「消滅可能性都市」の衝撃
今回の内閣改造で、自民党幹事長だった石破氏が「地方創生担当大臣」に就任した、とのこと。
「地方創生」か・・・
2014年5月にこんな発表がありました。「消滅可能性都市」というセンセーショナルな言葉を耳にしている方も多いのではないかと。
(河北新報より引用) ※詳細はクリックしてソースをご覧ください。
(引用終わり)
ううむ。岩手県の津波被災地や、この間、夏休みに訪れたばかりの青森県十和田市も入ってる。
埼玉県でさえ、行田市、北本市、三郷市が入っているものな。
消滅可能性都市の推計・・・こりゃすごい^^;
ネーミングもすごいけど、なんというか、これらの都市を「消滅可能性都市」と発表してしまうのがすごい。
事実なら事実でいいですが、ううむ・・・ これから書くことは私見です。
以前に山梨県の、上記「消滅可能性都市」にも入っているとある町の医療問題に携わる先生のお話を聞いたことがあります。
その町では、山間部に点々と所在している村落の人口がどんどん減って、その地域に住む世帯が極端なところだと1~2世帯になってたりします。
昔はそこにそれなりの人数が住んでいて、診療所もあったのかもしれませんが、今はない。
そういうところに住む人の医療をどうするのか・・・訪問するにしても、ITを使って遠隔地の方々の見守りをするにしても、お金がかかるわけです。
もしそこで土砂崩れがあったら? 大雨で孤立したら?
行政は、数世帯の人のために、いろんな公共サービスを全てそこに用意するわけにもいきません。
やっぱり人はバラバラと遠隔地に住むのは無理で、ある程度固まって住んで、そこに行政サービスも民間のサービスも集中投下した方が効率的で、経費も少なくて済むのですよね。
だとしたらね。
「地方創生」なんて言って、これからの人口減少社会へ私たちがどう対するのかという根本的な議論もなしに(いえ、石破さんがしっかり考えてくれるならぜひやってほしい)、その地域の維持のために、税金を投下するようなことは「ムダ」でしかない。
思うに、役人っていうのは、その市、その町、その村に雇われているのだから、自分の市がなくなるのは仕方ないなんて「立場上」口が裂けても言えないわけです。でも、そういう個々の市町村がどーのと言ってる場合じゃない。だって否応もなく、人口は減るんだもの。そんなのちょっと考えれば分かることです。
オールジャパンで考えなきゃどうしようもない。
県が、市町村が、それぞれ縄張り争いで、人を呼ぼう、子供を増やそう、産業を興そう、とやってたって、焼石に水、いえ、ムダ以前に国家にとってマイナスになる可能性さえある。
これってね・・・ほんっと、各自治体の役所の人は分ってても、自分の自治体のマイナスになることはできないし、考えてもいけない感じなので、彼らの視点がそこだけになってしまうのは仕方なく。
国会議員だって同じです。いやもっとひどい人もいる。自分の地盤があるところに利益を誘導しようとする議員ってのはまだまだいてそういう議員はマイナスでしかない。
だったら、本当にしっかり、これからの人口減少社会において、あるべき「地域」の姿を考えられるのは誰なのか。とっても大事ですよ、これって。
石破さん・・・私ね。この人、けっこう、言いにくいこともしっかり言う人だから、嫌いじゃないです。
頭がいい人、日本全体の行く末をしっかりと見据えることができる人なら、上記のような、一介の国民の私ごときでも分かる「地方創生」の本質的な問題には気付いているはず。
政治家ってあんまり期待しても応えてもらった試しはないのですが、こりもせず、今度も期待しちゃっていいですか。
ぜひぜひ、頑張ってほしい。
人口が減っていくこのタイミングで、国の、地方の、在り方を、自分の立場とか誰かの利益とか考えず、真に「国家100年の計」とか考えられなきゃ、ホントに日本って滅んじゃうよ。
人口が減っても私たちがそれなりに幸せに生きていく方法ってあるはず。
少なくとも私はそう信じています。
そのために何をすべきか。
行政の役割はいったい何か。
石破さんの活躍を見守りたいと思います。
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