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2011.05.26

自分の中の他人~ブラック・スワン~

昨日は水曜日のレディースデーで1000円で映画を鑑賞してきました。

見たのは「ブラック・スワン」。

主演のナタリー・ポートマンはこの映画でアカデミー主演女優賞をとったそうです。他にも各賞にノミネートされたという評判の映画です。

うーん、面白くないってことはなかったんですが、見終わった後、なんだかもやもやしちゃいました。
海外ではウケても、この作品、日本じゃあまりウケないかもしれないな・・・。

そう思った理由を、今日、ずっと考えていました。

思うに・・・何かにどんどん追い詰められていった末の狂気って、日本ではもっともっと怖いシチュエーションがいくらでもあるからなのではないかと。

特に女性は。
どうなんだろう、男性もそうなのかしらん。

日本に住む女性って、もちろん個人差はあるんだけど、いろんなものに抑圧されて他人の目を気にしながら生きているような気がします。

でもその「他人の目」「他人の評価」ってのは、おうおうにして「他人」じゃなくて「自分」が作り出したものであることが多い。

その自分の中の他人、という妄想にどんどん追い詰められて狂気・・・とまではいかなくても、第三者から見ると明らかに「異常」と思えるシチュエーションって、案外、この国ではよくあることのような気がします。

あの人にもこの人にも嫉妬されている気がする。
みんなが自分の足を引っ張ろうとしている。陥れようとしている。
完璧にできない自分が苛立たしい。
死ぬほどがんばって高みを目指している自分に他人は「もっと自然にやれ」などという。

一度、この泥沼にはまりこむと自分ではなかなかそこから抜けることができません。
他人のアドバイスは第三者的には正しいけれど、本人にとっては「呪い」でしかないという・・・

私には主人公のニナがはまり込んでいく抜け出せない地獄が手に取るように想像できてしまいます。
きっとこの映画を見る日本の女性はそういう人が多いだろうな。

で、感情移入をしたところで。
ネタバレになるから、ラストは書きませんが、私にはほぼ予想どおりでした。
予想どおりである、ということはある意味、予定調和であって、おそらく普通にいけばこのラストしかあり得ないのですが、この作品が「世にも奇妙な物語」ではなく、アカデミー賞にノミネートされるくらいの作品であるなら、もう一ひねり欲しかったなぁ~というのが正直なところです。
こういう映画だと知っていたら、私はこの映画は見なかったかも。もっと怖い話はいくらでもあるような気がしてしまって。

バレエという特殊な世界でなく、日本ではなぜか普通にこういう嫉妬や憎悪や緊張を強いられる世界があります。
私が、一番に思いつくのは「ママ友」の世界だったりするのですが。

なぜなんでしょうね・・・私たちはもっとあるがままの自分で生きていいはずで。
それができないで、常に他人の目、他人の評価を取り込んで、それにびくびくしながら生きていたらこの世界は地獄ですよ。

もちろん、人は一人では生きていけないから、他者をまったく気にしないで生きることはできませんが。

多くのアスリート、多くの著名な表現者たちが、多大なプレッシャーの中で、それでも狂気に至らずに自己を表現できるのは、彼らが他人の目を超越し、自分自身のために表現しようとするからではないかと私は思います。

だから、私たちはもっと自信をもっていい。信じたとおりの道を行けばいい。

なんてねぇ。それができないから、苦労するのですけどね。

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