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March 2018

2018.03.31

桜2018

 武蔵浦和で電車を降りて、桜並木を通って別所沼公園まで。
 2018年の桜はかなり早く咲いて、もう散りかけでしたが、公園にはまだ見ごろの桜が残ってました。

2018_2


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2018.03.14

原発反対は感情論か

「原発反対派の反対の理由は感情論でしかない」

 という主張をネットで見ました。いわく

「事故が起きれば『原発は危険。やめよう』となる。でもそれはまちがい。
 たとえば自動車事故で多数の死者が出ていたって車をやめようとはならない。
 それは車が社会にとって必要だからだ」

 読んでいて、これはどちらかというとロジック(論理)の話ではないかと感じました。

〇事故が起きると誰でもその事故の原因となるものは危険なのでやめるべきと考える
〇しかし車で事故は起こっている
〇なのに車をやめようと思わないのは社会にとって必要だからだ。
〇だから原発もやめるべきではない

 ある事象に対して、
「いや、それだったら他のこういう例はあるだろ。こっちがOKなのになぜこっちはだめなの? ダメなわけないだろ」
 という意見はしばしば出てきます。

 たとえば、私も以前ツイッターで

〇A国が核を持った。だから日本も自衛隊を軍隊と憲法で明確にし、自分の国は自分で守れるようにならなくては。

 という主張に対し、

『銃を使った犯罪があったとしても、国民はみな銃を所持して自分の身は自分で守るべき」とはならないのでは』

 という意見を書いたら、

「国民の銃の所持を認めていない国でも軍隊を持っているところはあるじゃないか」

 という反論をもらったことがありましたっけ。
 ふむ。

 論理学としては、各論で結論を導こうとしてもダメってことなんだろうな。

 としたら、ここは帰納法でいきますか。
 帰納法とは、複数の事象をもとに1つの結論を導き出す手法です。

 たとえば最初の事故の例。事故を起こすのは原発と車だけでなく、
〇飛行機
〇電車
〇船
〇自転車
 なども死亡事故はあります。いずれの場合も、事故があったとしても、なるべく事故を出さないように安全対策をとることで、安全に利用することが妥当であるとされています。事故があったって、そうした交通手段を放棄しようとはならない。

 うん、こう書くと確かにそうなんだよなぁ。
 帰納法で複数の事象を見ていくと、事故=やめる、というのではなく、事故があったとしても、そうした事故を二度と出さないように気を付けることで、引き続き利用していくのが普遍的原則なのかもしれません。

 ただ論理的にそれが正しくてもやっぱりひっかかるんですよね…原発に反対する理由は「事故」のリスクだけではないからなぁ。
 車や飛行機と原発には根本的に異なる点があります。
 ある意味、反対派の主張はほぼこれに尽きる。
 それは「放射性廃棄物」の捨て場所がないということです。これは事実で、原発賛成派も当然分かっている話です。

 捨て場所がないのに、原子力発電を続け、「放射性廃棄物」を出し続けていいのか。
〇放射性廃棄物を捨てるところがない
〇わかっていて原子力発電を続ける
〇今必要なエネルギーのために、未来へ大きな負債を残すことになる。

 これを賛成派がどう考えるかというと
〇海洋投棄
〇地中に埋める
〇宇宙に捨てる
 そのどれかなのですが、地中に埋めたとして、いずれそこはいっぱいになりますよね。
 放射性廃棄物が無害になるまでには10万年かかると言われており、今必要なエネルギーのために10万年の負債を残す。これはどう考えても、メリットとデメリットのバランスがおかしいような。
〇10万年も保管する必要がある廃棄物はごく一部
 そういう説もありますし、
〇10万年の間にいい処理法が見つかるはずだ
 という主張がありますが、未来に託すのはちょっと無責任だよなぁ

 10万年・・・途方もない未来です。10万年保管できる「地中」は今の地球にどれくらいあるのでしょうか。「海洋」も同様です。
 少なくとも日本にはないんだよなぁ。10万年単位で見ると安全な地層の上に日本はそもそもないので。

 だとしたら、宇宙に捨てる方がまだ現実的か、なんて考えてちょっと調べてみたところ…

〇軌道エレベータで太陽に捨てる、という話がありましたが、それは原理的に無理(太陽に命中させるのが困難)。
〇太陽に命中させるのが無理なら宇宙空間に放り出すという案もありますが、地球の重力、太陽の重力の影響下の外へ廃棄物を射出するのがコスト、エネルギーともにかかりすぎ現実的ではない。重力のくびきを逃れられないと、廃棄物は地球の周りもしくは太陽の周りをまわり続け、地球に落下する可能性もある。

 うーむ。これもだめだわ。
 ただ、もし「軌道エレベータ」が実現化するような未来が来るとしたら放射性廃棄物を捨てるためでなくこちらの可能性があるようです。

〇宇宙太陽光発電

 宇宙で太陽光発電すれば、天候には左右されないし、効率もよい。地上に電気を送るために「軌道エレベータ」を利用するのですが、調べてみると、送電は軌道エレベータに限らず、マイクロ波送電、ビーム送電という方法もあるようです。

 もし実現化すれば、そもそも原子力発電しなくてよくなります。

 としたら地球上で原子力発電が必要な期間というのは「過渡期」なのかもしれません。
 基本、日本には先に書いたように、原子力発電による廃棄物を安全に保管できる場所はないのですが永遠に増え続けるのではなく、「宇宙太陽光発電」実現化までの、たとえば100年だとすると、100年分だけの放射性廃棄物をどうにか保管すればいい。

 まあ100年限定なら、化石燃料でつなぐというのもありか。

 袋小路だった問題に多少、光が見えてきました。

 これからの時代、難しい課題の解決策を考えるのは、人類ではなく、AIという強い味方もいます。
 あらゆる条件やデータをぶち込んで、課題を整理し、実現には何が必要か。
 ヒトの脳は物理限界がありますが、AIにはそれはないし、大量のデータを全て記憶できる。
 AIを適切に使って、エネルギー問題を検討していけば もしかしたら、次の100年で解決策が見つけられるかも・・・

 「原発反対は感情論か」からずいぶん遠くまできてしまいました。

 「宇宙太陽光発電」が実現化するといいな。


 なお、原子力発電の廃棄物問題については、こんな記事を読みました。
 とても分かりやすかったので、このブログでもご紹介しておきます。

考え続けている。原子力発電は本当に危険か?

 この記事の中で引用している「放射性廃棄物が無害化するには10万年」というのがそもそも正しいのか、ということについても書かれています。
 私もまた考え続けよう 、とこの記事を読んで改めて思いました。

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2018.03.06

中島みゆき「相聞」

 みゆきさんのニューアルバム「相聞」をようやく買ってきました。
 1曲ずつレビューしてみようと思います。

1 秘密の花園

 「秘密の花園」というと聖子ちゃんの
 ♪だれも~しらない~ひみつの~花園♪
 を思い出すますよね。
 え? 知らない?
 いや、その…(-_-;) みゆきファンの年代なら知ってると思う(笑)。
  
 歌詞だけ読むとちょっとミステリアスで、谷山浩子の「まっくら森の歌」な感じなのかなぁと思ったりもしたんですが、聞いてみたら大迫力の歌だった^^;

 メロディラインも一筋縄ではいかない感じ。カラオケで歌うの難しそう。いっぺん聞いただけじゃ覚えられない。こんな歌、聞いたことない。

 ものすごく不穏で不安な感じが曲と歌詞に満載なので、聴き終わってなんかモヤモヤした感じが残る歌です。 何度も聴くとそれがクセになっていくのかも。 
 「眼の中の氷の欠片」はアンデルセンの「雪の女王」のエピソードですね。大好きな話なので、私はすぐにピンときました。


2 小春日和

 このアルバムの中では唯一、ほっとできる曲。
 素朴で、みゆきさんだと「時刻表」とか「ホームにて」のようなジャンルに入る歌。
 でも残念ながら歌詞は、タイトルのようなあったかい歌ではありません。
 小春日和=嘘のぬくもり

 だもんなぁ。

3 マンハッタンナイトライン

 歌だけ聞くと「マンハッタンナイトライン」って聞き取れなくて、なんて言ってるんだろうと一番に思いました。
 出だしが私は好き。

♪日本にはつながないで 今ごろは真昼の国
♪夜の中起きている流民たちにつないでよ

 とにかくめちゃくちゃかっこいい歌です。歌詞の背景や解釈を考えるよりも、まずは曲のかっこよさに惚れてしまいました。

 多分でも、この歌で一番みゆきさんが言いたいのは

♪逃げ帰る故郷などとうに無い

 だろうなと私は思います。古い歌ですが「異国」を思い出すなー 

4 人生の素人

 歌詞は素朴なんですが、やけに力が入った編曲になっていて、「恩知らず」や「荒野より」のような歌。
 もっと普通にギター一本でもよさそうなのになぁ。

♪見せたい海があるの 知らなかったでしょう

 この歌の中の「君」がそういうのですが、ここなんかついイメージとしては穏やかで遠い目をした儚い女性を想像してしまうんですが、みゆきさんが、こぶしをきかせて歌うので、イメージ粉々(苦笑)。

5 移動性低気圧

 みゆきさんはいろんな歌声を持っていますが、この歌は「病院童」とか「ナイトキャップスペシャル」系のかわいいみゆきさんの歌です。編曲もそんな感じで明るい。
 でも歌詞はやっぱり不穏。そもそも「移動性低気圧」って不穏ですからね。
 この歌も編曲でめちゃくちゃ変わるんじゃないかと思ってしまいました。
 歌詞と曲のギャップが面白いと言えるかも。

6 月の夜に

 このアルバムを通しで聞いて私はこの歌が一番好きかも。さびがキャッチ―なんですよ。一度聞くと忘れられない感じ。
 
 ♪月の夜に騙されて 涙を抱きしめる

 ・・・不倫とか愛人とか水商売のような実るはずのない不実な恋のイメージがします。
 つまりいわゆる「演歌」ぽい世界とでもいうのでしょうか。でも、演歌のようなドロドロした感じはなく、すっきり美しい歌です。

7 ねこちぐら

 タイトルと歌詞と曲のイメージがそのままの歌。「バクです」みたいな歌です。みゆきさん、かわいい♪
 でも、私はこの歌を聴くと「ねこのかわいさ」を思うよりも、どうしようもなくひどく悲しくなっちゃうんですよ。
 悲しくなるからあまり聞きたくないとまで思う。カラオケでも歌いたくない。
 「お月さまほしい」くらい絶叫してもらえれば、すっきりするんだけどなぁー

8 アリア-Air-

 サビののびやかで明るい部分とその前の不穏な部分が対照的。
 初めて聞いたのは、友人のカラオケだったのですが、その時から私には今一つ歌詞がよく分からないんですよね。
 一つ一つのフレーズは分かるのですが、そのつながりが分からないという感じ。
 でもきっとカラオケで歌ったら気持ちいいんだろうなー。

9 希い(ねがい)

 私の知る中島みゆきファンの中で、人気の高い歌。
 ただ、これも私は歌詞がよく分からないんだよなぁ。
 歌詞の中では「希い」とは何かは明かされません。

♪希いよ届け あの人の希い 
♪私の全ての未来と引き替えに ただひとつ

 うーむ。もちろん、聞いた人全てがそれぞれ解釈してよいということなんでしょうけど、私は想像してみてもその「希い」がどんなものかが想像つかなくて。

 何かを犠牲にして叶えるべき希いってなんだろう。
 もちろん、それを望む人もいるだろうけど、私は直観的にそれはかなえてはいけない「希い」なんじゃないかという気がしてならないのです。何かを犠牲にして叶うだなんて…それでもと望むことがあるとしたら…
 叶えられたとしても「私」も「あの人」も幸せにはなれないのではないかと。
 
10 慕情

 慕情については「何かを間違えるな」という記事で書いていますので、本稿では割愛致します。 


 ちなみに、2月25日のライブ、無事、終了しました。
 まだ録音を聞いていないので、どんな感じだったか分かりませんが、聞いていただいた観客の皆さまからはおおむね高評価をいただきました。
 コーラスだけのために演奏に参加したのは初めてだったのですが、なんというか、自分の声で一つの演奏に参加できるってよかったなぁ♪
 また機会があったら、コーラスしてみたいです。   

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