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2018.08.21

「終わり」を正面から受け止めよう

多死社会で終末期医療が変わる――2020年「日本の姿」

上記は2016年7月、今から二年前の記事ですが、胃ろう治療が激減しているというのを読んで、少しほっとしました。

着実に変わってきているんだな。ありがたい。

実質、高齢化が進んで、高齢者に対する病院や医師や医療費が足りなくなり、致せり尽くせりの医療サービスを提供できなくなったという物理的な問題でそうならざるを得なくなっただけだとしても、終末期を迎えた高齢者に過剰な医療行為をやめる方向に向かっているのはよいことです。

できれば「緩和ケア」はどんどん取り入れられてほしいけど。

がんの治療と同じで、意味のない検査や、その後の生活の質を落とすだけで延命につながらない手術はやめた方がいいけれど、だからといって放置がいいわけじゃないからなぁ。

過去、行われてきた過剰な医療について思うのは、結局、人が「終末期」というものをちゃんと受け止められてないからじゃないかと。
「死ぬこと」は人間にとって怖いことだし、悲しいことかもしれないけれど、誰にでも訪れる、人として生まれたものの必然なのだから、ちゃんと向き合っていわゆる、「大往生」があり得ることを医療側も受け入れてくれないとね。

よりよい死、理想的な死、というものを、考えるのは悪いことじゃない。

哲学や宗教じゃなく、科学的な見地からの、最も人間にとって、ラクで安らかな「死」の在り方が、そろそろ理論的に明らかになってもいいと思うのよ。

まあ、これからの世の中は、適切な医療でさえ受けにくいほどの高齢化となっていくのだから、よけいな心配かもしれないのですけど。

ただ、少なくとも一個人の立場から言っても…
インターネットが普及した今の世の中、誰もが簡単に、適切な死とはどういったもので、医療現場では何が行われているかを情報として知ることができるようになりました。

医者は忙しくて、ネットなんて見てられないのかもしれないけど、患者の側は自分のことだしね。

何が自分に必要なのか、情報は選択する側の大きな武器になる。

自分の終末期をよりよい形で迎えるために、死やその前に来る老いから目をそむけず、真正面からそれらと向き合っていきたい。

なんてね。
先日見た「君の膵臓を食べたい」ではないですが、こんなこと言ってても、明日死ぬかもしれないのだから、とにもかくにも、また次の一日を悔いなく生きたいと思います。

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