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March 2015

2015.03.27

poem(110)

   「見送り」

3月 たくさんの人が職場を去っていく
定年退職の人
異動の人
出向する人
出向で来ていて元の職場に戻る人

私はもうしばらくここに残る
桜の中 みなを送る立場だ

人の出会いは一期一会
もう二度と会わない人もいるだろう

去る側よりも
見送る側
残される側
置いていかれる側に
私はなることが多いのだけど

きっとそれは私だけじゃないんだろう
生きている限りずっと人は
誰もみな見送る側にいるのだから

去っていく人達に
敬意と
愛情と
いたわりと
エールと
そしてありったけの感謝をこめて

「ありがとう
 私もここでがんばるから
 あなたもがんばって」

かける言葉はこれだけ

分っていたはずなのに
どうしてだろう この春は
大好きだった人達と会えなくなるのが
いつもよりちょっとだけ余計に 
さみしい

優しくしてもらったこと
頼ってもらったこと
悩みを打ち明けてくれたこと
今になってそれがとても懐かしい

いつか思い出になり
忙しさに紛れて忘れてしまうまで
一時 このさみしさとともに
涙がこぼれないように
桜を見上げようか

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2015.03.17

君子の交わりは淡きこと水のごとし

表題のような故事があるのをご存じでしょうか。
意味は文字どおり、
「よくできた人物の交際を見ていると、あまり他人の実情に深入りをしないことが多い」
ということ。

皆さんはこの故事を読んでどう思われるでしょうか。

私は今、独身で一人暮らしです。
一人暮らしを始めた当初から「一人」になったことを水を得た魚のように感じた、根っから一人が大好き人間。

親と暮らしていた時の自分の人生は仮の姿で、一人暮らしを始めてからが本当の自分の人生のように感じられます。
それが「自立」ってことなのでしょう。
そんな一人暮らしももう20年近くになります。

子供の頃から友人は多いと思ったことがありません。
毎年、年賀状は40枚くらい書いていて、そこから紐解くと、小学校、中学校、高校、大学、そして仕事で、とそれぞれのステージごとに2~3人くらいの友人がいます。あとは趣味の囲碁と創作活動の友人。
そのくらいがちょうどいいかなーなんて思ったりします。

前に年下の友人に「冷たい」と言われたことがあります。
言われた時は意外でしたが、胸に手を当てて考えてみると、確かにそういう面はあるかも。

私はあまり人の面倒を見るタイプではありません。
余計なお世話はしない。
駅のトイレに忘れ物があれば、事務所には届けますし、前の人が定期を落としたら、拾って声をかけてあげますが、多分、それ以上の親切さはないなー

たとえば隣の家の子供が親に怒られて外に出されているのを見たりしたら、自分の家に入れてあげたりはせずに、見て見ぬふりをしちゃう。

誰かが風邪をひいて休んでいたら、とりあえずそっとしておく。自分がそうされたいんですよ。具合が悪い時は誰にもかまわれたくない。

人は人。自分は自分。
人に関わらない分、自分のこともとやかく言われたくない。

そういう自分の生き方を正しいとは思っていないです。

「淡きこと水のごとし」

それを聞いた時、
「まるで私のことみたい」
と思ったんですが、それを「君子」だなんて思ったことはない。

本気の恋をした経験は2回くらいありますが、残念ながら両思いになったことはなく。
自分の心の内をさらけ出して、素の自分を出して付き合えるような関係の相手は今はいません。
嫌われるのが怖いから、だいたいネコ被ってます。

まあ、その「ネコ」の部分も「自分」の一部なんだ、とある時思って、以来、変に「素の自分」にこだわることもなくなり、誰かがネコの自分を気に入っても
「それはホントの私じゃない」
なんて言わず、
「それもありかもね」
とは思えるようにはなりました。

ずっとネコ被ってると疲れちゃう。
一方、「ありのまま」にこだわり過ぎてかたくなになるのも相手に失礼。
結局、その相克のまま年をとってしまいました。
とても「君子」なんて言えるもんじゃないです。

相手のネコも自分のネコも分かりながら、ちらちら見える素の部分を楽しみながら、節度を持って、でも自分には嘘をつかず。
そんな「人付き合い」をできる相手が出来たら、本物の「君子」になれると思います。
いつかそうなりたいよー。

さらさらと流れる小川のようだけど、手を入れたらちょっとだけ温かい。そういう人づきあいが理想です。

いつか…このブログを読んでいる貴方とそうなれますように。

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2015.03.14

3.11

(2012年10月19日に掲載した詩の再掲です)

「3.11」

いつも見ていたあの美しい桜は
駅前再開発の時にそこから消えた
別の場所に移植されたと聞いた
どこか別の場所で美しく咲いているだろうか

子供の頃に生まれた家から引っ越したことがある
いつも過ごしたあの家に
もう二度と帰れないことが不思議だった

普通に暮らしていても
時が経てば何もかもが変わっていく
目の前で変わっていくものを
もう何度見送ったことだろう

いつしか知った
大切なものは心の中にあるのだと
そこでは何もかも変わらないのだと

あの美しいふるさとも永遠にそこにある

どんなに世界が変わっても
私はここにいるのだから

喪ったものを悼むのは
ひと月に一度だけでいい
繰り返す11日 14時46分
その時だけ

どんなに世界が変わっても
私たちはここにいる

大切なものを心に留めながら
声を出さずに祈りながら

明日のために
今日を生きよう
・・・一緒に

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2015.03.09

4年目の3.11

 もうすぐ東日本大震災から丸4年となります。

【2011(平成23)年3月11日】
 東日本大震災当日は私は都内にいました。
「当時のブログ記事」

 この年の5月には埼玉に戻り、2011年の夏休みはスイスへ。スイスの登山鉄道でも日本の被災地のための募金が行われていました。

【2012(平成24)年3月11日】
  震災直後の計画停電及び節電、各種イベントの自粛、食料品不足等の影響も徐々に薄れてきた1年目。
この年の8月~11月には埼玉に避難していた福島県の双葉町役場で事務をお手伝いしていました。双葉町の住民は4年目の今年も故郷に戻れないでいます。

【2013(平成25)年3月11日】
 この頃って「最高の離婚」ってドラマを見ていたのか。「最高の離婚」の主人公の夫婦は震災をきっかけに出会い、結婚しています。久慈をモデルにしたNHK連続テレビ小説「あまちゃん」の放映は2013年4月から9月まで。

【2014(平成26)年3月11日】
 昨年は〈私の3年〉という記事を書いています。2013年10月より仙台勤務。岩手の被災地を仕事で訪れる機会が多くなって、より震災を意識することが多くなりました。
やっぱり東北にいると全然、情報量が違います。関東での風化が心配。

【2015(平成27)年3月11日】
 去年のブログにも書いているのですが、震災の前と後では「世界が変わった」と思っています。
 変わった後の世界で4年も経つと「震災前」っていうのがどんな状況だったか思い出せなくなってくるな。
 私自身、今年も東北にいて、津波で被害を受けた三陸の市町村とそこに住む人々が復興へ向け、少しずつ前へ進んでいる姿を目の前で見ていて、今年の3月11日も忘れられない日となりそうです。被災地には災害に負けずに故郷を復興しようとがんばっている人が本当にたくさんいて、人間って捨てたもんじゃないという気持ちになります。
 
 このブログをたまたま目にされた方、東北の被災地へぜひぜひおいで下さい。

そうだなぁ、たとえば陸前高田市の奇跡の一本松までなら、東京駅からだと・・・モデルコースを作ってみました。

10:40発 東京駅
(東北新幹線はやぶさ)
12:38着 一ノ関駅
12:44発
(JR大船渡線)
14:08着 気仙沼
14:24発
(JR大船渡線BRT(被災地でまだ復旧していない鉄道の代わりに走るバスです))
14:52着 BRT「奇跡の一本松」駅(陸前高田市)

 10時過ぎに出ても3時には現地につきますから、一本松を見て、一本松茶屋でお買い物して、夜は、陸前高田のホテル、キャピタルホテル1000に一泊。
 

 翌日はBRTで大船渡市の盛(さかり)まで行き、そこからは噂の三陸鉄道に乗車して車窓の景色を楽しみながら釜石まで。ラグビーWカップ開催が決定した釜石市で「三陸海宝漬」で有名な中村家が経営する「まんぷく食堂」で海鮮丼を食べて帰る、というのはいかが?
(なお、キャピタルホテル1000とBRTの駅の間はタクシーをご利用下さい)

 9:27発 BRT陸前高田駅
10:17着 BRT盛駅
11:00発 
(三陸鉄道南リアス線)
11:57着 釜石駅
 中村家のまんぷく食堂でランチ
14:15発
(JR釜石線快速はまゆり)
15:58着 新花巻
16:06発
(JR新幹線はやて)
18:52着

 ぜひご参考に。何なら仙台からご一緒致しますわ。

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2015.03.08

「母が作る恥ずかしい弁当に文句を言ったら」!?

 「あたしンち」というマンガがあります。
 特に好きでも嫌いでもないのですが、Yahooのトップページに

 「母が作る恥ずかしい弁当に文句を言ったら」
 というコメント付きで1話が紹介されていました。
 興味のある方は無料ですので、ご覧下さい。

 中学&高校時代、お弁当を作ってもらえなくて、自分で作っていた、でもどうしても面倒で週3はコンビニのパンやおにぎりにお世話になっていた私。
 トラウマを刺激するタイトルだなー。思わず見ちゃいました。

 まあ、おかず1品だけのお弁当がちょっとなぁ、という気持ちは分かりますw
 私は今、自分で作ってると、いろいろ入れたくなりますからね。茶色が多いな、とか、緑が欲しいとか思うことも当然あります。
 でも、それなら「あたしンち」の「あたし」も自分で作ればいいのに。
 
 というか付き合わされるお父さんがかわいそうだなぁ。
 鮭の切り身だけ、たらこだけなら、ともかく、ブロッコリーだけ、プチトマトだけ、は、他人事ながら、さすがにお気の毒で。
 ミックスベジタブルも正直、あれ、おいしいと思ったこと、あんまりないです。確かにお弁当の「カラフルさ」の定番なので、中高時代はよく炒めたりゆでたりして入れていましたが、社会人でお弁当復活してからは買ったことないです。

 というか、お昼の時間って、基本、人が何食べてようと関係ないような。お父さんがオフィスで一人で食べてる図に共感。
 
 今、私の職場では、お昼持ち込みの人は、自分の机で食べている人が多いです。
 連れ立って外に食べに出てる人、社員食堂に行く人もいますし、パン買ってきている人、オフィスに売りに来るお弁当を買っている人、様々です。

 私は、自分の机で食べることもありますが、以前にコーヒーをパソコンにぶちまけて、始末書を書いてから、お昼はなるべく打ち合わせ机でとることにしました^^;
 味噌汁やスープやお茶など、水物もどうしてもいりますからね~

 何人かの同僚と打ち合わせ机で一緒になることも多く、男性は売りに来る弁当を買っており(これがまた揚げ物主体のガッチリ弁当。男性向きですわ)、もう一人、一緒になることが多い女性はいつもおにぎりと生野菜いっぱいのタッパです。
 私はいわゆる弁当箱におかずとごはんを詰めているスタンダードなお弁当ですが、基本、誰が何を食べていようと関係ない。中高の頃も別に品評しあった記憶はありません。

 まあ、でも、そういう格差が出るから最近は中学は給食のところも多いみたいですね。高校も学食があれば問題ない。

 ただ、私は・・・

 トラウマもありますが、基本、食事くらいは自由に自分で自分の分くらいはなんとかするべきだと思うのですよ。
 買ってくるにしても食べに行くにしても自分で持ち込むにしても。

 こういう感覚は前の記事でも書いた「孤独のグルメ」のコンセプトと共通しています。

 食事くらいは、自由でいたい。
 誰かに何かを無理やり食べさせられるんじゃなくて、自分で何を食べるのか自由に選択したい。

 子どもに給食が必要なのは、「何を食べるか」ってある程度知識も必要だからです。

 煮たり、焼いたり、切ったり、蒸したり、混ぜ合わせたり。そういう「作る技術」に加えて、体にいいもの、悪いもの、バランスよく食べる、体調を整えるための食の知識。「孤独のグルメ」のゴローちゃんも、ちゃんとバランス考えてますよねw

 前にテレビで、海外の子供たちのカフェテリアでの様子を見ていたら、お菓子ばかり取っていたっけ。ああなっちゃよくない。
 だから給食は必要だと私は思っています。

 そういう基本的知識を身につけた後は、食事って自由でいいと思う。

 私は結婚したことがありません。結婚したら男性って人が作ったものを食べるしかないんですよね。
 そういうのって、嫌じゃないのかな。私だったら嫌だな。

 今日はカレーは食べたくない、とか、いつも出てくるこの野菜、どうしてもうまいと思えないんだよな、とか、味噌汁にミックスベジタブルはないだろう、とか、いろいろあると思うんですけど、人に作ってもらってる以上、文句も言えないでしょう?

 たまには、誰かと同じ釜の飯、ってのも悪くはないです。
 私もたまには、旅行に行ってそこで出されるものを食べます。
 ただ、食べたくないのに、残すのが嫌で無理やり食べて、食べ過ぎて体調壊したりしますが^^;
 出張で泊まるホテルは朝食はバイキングのことが多くて助かるわ。

 自由に食べたいものを食べる。
 これができるだけでも人は相当「幸せ」です。
 私はおかげでとってもHappy。

 働くようになってからずっとお昼は外食だったのですが、弁当女子になってそろそろ丸2年になります。
 お昼にお弁当を持っていくようになってから、食の自由度はかなりアップしました。
 外食するっていっても、カロリーセーブもしなくちゃいけないし、いつも何を食べるかかなり悩んでいたしな。

 自分でお弁当を作って出かけるのって悪くないですよ。
 皆様もよろしければぜひ。

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2015.03.05

「孤独のグルメ」

「孤独のグルメ」という作品が人気らしいです。
コミックが原作ですが、ドラマにもなっています。

先日、ちょっとドラマを見てみました。
確かに思わずクスッと笑えます。

私達が一人でご飯を食べる時って、
(うん、これはうまい。うまいぞー)
(やっぱりごはん&納豆ってベストよね)
(あ~昼もカレーだった。失敗したー)
とかって心の中でいろいろ考えつつもすました顔で黙々とご飯を食べています。

それをそのまんま表現しちゃってるのがおかしい。
でも確かに「あるある」って思って共感できてしまう。

(さてと・・・どこかでランチしようかな。
 ドトールやスタバは近くにあるけれど、そうじゃなくてもうすこしがっつり食べたい。
 パスタやピザじゃなくて、今日はご飯だな。
 具だくさんの味噌汁が食べたい気分・・・)
とか思いながらランチの店を探している自分にめっちゃかぶるんですよ。

こういう作品が人気っていうことは、「一人飯」をしてる人も案外多いんだな~。

そして一人だからって無味乾燥なわけではなく。そこには一人だけの自由で、贅沢で、気ままなグルメの世界が広がっている。
主人公がお酒がダメというのにも共感。私もお酒はほとんどだめなので。

ところで、毎日のお弁当をツイッターにアップしている私だったら差し詰め「孤独のお弁当」と言ったところでしょうか。

Photo
(ふむ・・・週末に一パック買ったいちごがまだ残っているな。
 まだ傷んでいない。これならいける。
 そして今日はパスタ。週に1度ご飯ではなくパスタの日を作るのがアクセントとなるのだ。)
とか言いながら、今日もお弁当を詰めました。

さあ、皆様も。
味わい深く、とても豊かな「一人○○」の世界へようこそ。

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