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2018.06.21

「半分、青い。」第70話を見て

私は、私を産んだ母からも
「整形手術したらいいのに」
と言われたことがあります…(汗)
子供の頃は男の子からブスと言われることはしょっちゅうでした。

客観的に見ても、鼻が低く、凹凸の少ない顔面をしており(下手するとほおの丸みに鼻が隠れるくらい)
まぶたは厚ぼったく、そのまぶたがかぶさるせいで目は一文字で細く、
まあ、つまりは顔に関しては完全に残念な部類に入ります。

しかし…
私が子供の頃から私がいろいろなものから受け取ってきたメッセージは、
「人間の価値は容姿で決まるものでなく、大事なのは見た目よりも中身」
というものでした。

私は本好きな子供で、家にあった世界名作全集を愛読していて、こう書けば分かる方にはお分かりかと思いますが「世界名作全集」というようなものにはだいたいそう書いてあるんです。

たとえばシンデレラだってそうでしょう。
着飾ることが大好きで高慢なシンデレラの義理姉たちは選ばれず、汚い恰好で姉たちにこき使われていたシンデレラが王子様に選ばれる。

それ以外のどんな話だって大体、見た目が醜い相手に、醜いからといってぞんざいな対応をした者には報いがある。
醜くて汚い相手にも分け隔てなく、優しくしたものには幸運が舞い降りる。
昔話の定番です。

今から考えると、私の顔が残念だったからそういう物語が頭の中に刷り込まれたという可能性もあるわけですが、世間一般的に、贅沢をしたり、着飾ったりすることは悪であり、質素であることや、貧しくても一生懸命働くことが善である、そんな価値観だった時代に私は子供時代を過ごしました。
昭和50年代くらいの話。

もちろん、個人的、地域的な偏りはあるのでしょうが、当時の私の周辺では、学生が化粧をしたり、パーマをかけたり、髪を染めたりするのは言語道断でした。学生なんて野暮ったいのがデフォルトでした。

私はそのまま大人になり、つまり、化粧も知らず、ブランドの服やバックを買うことにも興味がないままでした。
着飾ることは悪で、人間は中身が大事だとずっと思っていました。
時代は移り、バブルと呼ばれる時代になってもね。

20代になった私は就職し、都内の職場に通勤するようになっていて、肩パットの入ったスーツを着たり(そういうのしか売ってなかった)髪をソバージュにしてみたりはしました。
化粧水を付けたり、口紅をさしたり、ファンデーションを塗るようにはなりました。
でもそれが普通だったからそうしていただけだったなぁ。

基本、私は男性と女性は同じだと思っていたし、どっちがえらいとも思っていませんでした。
ただ、女性は大人になったら自然と結婚するものだと思っていて、結婚することに「努力」が必要だとも考えていなかったし、ましてや男性が求める女性になるために、かわいくしたり、きれいにしたりすることを必要だと思ったこともなかったです。
結婚、つまり男性に選ばれるために男に媚びたりするのはいけないことだと思っていたんですよ。

自分のことをかわいいともきれいだとも思ったことはありませんでしたが、だからこそ勉強や仕事はがんばろうと思いました。大人が求めるいい子であろうと努力しました。
でも「いい子」であることを仕事で評価されるのはいいけど、「男」に評価されるのは嫌だと本能的に思いました。
だってほんとは「いい子」ではなく、いい子を演じているだけなので。
仕事はいい子でがんばれるけど、結婚相手にそれを評価されてずっと家でもいい子で居続けることだけは絶対に嫌だと思ったんですよね。

きれいでも、かわいくもなく、「いい子」でいることを評価されると嫌がる。
それじゃ売れるわけないですよねぇ。

いえ、ちょっと話がそれました。
今朝のNHKの「半分、青い。」を見ていて思ったのです。

>このきれいで、かわいい顔は何のためについているのか。
>せっかくかわいいのに、ひたすらマンガだけ書いてていいのか。

そんなことをユーコさんが言うのを聞いてびっくりしてしまいました。
きれいでかわいいことよりも、時に苦しくてもマンガを書くという創作活動に夢中になり、それを仕事にできることの方がすばらしいに決まっていると私は思っていたので。

きれいだとかかわいいだとかっていう「容姿の良さ」が一生懸命に自分の好きな仕事をすることよりも上位に来る価値観ってどこの世界のものなのか。
「半分、青い。」というドラマは現代よりもちょっと前、私の同世代よりもちょっと下の世代を書いているのですが、少なくとも私は知りません。

というか・・・世の中の女性が全てアイドルや女優のようにきれいだったり、かわいかったりするわけじゃないでしょう。
それでも生きていかなくちゃいけないのですよ、この世界で。
なのに、それを全否定どうするの。なんてドラマだよ。

と、私は思ったのです。いやぁ、びっくりした。

どちらかというと、これって現代の価値観ですよね。
非婚化が進んで、少子化になったからって、
・若い(きれいでかわいい)うちから婚活しろ
・早く結婚して早く子供産め
・相手の男性に関しては高すぎる理想を持つんじゃない
ってねぇ。

思うに、今の時代、全ての男女が結婚するのが当たり前じゃなくなったんだから、条件のいい人しか結婚できないのは当然なんですよ。
条件がいいってのはこれです。
・女は、かわいくてきれい
・男は、金持ちでかっこよい
そういう男女だけが結婚ってできる。そうじゃない男女は結婚できない。

でも「結婚して子供を持つ」ことだけが正しいわけじゃなく、他の生き方も認められるようになったからこそ、今という時代があるわけで、そういう世の中になったのはよいことだったはずなのよね。

不細工でそのコンプレックスの裏返しが故の「いい子」で、その自己防衛のためにコミュニケーション不全となり、そのために適齢期になっても男性とまともにつきあえず、結果、今に至る私にしてみれば、無論、結婚できなかったのは顔のせいだけではないことは重々承知しておりますけれども、だからといって、今、この時代の若い女性たちが、若い内から婚活することを強いられ、相手の男性について四の五の言うと怒られ、若いうちはとりあえずやりたい仕事に打ち込むという生き方も否定され、かわいかったりきれいだったりするうちに結婚することだけが善とされるような世の中(まったくいつの時代だよ)にはなってほしくないよなぁと思ってしまうわけです。

もちろん、結婚して子供を産んだ方がいいことは分かってますよ。日本の人口のためにはね。
だけど、過去、それだけが善とされる世界で、どれだけ苦しんできた女性がいることか。
ろくに稼げもしない男性と結婚して苦労したり、勉強や仕事をがんばりたくても否定されたり、子供を産めないことで非難されたり。
やっとそこから解放されて、自由に生きられる時代になったというのに、まだドラマの中でこんなこと言われるのかー。
ちょっとね。今朝の「半分、青い。」にはまいりました。

少なくとも私が生まれてから今まで、あんなことをいう女性なんて私は知りません。
私が不細工だったからかなぁ。

だとしても、この先、少子化のせいでどんなに結婚しない女性へのプレッシャーが強くなろうとも、きれいでかわいいだけが女性としての価値だという時代には、もう二度と戻りませんように。

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