poem(106)
「透明人間」
透明人間になりたかった
誰にも叱られたくなかったから
誰にも怒られたくなかったから
何をやれ、あれをやれと言われ
言われたことができないことで
また怒られたりしたくなかったから
誰も私を構わないで欲しい
私を一人にしておいて欲しい
私を見ないで
私に話しかけないで
そう思っていた子供の頃を最近よく思い出す
私は今 憧れていたものになれた
社会の片隅でひっそりと一人で暮らし
休みの日は誰とも話さずに1日を過ごせる
とても嬉しい
とても幸せ
私がここにいたことを誰も知らないなんて…ね
え?
さみしくないかって?
うん、さみしくないよ
だってずっと憧れていたんだもの
「透明人間」
に
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