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2013.06.30

「変える」ことのできる人とは?

 大阪で、4月から民間人から校長となった人が、3ヶ月で退職したというニュース。

  
 大阪市立小中学校で今年度から導入された校長の全国公募に応募し、4月に民間人校長として就任した市立南港緑小学校(住之江区)の千葉貴樹校長(38)が25日、「私が力を発揮できる場所とは違う」と述べ、同日付で退職した

 テレビのニュースで見ていたのですが、ネットで検索すると、けっこうこれ話題になっていますね。
 何かを変えるためには、時間がかかるのは分ってることじゃないのかな^^; 分ってないから公募に手を挙げるのか…
 「じゃあ、お前がやれ」
 と言われてできることじゃないから、やめたことを非難したくはないんだけど、なんというか・・・このニュースにはとてもがっかりしてしまいました。

 私の職場は、教育機関ではないけど、同じような課題を持つところなので「変える」のが難しいのは痛いほど分かるのです。けれど・・・今まで、いろんな上司を見てきた経験からいうと「変える」ことのできる人というのは確実に存在しています。そういう人が時代を動かし、革命をもたらす。そこまで大げさではなくても、真に優秀な人は、本当に、私のような凡人には考えつかない方法で、硬直した現実を変えることが可能なのを、実際見たことがあるのですよ。この先生にもそういう人であって欲しかった。


☆「変える」ことのできる人の特徴 その1「怖がらない」

 何かを変えようとすると、「無理に決まってる」とせせら笑う人が必ずいるんですよね。「現実を分ってない」というのがその常套句。まあ、着任したばかりの変革者が現場を知らないのは当たり前の話で、そういうときに、「現実を分ってない」という『当たり前』のことを言われた時に、それにショックを受けたり、プライドを傷つけられているようじゃ全然だめです。
「はい、私はまだ現場を知りません。だから教えてください」
 そう、サラッと切り返せる人が真の変革者です。

 変えることのできる人は「怖がらない」。何を怖がらないかというと「プライドを傷つけられること」や「他人に非難されること」を怖がらないのです。それは本当にすごいことですよ。そういう人が世界を変える!

☆「変える」ことのできる人の特徴 その2「人を巻き込むのがうまい」

 変えることのできる人は、案外、人の話を聞くのがうまいです。
 1で書いた「現実を分ってない」と言ったりする人の話をちゃんと聞くことができる。
 私自身はどちらかというと、何かをしようとするときに、リスクやそのマイナスの影響ばかりを考えて動けなくなる、変革者にとっての抵抗勢力タイプなのですが(苦笑)、変革者は私のいうこともちゃんと聞いて、
「じゃああなたはどうすればいいと思う?」
 と尋ねてくれます。

 私みたいに「変えなきゃいけないのに、リスクばかりを訴える人」を動かすのは実は簡単なのですよ。
 ちゃんと意見を聞いて、自分で考えさせればいいのです。
 変革者が全部考える必要はない。こんなのコーチングの基本。
 「変える」方向に、周りを、誘導するのが変革者の仕事です。そのためには人あたりがよくなくてはいけません。頭ごなしに命令しても人は変わらない。豊臣秀吉ではないですが「人転がし」が変革のコツです。

☆「変える」ことのできる人の特徴 その3「こだわらない」

 私が変革者を見て、すごいな、と思うのは、ここ。
 変革者は、何かを変えることの「方法」には全くこだわりがありません。
 やれることならなんでもやる。「順番」にもこだわらない。
 反対が多くても、賛成してくれる人とまず行動する。行動して結果を出す。
 そうすれば反対してた人もちゃんとついてきてくれる。
 口だけじゃないことをまず示すことが大事なんですな。

 みんなが賛成してくれる、なんてあり得ません。だけど、一人くらいは現場でも理解してくれる人がいる。
 まずその人と、やれることからやっていく。たとえバカにされても。
 そこに「プライドにこだわらない」強さが発揮されます。

☆「変える」ことのできる人の特徴 その4「揺らがない」

 人のいうことをちゃんと聞く。
 やり方は状況に合わせていろんなことを試す。
 人あたりがやわらかく、プライドもそんなになさそう。

 それでいて「変わるんだ」という信念は絶対に揺らがない。
 それを周囲や部下は見ています。

 この人が何をしようとしているのか。言葉で言わなくても、その人がしていることでそれは自然と伝わる。
「この人なら変えてくれるかもしれない」
 周りにそう思わせることができれば勝ちです。


 リスクばっかり言う、私のような人間だって、ほんとはこのままじゃいけないと思っています。だから変革者が現れるのを待ってる。
 だからこそ、このニュースにちょっとがっかりしちゃったんだな・・・

 おそらく「変えることのできる人」はプライドがないのではなく、ちょっとやそっとの非難や抵抗では揺らがないプライドと意志を持っている人なのでしょう。そしてその一方で「人を信じる」ことができる人なんだろうと思います。
 自分のやっていることは絶対に正しい。時間はかかるかもしれないけれど、必ずみんなもついてきてくれる。
そう信じることができる。

・・・私はだめだな。プライドも自信も全然ないから^^; 誰かに非難されたり、悪口を言われたりするとすぐぺしゃっとなってしまう。自分の正しさを自分が一番信じられない。

 でも。
 私は変革者を応援したいです。
 私が一番最初のシンパになる。
 だから、世の中を変えてください!

 それにしても、もっと世間にはコーチングが浸透すべきだよなぁ。人を動かし、物事を動かすには、ちょっとしたコツがあって、そのノウハウは「コーチング」によって確立されているはずなんですよ。
 民間人校長の研修にはコーチングを必須とすべし。
 というか、やってなかったわけないと思うんだけどな・・・どうなんでしょうね。

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Comments

BUBIさん、

はじめまして。
ココログ広場からタイトルにひかれておじゃましました。

「変える」ことのできる人とは?
全くその通りだと思います。

ただ、その3「こだわらない」とその4「揺らがない」のバランスが難しいンですよね。
「こだわりすぎて揺らがない」のも困るし、
「こだわらないのはいいンだけれど、揺らぎまくり」も困るし。
結局そのあたりのバランス感覚が「人を巻き込むのがうまい」に繋がっている気がします。

それから、BUBIさんご自身も「リスク」のことを挙げていましたが、
「リスク」という言葉が出てきた時、
「変える」ことのできる人は「とる」って言いますよね。
それもできる人の特徴のひとつかもしれない、と思っています。
「避ける」って言わない。

いずれにしても、自分自身でもなりたいとは思いながら、
実際にはほんとうにむつかしいことを数多く経験しているので、
少なくとも、
>変革者を応援したい
とはいつも思っています。
問題点を指摘したり批判ばかりをしている人にはなりたくない、と。

これもなにかのご縁、もしよかったら私のブログにも遊びにきて下さい。

Posted by: はま | 2013.06.30 13:36

はまさん、いらっしゃいませ。
読んでくださって、ありがとうございます。
ほんと、自分がなれたらいいのですが、小心者で、全然だめです~

「変えることのできる人」からは、
「できないと言うのではなく、やるために何をしたらいいか考えよう」
と言われました。今でもその言葉が忘れられません。

ブログ、遊びにいきますね。

Posted by: BUBI | 2013.07.02 18:42

お久しぶりですが、お元気そうで何よりですね。
私も同じプロジェクトに携わっていますが、
職種が以前の技術だけの状態から、
英語を活かして海外での技術サポートさらには
販売関係も関与するようになっています。

また、先週からは秋葉原で勤務することになり、
流山のアパートで単身で生活しています。

BUBIさんは囲碁をまだ続けているのでしょうか。
私はたまに打つ程度で10級程度から全く変わりませんが、
機会があれば一度話してみたいですね。。

それでは。

Posted by: とらきち | 2013.07.14 11:30

とらきちさん、こんばんは。
お久しぶりですねー♪

囲碁はもちろん、続けています!
次の日曜も大会に出ちゃいます。

囲碁は、いまや、私にとっての「恋人」と言ってもいい存在みたいです。

ずっと「囲碁好き」と言われると言われると抵抗があったのですが、最近はあきらめて自分でも認めてしまうことにしました。

この恋人がまたわがままで気まぐれで、もう10年以上の付き合いだというのに日々、振り回されっぱなし。

毎日、愛の告白をしてますが、つれなくあしらわれています。

とらきちさん、10級とのことですが、そんなことないでしょー。
油断させようったってそうはいきませんよ~
私は今もgoxiでよく打っています。
機会がありましたら、ぜひお願いします^^


Posted by: BUBI | 2013.07.16 00:07

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