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2018.03.06

中島みゆき「相聞」

 みゆきさんのニューアルバム「相聞」をようやく買ってきました。
 1曲ずつレビューしてみようと思います。

1 秘密の花園

 「秘密の花園」というと聖子ちゃんの
 ♪だれも~しらない~ひみつの~花園♪
 を思い出すますよね。
 え? 知らない?
 いや、その…(-_-;) みゆきファンの年代なら知ってると思う(笑)。
  
 歌詞だけ読むとちょっとミステリアスで、谷山浩子の「まっくら森の歌」な感じなのかなぁと思ったりもしたんですが、聞いてみたら大迫力の歌だった^^;

 メロディラインも一筋縄ではいかない感じ。カラオケで歌うの難しそう。いっぺん聞いただけじゃ覚えられない。こんな歌、聞いたことない。

 ものすごく不穏で不安な感じが曲と歌詞に満載なので、聴き終わってなんかモヤモヤした感じが残る歌です。 何度も聴くとそれがクセになっていくのかも。 
 「眼の中の氷の欠片」はアンデルセンの「雪の女王」のエピソードですね。大好きな話なので、私はすぐにピンときました。


2 小春日和

 このアルバムの中では唯一、ほっとできる曲。
 素朴で、みゆきさんだと「時刻表」とか「ホームにて」のようなジャンルに入る歌。
 でも残念ながら歌詞は、タイトルのようなあったかい歌ではありません。
 小春日和=嘘のぬくもり

 だもんなぁ。

3 マンハッタンナイトライン

 歌だけ聞くと「マンハッタンナイトライン」って聞き取れなくて、なんて言ってるんだろうと一番に思いました。
 出だしが私は好き。

♪日本にはつながないで 今ごろは真昼の国
♪夜の中起きている流民たちにつないでよ

 とにかくめちゃくちゃかっこいい歌です。歌詞の背景や解釈を考えるよりも、まずは曲のかっこよさに惚れてしまいました。

 多分でも、この歌で一番みゆきさんが言いたいのは

♪逃げ帰る故郷などとうに無い

 だろうなと私は思います。古い歌ですが「異国」を思い出すなー 

4 人生の素人

 歌詞は素朴なんですが、やけに力が入った編曲になっていて、「恩知らず」や「荒野より」のような歌。
 もっと普通にギター一本でもよさそうなのになぁ。

♪見せたい海があるの 知らなかったでしょう

 この歌の中の「君」がそういうのですが、ここなんかついイメージとしては穏やかで遠い目をした儚い女性を想像してしまうんですが、みゆきさんが、こぶしをきかせて歌うので、イメージ粉々(苦笑)。

5 移動性低気圧

 みゆきさんはいろんな歌声を持っていますが、この歌は「病院童」とか「ナイトキャップスペシャル」系のかわいいみゆきさんの歌です。編曲もそんな感じで明るい。
 でも歌詞はやっぱり不穏。そもそも「移動性低気圧」って不穏ですからね。
 この歌も編曲でめちゃくちゃ変わるんじゃないかと思ってしまいました。
 歌詞と曲のギャップが面白いと言えるかも。

6 月の夜に

 このアルバムを通しで聞いて私はこの歌が一番好きかも。さびがキャッチ―なんですよ。一度聞くと忘れられない感じ。
 
 ♪月の夜に騙されて 涙を抱きしめる

 ・・・不倫とか愛人とか水商売のような実るはずのない不実な恋のイメージがします。
 つまりいわゆる「演歌」ぽい世界とでもいうのでしょうか。でも、演歌のようなドロドロした感じはなく、すっきり美しい歌です。

7 ねこちぐら

 タイトルと歌詞と曲のイメージがそのままの歌。「バクです」みたいな歌です。みゆきさん、かわいい♪
 でも、私はこの歌を聴くと「ねこのかわいさ」を思うよりも、どうしようもなくひどく悲しくなっちゃうんですよ。
 悲しくなるからあまり聞きたくないとまで思う。カラオケでも歌いたくない。
 「お月さまほしい」くらい絶叫してもらえれば、すっきりするんだけどなぁー

8 アリア-Air-

 サビののびやかで明るい部分とその前の不穏な部分が対照的。
 初めて聞いたのは、友人のカラオケだったのですが、その時から私には今一つ歌詞がよく分からないんですよね。
 一つ一つのフレーズは分かるのですが、そのつながりが分からないという感じ。
 でもきっとカラオケで歌ったら気持ちいいんだろうなー。

9 希い(ねがい)

 私の知る中島みゆきファンの中で、人気の高い歌。
 ただ、これも私は歌詞がよく分からないんだよなぁ。
 歌詞の中では「希い」とは何かは明かされません。

♪希いよ届け あの人の希い 
♪私の全ての未来と引き替えに ただひとつ

 うーむ。もちろん、聞いた人全てがそれぞれ解釈してよいということなんでしょうけど、私は想像してみてもその「希い」がどんなものかが想像つかなくて。

 何かを犠牲にして叶えるべき希いってなんだろう。
 もちろん、それを望む人もいるだろうけど、私は直観的にそれはかなえてはいけない「希い」なんじゃないかという気がしてならないのです。何かを犠牲にして叶うだなんて…それでもと望むことがあるとしたら…
 叶えられたとしても「私」も「あの人」も幸せにはなれないのではないかと。
 
10 慕情

 慕情については「何かを間違えるな」という記事で書いていますので、本稿では割愛致します。 


 ちなみに、2月25日のライブ、無事、終了しました。
 まだ録音を聞いていないので、どんな感じだったか分かりませんが、聞いていただいた観客の皆さまからはおおむね高評価をいただきました。
 コーラスだけのために演奏に参加したのは初めてだったのですが、なんというか、自分の声で一つの演奏に参加できるってよかったなぁ♪
 また機会があったら、コーラスしてみたいです。   

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