まちぼうけ
ネットでこんなのが話題になっているそうです。
「才女」目指す時代は終わった? 「大学院行くより整形の方が幸せ」に賛否両論
大学院と整形を並べるのが相当無理があるなぁという気がしますが、記事の中の、
「男女雇用機会均等法が制定されて以来、多くの女性は学を付けてキャリアウーマンを目指すようになったが、ここに来て女性の気持ちが変化しているのだろうか。」
この部分も「そうだったっけ?」って気がします。
男女問わず、今の時代って、
「高学歴=高収入」
って図式自体が崩れてますよね。
そもそも「幸せ」自体の定義が人それぞれ。高収入なのが幸せってわけじゃない。
日曜日のNHKのテレビ番組に、パラオの海で、テッポウエビとハゼの共生関係を研究している人が紹介されていましたが、そういうのが究極の「幸せ」なんじゃないかと私などは思います。もちろん、パラオの生物学者さんだって、たくさん私の知らない日々の悩みはあるんでしょうけど。
幸せについて考えたとき、
・衣食住に困らない
・健康
この二点ははずせませんが、それ以外に究極の幸せのイメージってなんだろうなと想像していて昔々の「愛の園」という歌を思い出しました。西条秀樹が歌ってたんですが知ってる人少ないだろうな。
その歌詞によると
・全ての心が愛を分かちあう
・豊かな実り
・争いがない
・安らかな暮らし
・ほほえみ
・助け合う命
・分け合う幸せ
そういうのが「愛の園」の姿として描かれています。
つまり・・・
頭の良し悪しでも
見た目の美醜でも
才能の有無でも
運動能力の高さでもなく
究極の幸せの姿って実はそういう個々の優劣にとらわれることのない「争いのない」世界じゃないのだろうか。
無論、資本主義社会においては「競争」こそ進歩の源であり、人々がより生活の向上を目指して切磋琢磨しあい努力していく姿が理想とされている気がしますが、そうやっていつまでも競争して、誰々よりも私の方が幸せだ、誰よりも不幸だ、なんてやってる間は幸せなんて絶対なれないよなぁ。
私自身はあんまり、今よりももっとどうなりたい、という願いを持っていません。
健康で衣食住には困ってないので、現状維持で十分に幸せ。
それの良し悪しについては、時々、今も考えることはあるのですが。
大学院には行ってないし、整形もしたことないけれど、争いのない安らかな暮らし。私だけでなく、世間の大半の人々はそういう暮らしをしているんじゃないかな~。
実はこの記事、発信元が「ゆかしメディア」というところ。ちょっと見てみたら「富裕層限定SNS」を運営しているサイトでした。
http://media.yucasee.jp/posts/index/10342
なんだ、高収入の人だけが集まるサイトで「大学院か整形か」って話をしてるだけなら、世間の大半にはそもそもナンセンスな話題。お金があり余ってる人たちなら整形でも大学院でも好きな方に使えばいいもんね。
にしてもそういう人たちの語る「幸せ」って・・・記事を読んでみてもあまりぴんときません。ホステスからアナウンサーになることがサクセス? 何が就職に有利かって話も、富裕層の人達に「就活」を語らせるほどばかばかしい話はないと思う。
だから「飲み屋でバイトしてどっかの社長にコネを作れ」なんて話が、もっともらしく記事になっちゃうんだろうな。
もともとこの記事の発端がツイッターのつぶやきだっていうのもちょっと問題かも。
私もツイッターをやっていますが、誰かの一言がどんな背景の元に発せられても、「背景」が切り捨てられて言葉だけが一人歩きするのがツイッター。それを元に賛否を語ること自体が「危険」です。
今の世の中、ネットの情報は玉石混合。読む方の取捨選択の判断が大事です。でも、その「判断」って私達のようにネットがなかった時代を知っていれば分かってるけど、最初からネットの玉石混合に放り込まれてる世代はどうなのかな。
多くの情報からどう受け取るか・・・だからこそこれからは、Facebookのような、信頼できる人間の口コミっていうのが重要になってくるのかもしれません。
さてこの記事を書いていて、ふと子供の頃よく歌った「まちぼうけ」という歌を思い出しました。
ある日、畑で働いていた農夫の横で、ウサギがたまたまあった木の根っこにひっかかって転び、農夫は何もしていないのに、ラッキーでウサギを1羽、手に入れることができました。嬉しくなった農夫は、その日から毎日、木の根っこの横でウサギが引っかかるのを待つことにします。その結果・・・
「整形して飲み屋でバイトしてどこかの社長さんにコネ作るのが就活」なんて、この逸話そのもののように私には思えてなりませんが(苦笑)。
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