おそらく世の中の大半の男女の誰もが、心から愛する相手と出会えて、相手からも大事にされる…
そういう相手と結婚し共に人生を歩み、その結果、自然と子供に恵まれ、幸せな人生を送る…
なんていうのを漠然と心に思い描きながら、20代、30代を過ごすのだろうと思います。
結婚や出会いは縁だと言います。
職場、学校、趣味のサークル、別に合コンや今時なら婚活アプリでもいいでしょう。
もちろんお見合いだっていいし、友達の友達だっていい。
そういう出会いを重ねていって、自然と出会い、結婚に至る。
そういうものだと20年前は、思っていました。
ところが現実はさにあらず(苦笑)
私は当時、男性も多く勤務する職場にいましたし、趣味のカラオケサークルにも入っていたし、合コンもありましたし、お見合いパーティにも持ち前の好奇心で参加しました。
親の知り合いや友達の紹介があれば、それも出会いの一つということでお見合いもしました。
たいして取り柄がない私、若さだけしか売りがありませんから、
「後になって『あのときこうしておけばよかった』という後悔だけはしたくない。若い内に婚活(って言葉は当時ありませんでしたが)、がんばろう」
と思っていました。
が、こんな活動を重ねる内にちょっと勘違いに気がつきました。
誰かの紹介でお見合いすると、断るのが大変です。人によっては「顔をつぶされた」と怒る。
「最初から結婚する気もなかったのか、そんな気持ちで話を受けたのか」
と叱られるのです。
それが親の知り合いの紹介だと、親の顔もつぶす。
私は結婚したいという思いはありましたが、好きな人とじゃないとできないと思っていました。
お見合いで私が会った相手の人は、悪い方ではなくもちろんいい方でしたが、好きかどうかと言われると、2、3回会っただけじゃ判断できません。
だったらもっと付き合いを続けてもいいんですが男性側がどうも煮えきらない。
付き合いを続けたいのか、やめたいのか、どちらかというとやめたいって感じに私には見えたので(親から言われて仕方なくお見合いしている感じ)、じゃあやめましょうか…となってしまいます。
で、本人同士がお互いにそう合意した後に、仲介人から電話かかってきて、上記のように叱られて、なんだかバカバカしくなってしまいました。
結婚のために結婚したいわけじゃない。
食べていくには仕事もあるので自分一人ぐらいならなんとかなる。
ただ、好きな人と出会いたいだけ。自分を好きだと言ってくれる人と一緒に暮らせたらいいと思うだけ。
以降、お見合いはやめました。
「好きじゃないと結婚できない」とか言うとアホかと思われるようなので。
私から好きになった人はいました。
告白はしたけどふられた人もいるし、告白しようとしたら距離を置かれた人もいました。
いずれもうまくはいかなかったけど、人を好きになるっていい経験ですね。ちゃんと私も自分以外の誰かを好きになれるんだなって思えてよかった^^
ま、いろいろありましたが(笑)、がんばったので悔いはないです。
結局縁がなかったってこと。
ま、しょうがないですな。
やるだけはやったし、仕事はあるし、一人の暮らしもそれなりに幸せで、私は自分の人生を後悔したことはありません。
今までも書いていますが、私はそもそも一人が向いてるみたいだなぁというのも最近気がつきました。
一人でいるとほっとする。誰かがそばにいると緊張しちゃう。
おそらくこの先、年をとっても一人で生きていけるでしょう。そのための準備も今、がんばっています。
読売新聞の「発言小町」という相談コーナーでこんな相談を見かけました。
「私は結婚できませんか?寂しいです。」
私が上記に書いたように結婚や出会いに「がんばった」のは20代後半から30代前半にかけての頃の話で、30代後半にはもう結婚はないな、と思っていました。
なので、一読して相談者の世間知らずと箱入りっぷりに驚くとともに、ここまで箱入りなら、なぜ親がもっと彼女が若い内にいい縁談を世話しようとしなかったのか、非常に疑問に思いました。
相談への回答はかなり厳しいものが多く、結論から言えば相談者が望む結婚は37才じゃかなり難しいのは「事実」なのでしょうがないのですけど、自分の来し方を振り返ると、私は、この相談者の少々無理な相談をナンセンスだと切って捨てることはできないのに気づきます。
そう、誰しもが…それを何歳から意識し始めるかの違いはあるとしても…
「自分が好きと思えて、相手にも愛される」
そういう相手と結婚したい、と思っていると思うんですよね。
相談者がそれを望み、結果、今、37歳になってしまっていることを私は笑えない。
自然にそういう相手と出会い、結婚に至るのだろうと、普通は思いますよ、うん。
そういう認識が甘いと言われればそうなので、自然に任せてたら出会わないから、婚活アプリだのなんだのが登場するわけですが。数だけ重ねりゃいいってもんでもないし、出会えば出会っただけリスクもあるのでねぇ。リスクを恐れてたら何も得られないというのも事実ですが、自分から進んで「傷つきたい」人間なんて存在しません。
年収が1000万、顔が人並み、×1じゃいやだ、年齢も同じくらいがいい、まあ条件がいろいろあるのが批判されちゃってますが、そりゃ条件だけ聞かれれば、いい方がいいに決まってます。
でも一番大事なのは、やっぱり「自分が好きと思えて、相手にも愛される」。
これなんだと思うんですよね。
好きな相手のためなら、条件なんていくらだって変わります。私もそうだったもん。
この相談はあくまでも一例。
今、非婚率が跳ね上がっていますが、じゃあ、「自分が好きと思えて、相手にも愛される」、そういう、人間だったら誰もが望む当たり前の幸せを手に入れるために、私達は何をどうすればよかったのだろう?
処方箋があるなら教えて欲しい。
自分のためにではなく、これから適齢期に入る若い男女のためにね。
私達が何か間違っていたのなら、同じ間違いを繰り返さないために。
無論、今の時代、結婚だけが幸せではないと思います。
今の私のように、結婚しなくてもそれなりの幸せはある。
でも、笑われるんだろうけど、正直な話、今でも思いますよ。
「自分が好きと思えて、相手にも愛される」
そういう相手と一生の内に出会いたかったなぁって。
出会ってる人はちゃんと出会ってます。
それこそ10代の内に出会って、結婚に至る人だっているのだし。
出会えないんだったら、やっぱりそれは単に「縁がない」ってことじゃないのかなぁ。
それを本人の努力がどうとか、条件がどうとか、言ってみたって始まらない。
で、もし出会えなくても、ちゃんとパートナーがいなくても一人でこの人生を歩いて行けるように、私はこれまでやってきた。
それならそれもありでしょ。少子化なんて知るかー(笑)。
件の相談者がこれからどうなるのかやや気になりますが、もしかしたらこれからすぐにいい人が見つかって結婚しちゃうかもしれません。
そうじゃなくても、親の財産で、一人でも幸せにやっていけるのかもしれない。
それは誰にも分らない。
彼女なりに幸せになれるといいなと思います。というか、なってほしい。
幸せは人と比べるものじゃない。
彼女と比べたら、私なんて大卒で就職して、それなりに社会経験も積んで、しっかり一人で働いてます。
それだって結婚できないんだもの。
彼女が37歳まで家事手伝いをしてたからってそれを責めてもねぇ。
結婚なんて、結局は縁だと思います。できなきゃできないでしょーがない。
そういうもんですよ。たぶんね。
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