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2011.02.04

poem(92)

「愛してよかった」

昔 私が恋をしたことがなかった頃
一番大事なのは自分だった

自分を守ること
自分が楽をすること
自分がいじめられないこと
自分が辛い目に遭わないこと
それが一番大事

人から理不尽な攻撃を受けたり
できもしないことをやらなければならない羽目になったり
失敗してバツの悪い思いをしたり
期待どおりに物事が運ばなくてがっかりしたり
あらゆることを避けるために
必死で考えた

だって誰も私を守ってくれないものね
だったら私が私を守る
そう思ってずっと生きてきた

でも今は違う
誰かを愛したら
一番大事なものが入れ替わる

今までしがみついていた「自分」が
子供の頃集めていたおもちゃのコインのように
価値のないものに変わる

どんな愚かさも
どんな不合理も
たとえそのために傷ついても
「好き」という気持ちは揺るがない
そのことに何度自分で驚いただろう

愛してよかった

この世界で
この先どんなに辛いことがあったって
私はきみを思うことで生きていける
きみを思うことで何もかもを許せる

そうして明日も生きていくんだ
きみへの思いを空へ歌いながら


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