アルマーニの標準服と「約束のネバーランド」~子供の成長の理想とは~
銀座の小学校が標準服(実質「制服」みたい)にアルマーニのブランド服を採用するというニュースが報道され、話題になっています。
私が最初にこのニュースを聞いて感じたのは、小学校は制服じゃなかったですけど、中学、高校は制服だった自分の経験からいえば、
「制服ってそんなに大事なものかしら」
でした。
中学の時、女子の制服はセーラー服だったんですけど、登校すると、すぐにスカートからトレパンやジャージに「下」だけ着替えさせられるのが私の中学のルールでした。上がセーラー、下が白いトレパンって異様でした。なんでそういうことになっていたのか、女子にスカートをそんなにはかせたくないなら制服の意味ないやん、と正直思います。
私自身は部活の朝練があったので、上もセーラーではなくジャージに着替えちゃってて、制服でいる時間は、登下校時のみでした。
ましてや小学生。
体操服やジャージばかり着てたなぁ、私。
動きやすい服装でいいと思うんですよね。洗濯もしやすいし。
なんというか…外面とか体面を取り繕うためだけでしょ、制服の意味って。
子供にそんなの必要かしら。
もちろん大人になれば、体面を取り繕う場が必要なのはわかりますよ。
会社員は背広にネクタイだし、葬式は喪服だし、TPOはいずれ学ばなくてはいけない。
でも、それって小学生に「制服」という形で教えるものなの?
変だなぁ。
アルマーニ校長の今回の騒動についてはいろいろな意見が出ていますが、
「校長がどんな子供を育てたいのか分からない、校長が育てたいのは泰明小学校であり、そこにおとなしく、大人のいうなりに礼儀正しく従う学校の付属物としての子供なのではないのか」
という評論をネットで目にしまして、まさにそうなんじゃないの、と思いました。
「子どもにどう育ってほしいか」
最近、私は「約束のネバーランド」というマンガを読みました。そこに出てくる子供たちはまさに理想です。
自分で考え、自分で判断し、自分たちで自分の未来を選択する。
これができるようになることこそ、子供を大人にするってこと。
まあ、マンガの中では、そうして理想の子供を育てると、人間の脳が美味しくなるので、人を捕食する鬼がそういう環境を作り、美味しく食べられる人間を育てているという何とも皮肉で、恐ろしい設定なんですけどねー。
(ちなみにこの漫画では賢くない子供はもっと小さい内に出荷されて食べられます)
理想的な環境で愛情たっぷりに育てられ、日々の勉強で賢く成長した子供たち。
彼らはその賢さから、自分たちが食べられるために育てられたことにも気づいてしまいます。
そしてその環境から脱出することに挑戦する。
育てる側と子供の頭脳戦がものすごく面白くて夢中で読んでしまいました。
理想の子供にするための「母親」役を務める女性も大変賢く、子供たちにとっては強大な敵なんですが、敵でありつつも、そこまで賢い子供を育て上げる。
子供は親の思うとおりには育たないものだけど・・・
どういう子供になってほしいか。 そのためには何が必要なのか。
「約束のネバーランド」がまさにその答えのように私には思えます。
アルマーニなんかいらない。銀座の子供である必要なんかない。
自分で生き抜く力こそ、子供に本当に大人が与えてやりたいものではないでしょうか。
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