があるし、事情も知らないその子に一方的に責められる筋合いはないわけで、プンプンがそこで突き放すような応え方をしてしまったのもとても分かる。

一方で、その女の子はとても普通に幸せに育った子だから、親が病気の時に平気で女の子とデートできる男の子が理解できなくても仕方がないわけで。それを踏まえてプンプンがうまく受け流せればよかったのですが・・・まあ高校生の男の子にそんな器用なことはできなくて当たり前か。

結果として、プンプンは自分の気持ちを正直に言っただけだったのですが、女の子はプンプンが理解できず、怒って帰ってしまいます。「付き合ってください」と言ったのも否定され、キスしようとしたらひっぱたかれて、ね。

人と理解しあうのって難しいな。

・・・いや。理解しあうことができなくたっていい。
ただ、相手は自分と違うんだ、という、ただそれだけをちゃんと理解できればいい。

それさえできれば、少なくともプンプンと女の子のように傷つけ合って別れずには済むのです。
そしてそこで関係を終わりにさえしなければ、この先、少しずつお互いを理解しあって、いつかこの女の子がプンプンの孤独や寂しさを分かち合ってくれるような一瞬が訪れたかもしれないのに。

自分が高校生の頃はどうだったかなぁ・・・私は、女子校だったしな。
周りにいた女の子たちとは同じような価値観を持っていたようで、互いを理解するのにそれほど苦労せずに済んだ気がします。
みんな、きっと思っていることは同じだったでしょう。他人を傷つけたり、自分が傷ついたりしたくないから、みんな優しかった。

私自身はおそらく中身はプンプンといっしょで、ほかの女の子達よりも物事をドライに考える方だったけれど、そんな自分がほかの子と違うことはよく分かっていたから、それを理解されてもされなくても、ただそこにいることを認めてくれさえすれば、十分でした。

中学や小学校の頃の方がその意味ではつらかったかも。小学生なんて、ちょっと自分と違う子がいると、他人を認めるなんてできませんしね。そして何でもみんなでやることがよしとされる。面倒ったらありゃしません。

かわいそうなプンプン。
でもこういう経験を経て、彼も大人になっていくのでしょう。

プンプン、早くここまでおいで。大人になれば世界が変わるから。
高校生か・・・今が一番悩むところかもな。

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