2015年7月5日にスタートした、テレビドラマ版「デスノート」の原作からの改変ぶりがなんともすさまじいです。人気作品だけにかなり多くのファンに多大な衝撃を与えたと容易に想像できます。
私も無論、その一人です。
原作はコミックだけど、アニメにも実写版映画にもなっていて、どちらも非常にクオリティーが高く、実写版Lの松山ケンイチなどはスピンアウトの映画も作られたほど。(残念ながら舞台は見ていません)
そんな経緯もあって、デスノートがテレビドラマになるということで、別に期待もしていなかったけれど、がっかりもしていませんでした。多少のがっかりはあったとしても、それなりの出来になってるんだろうと思ってたんです。
が、7月5日の第1回の放送を見て絶句。
(なんじゃ、こりゃーーーーーー!!)←絶句なので声は出ていない
月が天才ではなく「平凡な大学生」だとは聞いていました。
でもここまで平凡?
てか、これ平凡かなー。平均以下ではないかしら。
仮にも夜神月と名乗る人物がアイドル見に行ってペンライト振ってる姿なんて見たくなかった。
そして、そのアイドルのために人殺ししちゃうところも見たくない。
というか、「普通」はこうなるんでしょうね。
デスノートを拾った人が普通の人ならば。
それは分かる。
でも「デスノート」という作品が、多くの人に支持されたのは拾ったのが月だったからなんじゃないか、と。
一人の非凡な少年がデスノートを拾い「新世界の神」として君臨する。
他の誰にあんなことができたか? 月も最後にそう言ってましたっけ。
だからこそLもまた、月を、キラを、捕まえるために命がけの捜査をする。
そういう話でしょう、「デスノート」って。
平凡な人間がデスノート拾って、身近な人間を何人か殺してしまう。
それですぐ捕まる。
事実、ドラマの中でもあっという間にLは「月」にたどり着いてしまいそうです。
そんな話でいいの? それでこれから面白くなるの?
月がFBI捜査官を皆殺しにするエピソードは原作の見せ場の一つです。
ドラマの月にそこまでできるんでしょうか。
月がついに犯罪者でない人間まで殺し始めるターニングポイントなんだけど。
一方、「平凡な人間が殺人鬼に変貌していく」様を見せたかったというこのドラマ。
それにしては、ノートで殺人を犯してしまい、自分も死のうとする月が、犯罪者の大量殺人を始めて「キラ」に目覚める経緯がずいぶんあっさりとしていました。そこを「1ヶ月後」で片付けてはいけないでしょ。
なので、余計に狙いがぶれてる感じがしてしまいます。これじゃ、最初に平凡な姿を見せたのは単に炎上を狙ってたとしか思えない。
原作ファン・・・というより、映画やアニメも含め、あえて「デスノート」ファンと言いましょうか。
そういう人達を全員、敵に回したかのような脚本。
あえて違いを際立たせることで、話題性を狙った監督。
あまり今まで経験なかったんですが、思わずネットで検索して顔と名前を調べました。
調べてどうするって?
もちろんデスノートで・・・いえいえ、それはかないませんが、もし、私たちの知っている月が見たら、こんなドラマ、プライドが許さないでしょう。
別物なら別物でも楽しめる作品がないとは言いません。
私などは、黒執事の実写映画、酷評でしたが、それなりに楽しく見れました。
でもなんだか今回のドラマは、わざとイメージをぶち壊しにしてデスノートやデスノートのファンを馬鹿にして煽っているように思えます。
ワタリも粧裕もちょっと嫌な性格だし、そういうつまらない改変からして、ファンへのそこはかとない悪意を感じてしまうのは気のせいでしょうか。
ここまでわざわざしなくても・・・
何を狙って、どういうつもりでこのドラマが作られたのか。
うーん、それが知りたくて、結局、見ちゃうんだろうな。
昨日の放送は民報で1位の視聴率をたたき出したらしいです。してやったりと思わせるのは嫌なんですけどねぇ。
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