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2016.08.09

「言ってはいけない 残酷すぎる真実」

「言ってはいけない 残酷すぎる真実」という本があります。


「美人とブスの美貌格差は3600万」・・・
 最初に私がこの本を手にしたきっかけはこのフレーズでした。

 なんとなく普通に日々、過ごしていて、見た目がいいと得だよなぁと思うことは確かにあるのですけど、それを「言ってはいけない残酷すぎる真実」なんてタイトルの本で、ブスは3600万も損なんだよ、と言われると、私としては反発したくなります。

 以下は自分のことなんですが、そもそも外見に自信が持てない女性は、男性から選ばれず結婚できないかもしれませんから、なんとかして自立して生きていこうとします。私の場合、幸いにして知能に関しては、小学校の頃のIQテストの結果がめちゃめちゃ低く、どうなることか危ぶまれた過去があるにしては、普通に学校に行き、中学、高校、大学と進学することもできました。結果、今日現在、自立して生きていくことはできています。

 これは多分、私がブスだからなのですよ。
 もし美人だったら、別にここまでがんばる必要ない。
 結婚して旦那が養ってくれるなら、自分で稼ぐ必要もないし。

 もちろん、モデルや女優、アナウンサー、もしくはホステスなど、美貌がメリットとなる職業はありますけど、そんな職業、最初からなろうと思いません。

 それに美貌がメリットとなる職業は「美貌+若さ」が価値ですから、年をとれば、必然的に仕事でも不利になります。
 本では、美人の弁護士は年をとっても有利だ、と書いてありますが、そもそも美人だったら弁護士なんかしなくたっていいでしょ。あほらし。

 生涯賃金ということで言えば、日本の女性は、美人なら高収入で条件のいい男性と結婚し、自分は働かないで暮らすのが最高のステータスですから、格差3600万と言われても、ピンときません。

 美人なら自分で働く必要がない。
 なら稼ぎはブスの方が多いんじゃないかな。

 という認識があって、
「なんてくだらない本なんだ。適当に都合のいいデータだけを取り上げて、強引な結論を出してるだけでしょ」
 と頭に来て、件の本を手にとりました。

 案の定、「美貌格差」の章の3600万は単純計算ですし、それで美人が得と言われてもねえ、という内容だったのですが、ディスるにはちゃんと読まねばということで本を買って、ちゃんと読んでみました。すると。

…意外とこの本、いいことが書いてありました。
 いいこと、というか、私は不愉快とは感じず、この内容を「おもしろい」と思いました。

 結局、こういうことなのです。

 人間の能力には差がある。
 それは遺伝の影響によるものも多く、つまり本人の努力とかそういうことでどうにかなるものでもない。
 なのに、人は生まれた時は平等で、それを環境次第でよくも悪くもできるという「神話」でなんと多くの資源が無駄に浪費されていることか。

 私は、本書の趣旨に深く賛同します。

 つまり人間って一人一人みんな違うんですよ。
 幸せの定義が一人一人みんな違うように。

 美醜も知能も運動能力も遺伝の要素が強くある。
 本人の力ではどうにもならない。
 だとしたら。

 私が今までやってきたことは正しかった。
 美しさで勝負したら損するのであれば、他で自分の取り柄を伸ばしていけばいい。その中で自分だけの幸せを手に入れればいい。
 
 美人には美人の、ブスにはブスの生き方があります。
 生まれながらの歴然とした違いはあるわけで、そこは否定しません。
 でも、その結果、幸せになれるか不幸になるかは選び取ることができる。

 本は女性と男性の生まれながらの違いにも言及しています。
 これはまさに自明の理でして、男性と同じように働くことが女性の幸せとは限らない。そんなこと望んでいない女性はたくさんいます。
 
 そういう「違い」を前提とせずに議論することの愚かさをこの本は教えてくれます。

 読書メーターというサイトで、この本の感想を見ていると、「不愉快」とか「危険」と感じる人も確かにいるようで。
 まあ確かに
「犯罪者の子供は犯罪者になる確率が高い」
 なんて言われるとどきっとしますよね。

 でもそうであってもその事実をあるがままに受け入れ、犯罪を犯さないように、起こり得るべき未来を変えることは私達にはできる。

 そういう意味で、私はある種、救いの書とも取れるのですが。
 あまりこういう感想を持つ人はいないのかな…

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