「ゆうべ、もう恋なんかしないと誓った」
という唯川恵の超短編小説集を読んでいます。
今夜は、その中の「結婚の条件」というお話をちょっとご紹介いたします。
以下はその小説のあらすじ。
主人公、佳子(けいこ)の友人たちが何人かもう結婚したけれど、会えばみんな夫への愚痴ばかり。
中にはもう離婚してしまった人もいるし、大恋愛で画家志望の男性と結婚したけど、その男性は画家には結局なれず、働かず、飲んだくれて妻を殴るろくでなしになってしまって苦労している人も。
別な人は玉の輿と言われる好条件の人と結婚したけど、見てくれが極端に悪い人だったので、披露宴の席で友人たちはみんな
「どんなにお金があっても私はあの人とだけは結婚しない」
と言い合ったとか。
また、ある人はルックスもまあまあで、条件もぴったりの人と結婚したけど、のちに、その人がマザコンだったことが発覚したとか。
というわけで、独身が一番かもね・・・
なんて結論になりかけたとたんに、この小説は以下のように締めくくられます。
(引用開始)
こうして三十の半ばを過ぎて、経済的には自立していてもやりがいのある仕事を持つわけではなく、少しずつ女としての容姿にコンプレックスを感じ始め、自分以外の誰かのために何かをしてあげるということを知らないまま、ひとりの食事に慣れて、面白いことがあっても隣で笑ってくれる人もなく、我を忘れてケンカするという感情を味わうこともなく、気が付くと独り言が多くなっていく今の生活の方が本当に幸福と言えるだろうか。
(引用終わり)
・・・グサグサグサッ!!
ありゃりゃ、こんなにはっきり言わなくても~^^;
あまりにも、自分の姿そのままでびっくりして、びっくりした後は苦笑い。もう~、唯川さんたらや~ね(笑)
まぁ・・・本ブログでは私が何歳だかご存知の方はたくさんいらっしゃいますね。
はっきりいって、30半ばですらもうないので、今の私は、この問に対する答えをすでに持っています。
これは私だけでなく誰にでも言えることなんですが、つまり「本当の幸福」なんて、探そうとすれば逃げていくってこと。
結婚してたってしてなくたって、同じ。
たとえばすっごい美女だろうがすっごい才能があろうが同じ。
「本当の幸せ」じゃないと思えばそうだし、
逆に、何も持ってなくたって、「幸せ」にはなれる。
何かを持っていることが幸せだと思うから、持っていても幸せじゃない人を見ると迷うのです。
たとえば私。
私は、家族も才能も見栄えのよいルックスもないけど、持ってるものもいくつかはあって、それで十分幸せだもの。
・・・って思える自分はやっぱり幸せだなぁとつくづく思いました。
ですよね? みなさん?(^_^)
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Comments
いいお話ですね~。
同感だし、勇気づけられます。
特に、この部分。
↓
たとえばすっごい美女だろうがすっごい才能があろうが同じ。
↑
そうですよね!
いや、そうじゃないといけないですよね!
美女でもなく才能もなく、おまけに若くもないわたしですが、ものすごく不幸せかというとそうでもなく、まあまあかな・・・・なんておめでたく思っています(笑)。
Posted by: とと | 2012.03.11 00:00
ととさん、いらっしゃーい♪
すっごい美女や人並はずれた才能を持っている人の方が、案外、人生は大変なんじゃないかと思う昨今です。
いえいえ、負け惜しみでなく(笑)。
私の場合は、面白いことや気が付いたことがあると、こうやってブログ書いたり、ツイッターでつぶやいたりすると、誰かがコメントくれたりして、
「隣で笑ってくれる」
人はネットの向こうにたくさんいるから、それで十分だわ、なんて思ったりします。
そういうと、ブログとかネットのコミュニケーションを知らない人たちには、ますますかわいそうがられてしまいそうなので、滅多に口にはしませんが^^
Posted by: BUBI | 2012.03.11 01:00
おひさしぶりです
唯川恵さんは一時期たくさん読んでいました~
今は気楽なひとりを楽しんでます。
同じ年で中学生のお子さんをおもちのかたをみると、
私にはできなかった経験をして、しっかり家庭を築かれてうらやましいな~ともおもいます。
こんなときは、「ひとりひとり幸せは違う」とBUBIさんに教えていただいた言葉をおもいだします。
結婚だけがしあわせでないのもわかります。
今は一人が気楽なら無理して結婚しなくてもいいやと思ってます。
どうしても一人が嫌になったら大変そうですが、本気で動きます!
でも、一人が嫌だから誰かすきな人をつくるっていうのもなんだか不自然だな~なんて
女子は大変ですね
Posted by: テリ | 2012.03.11 02:39
テリさん、いらっしゃい^^
私からは先に好きな人を作るのをおすすめします♪
テリさんがそういう方と出会えることを祈っていますよ♪
話は変わりますが、旅行で一緒だった九州のSさんが、ブログを見つけてくださったようで、メールをいただきました。
旅仲間とまたネットで出会えるのって嬉しいですね。
テリさんともまたどこかでお茶&おしゃべりしましょうね♪
Posted by: BUBI | 2012.03.17 22:27
あまりおはなしはしてませんが、九州のSさんわかります!
帰りのスイスの空港の手荷物検査のときに、
私は列の一番後ろにいて前のほうにいたSさんが手荷物検査の順番になって、周りの方たちと、
もしかして、Sさん、ひっかかっちゃうかもよ~と
おしゃべりしていたら、
本当にひっかかって、カーテンのある小部屋に連行されてボディチェック?をうけているのでみんなで爆笑していたのですよ~
懐かしい思い出です
旅が終わっても、ブログで再会できるってすてきです!
ぜひ今度は鎧塚さんのお店に連れていってください
Posted by: テリ | 2012.03.19 02:25
おお、テリさん、ぜひぜひ、Toshi Yoroizukaいきましょー♪
また日程等、メールで相談いたしましょう^^
Posted by: BUBI | 2012.03.20 23:43
掲示板をお借りします。Sです。懐かしいです。あの時は、N田さんが、時計や靴をはずしてもゲートで何回もアラームがなるので爆笑していたら、自分の番でもひっかかって、さらに小部屋に連行されて・・・。人を笑ったバチがあたっちゃいました。
Posted by: S | 2012.03.21 19:54
おー、Sさん、いらっしゃーい。
コメントの書き込み、ありがとうございます。
どうぞどうぞ、あんまり人の来ないブログなので、おしゃべりに使ってくださいね。
あのとき、そんなことがあったんですか。
スイスを経つときの荷物チェックでもSさんだけじっくり調べられたりして、大変でしたよね。
Posted by: BUBI | 2012.03.24 13:43
BUBIさん、Sさんこんにちは~
Sさんが個室に連行されているところを激写しているので、ご希望であればBUBIさんにメールに添付してお渡ししておきますね~
他にもBUBIさんのブログでお仲間がみつかるとまた楽しいですね~
BUBIさん鎧塚さんのお店、行きましょう!
N川さんもお誘いしましょう~
近いうちにメールしますね
Posted by: テリ | 2012.03.25 15:14