ブラックボード第3夜を見て
裁判シーンで大宮くんが真実を叫ぶシーンで、思わず涙が・・・
今日はTBSのスペシャルドラマ「ブラックボード」の第3夜目でした。第1夜は戦後、戦時中は日本が勝つことを教えてきた教師の話、第2夜は校内暴力吹き荒れる頃の話、そして、第3夜目は現代。
う~む、一番衝撃的だったのは、やはり、学力格差の真実。
教室で寝てばかり、教師のこともバカにしたように反抗的な男子生徒は、中学校3年生なのに実は小学校3年生レベルの漢字も読むことができない子だった・・・
このシーンはかなり衝撃的でした。
現代の日本でそんなことってあるの?
でも、これはホントらしいですよ・・・
子供をまともに育てることのできない親がいて、そういう親の子を守るセーフティネットも今や、存在しない。
学校は、できない子に時間をかけてじっくり教えることなんてせずに(できずに?)、平等に、事なかれ主義で、授業というノルマをこなしていく。
う~む。
私はかなりバカな子でしたが、それでも、まったく授業が分からないってことはなくて済みました。
正直言うと、現在の算数能力は小学生レベルですが、中学当時は、一応授業にはついていけてた気がします。
高校でも、がんばってはいた。今はすっかり忘れていますが。
英語は、親が塾に通わせてくれたんでね・・・
いや、英語は、今はどうだかわかりませんが、当時の基準でもはっきり言って、学校の授業受けてるだけでは人並の英語力を身に着けるのは無理なんじゃないかと、今でも思います。
その証拠に、経済的事情から塾は中学のみで、高校ではやめちゃったので、とたんに英語能力は落ちましたしね。
何かを学ぶ、ということは、実はかなり難しい。できない子であった私はつくづくそう思います。
よく、できる人にはなぜできないかが分からないって言いますが、私はできない子だったから、なぜできないかがよ~く分かる。
何かを覚える、ということが極端に遅く、時間がかかる人、というのは確かに存在するわけで。
それを人並にするためには、要領のいい人の何倍も時間と根気を費やさなくてはなりません。
途中でイヤになる。どうせ自分はできないんだから、と思う。何度やってもできない。覚えられない。
努力が足りない、とか、できる人は責めるじゃないですか。
あなたレベルに、私がなるのにはどれくらい時間がかかるのか、あなたにはわからないでしょーに。
いえ、実は、趣味で囲碁を十年くらい前からやってますが「できる」「できない」の格差を、囲碁では実感します。囲碁ってゲームは、ゲームであるにも関わらず、運が勝敗を左右することは少なく、絶対的な能力で勝ち負けが決まるゲームですから。(プロとかの世界はわかりません。アマチュアの話)
今日のブラックボード第3夜の子はどうだったんだろうな。
確かに家庭環境は悪い。宿題とかできる環境にない。親が子育てを放棄してるから、食べ物もろくにもらえず、万引きで、とにかく食いつなぐ。
しかし、もうちょっと要領いい子だったなら、小学校3年で学力が止まるってことはなかったんじゃないかと思ったりしました。もしかすると、問題の小学校3年生の頃に何かがあって、学校に通えなくて、そのまま4年生になっちゃったとか、いろいろ事情があったのかもしれません・・・
勉強には時間と根気がいる。
まずはそこからですな。
囲碁は別に必修じゃありませんから、できなくても、どうってことはありません。
でも学校の勉強はね。
少なくとも。
私はかなりバカな子だと書きましたが、唯一、本を読むことは大好きでした。漢字も読めたし、当時、小学校では忘れ物をすると罰として漢字の書き取りをやらされました。一応、普通のレベルの漢字は書ける。
本を読める、というのは、ものすごい武器になります。
世の中には本があふれています。インターネットで何かを調べる際に、画面に現れるのも文字情報です。
電子機器の使い方が分からなくても、説明書を読むことができれば、なんとかすることができる。
囲碁は文字情報で理屈は分ってもそれだけでは片付かない部分があって、それで悪戦苦闘しているわけですが、私の場合は、おそらく「本を読む」能力で、ここまでやってこれたんじゃないかと。
だから、全ての子供に「読み書き」はあるレベルまでできるようになってほしいと切に願います。
しかしこういうドラマを見るとつくづく思います。
私は教師にならなくてよかった。
今、私は一人暮らしですが、たった一人の人間の心にも寄り添うことのできない私に、30人以上の子供の心に寄り添うことなどできるわけがない。
とてもとても責任の重い仕事ですよね・・・
おそらくそれは私ができない子だったせいもあるのかも。できない子だったから先生にもっと寄り添ってほしいと願っていたからかも。
仕事だと割り切って、淡々と平等に、授業だけをやっていく教師がいるのは、そういう意味では分かるような気もします。しょせん、一人一人の生徒の心に寄り添っていくことなんてできはしないのだ、と。
でも、できない子だった私はもっと先生に自分を見てほしかったからな・・・なんかいろいろ思い出してしまいました。
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