こういう映画が好き~「魔法使いの弟子」~
「魔法使いの弟子」という映画をDVDレンタルで見ました。
こういう映画、好きだなぁ。シンプルで楽しい作品です。
普段だと「面白い♪」という映画を見ると、yahooに映画レビューを書くのですが、「魔法使いの弟子」を見ていたら、どういう映画が面白いのか、というのを個人的に語りたくなってきてしまったので、ブログにすることにしました。しばしお付き合いください。
「魔法使いの弟子」というのは、まず、作っているのがディズニー。全く前知識がなく借りたので、びっくりしました。ディズニーですけど、実写です。というか、ディズニーの世界を実写にした、というのが解説でありました。
が、私は実はディズニーの世界って好きではなかったりします。あのいかにも作り物のファンタジーの世界があまり好きじゃない。
「ファンタジーが作り物なのは当たり前じゃないか」
という説もありますが、そんなことないんですよ。
魔法の世界には魔法の世界なりの秩序や理屈がある。私はSFやファンタジーが昔っから大好きなんですが、何が好きかというと、その世界それぞれに確として存在する「ルール」が好きなんです。
魔法だってなんでもありじゃない。
昔からずっと考えているのですが、たとえ、仮に超能力なんてものがこの世界に本当にあったとしても、それでできることなんて実は我々の手の届く範囲をほんの少し拡大したものでしかない。
以前、超能力が当たり前に存在する世界を舞台に小説を書いたりしてきたことがあるんですが、その世界では、瞬間移動(テレポーテーション)をする際、本人がいったことのない場所には移動できない、というルールがありました。
本人が行ったことがあって、場を記憶していること、もしくは、その場所に本人の知り合いが実際にいて、その知り合いがテレパシーで誘導してくれるならば、行けるのですが、全くそういうとっかかりがない場所には瞬間移動することができませんでした。
まあ、私の小説のルールはどうでもいいのですが、要は魔法だって、ある程度の理屈は必要だという話。
「魔法使いの弟子」を見ていると、そういうルールがちゃんとあって、その上にお話があります。
もちろん、映画の中でそのルールを事細かに語ったりしないんですけど、一貫した世界観がそこにあるから安心して見られます。
まあ、最後の戦いで、ニューヨークのビルのてっぺんにあるアンテナをちょっと蹴飛ばしただけで、世界を破滅させる魔法が阻止されるなんて、世界を救うにしてはお手軽過ぎて、かなり笑えたりしちゃうんですが、まあ・・・
この映画の中では魔法は「科学」で解説されます。
主人公からして物理学を学ぶ学生だしね。
いろんな仕掛けがすべて夢があって面白い。ニューヨークのハンバーガーショップでハンバーグを焼いていると、そこに魔法の文様が浮かび上がるシーンなんか、私的にツボです~
そのほか数々の魔法が、作品の中には登場しますが、吸い込まれて10年出られない壺にしても、折りたためる魔法書にしても、敵を鏡の中に閉じ込めてしまう技とか、みんなわくわくする魔法ばかりです♪ う~、この映画、楽し過ぎる♪
現代のニューヨークを舞台にそういう魔法での戦いが繰り広げられるわけで。
魔法の世界は、実はディズニーランドの中にあるわけでなく。
この世界にこそ、魔法が満ちている、と私は考えております。
携帯やパソコンで遠くの人ともリアルタイムで通信でき、遠い場所で起こっていることを即座に知り得たりするなんて、もう、私が昔、イメージした超能力が当たり前に存在する世界そのものですわ。
ほんの少し想像の翼を広げれば、ニューヨークだって東京だって、魔法や超能力の戦いの舞台となります。
そういうイメージが楽しい。
確かに物語はすごーくシンプルで、ちと映画の時間の枠のせいか、かなりはしょられてる部分があるのですが、破たんしない範囲にうまくおさめています。
この映画はディズニーの「ファンタジア」のオマージュだということで、ディズニーが大好きな人からは不評なのですが、「ファンタジア」を全く面白いと思わなかった私には、ちょうどいい感じ(笑)。
モップのダンスのシーンは、ストーリー的には、無い方がすっきりするんじゃないかと思ったくらいです。どうしても入れたかったので、ストーリーは無視して無理やり入れた感じだったしな。
いろいろな魔法が現代のニューヨークに復活し、そこで戦いを繰り広げる。善悪ではなく、なぜ敵が敵となったのか、という話もなかなかに切ない設定でした。人間ってのは何百年たってもあまり変わらない生き物ですな。
あ~、いつかニューヨークに行くことがあったなら
「ここ、魔法使いの弟子、で見た場所だ~♪」
とか大騒ぎしそうな予感。
とてもとても楽しい映画です。皆様もぜひ。
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