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2018.11.26

産褥期精神病

 たまたま、ツイッターを眺めていたら「まんが王国」というサイトで「妊娠したら死にたくなった~産褥期精神病~」というマンガが無料キャンペーン中というCMが入ってきました。

 ちょっと読んでみると、おや、これは・・・

 私の母が躁うつ病、最近の言い方では「双極性障害」だったという話を当ブログで書いたことがありますが、それは私の出産を契機に発病したという話でしたので、まさにこれだったのかな、と。

 全部を読んだわけではありませんが、精神病院に入院し、手足を拘束されてしまう、ごくごく普通の女性だった主人公の様子が痛々しくて見ていられません。

 …いや、しょうがないんですけどね。
 本人もコントロールできない状態で、暴れてしまったり、自殺しようとしてしまうような状態なら、拘束されるのもね。
 でも、なんというか、他の病気も全部そうなんですけど、どんなに苦しくても、その苦しみは周りの人間には当たり前ですが伝わらない。

 苦しくてどうにかラクになりたくて、少なくともどうすれば苦しくなくなるのか、いつこの苦しみが終わるのか、教えて欲しいと願うのに、医師からも看護の人からも、明確な答えは得られず、ただ、暴れないように拘束されるだけって…

 こんなの生き地獄以外の何物でもない。

 精神の病にかかって、家族の手に負えなくなったら病院に入れるしかないのですが、病院では結局、こうやって対処するしかないのなら、なるべくやっぱり病院に入れたくないって思っちゃいました・・・

 私の母がうつのときは、ひたすら布団に寝たきりで、食べるものも食べず、風呂にも入れず、普通に考えると入院させたほうがよかったのだろうかと思いますが、入院しても、別によくなるわけではなく、ただ家で面倒見切れないから入院させるだけなら、家にいたほうがまだ、人の目を気にせずに苦しいときは苦しいって言えるし、それを適当にあしらわれたりとかもしないし、話しかけられたくない時はほっといてもらえるし、ずっとましなのかなぁと。

 いえ、マンガを見て、精神を病む人に対して、普通の人間って、こんなに冷たいんだな、ということを思い出してしまってね。

 怠けてる、とか、気のせい、とか、甘えだ、とか…

 ひどすぎるよなぁ。

 自分だってどうしていいか分からない。心も体も言うことを聞かない。

 そういう状態を想像できない人達がいるのは、もちろん幸せで、うらやましいことで、彼らを責めるのはおかしいのは分かっていますが、それでもなんともやりきれない。

 たとえばたかが風邪だって、苦しい時はほんと苦しくて、なんとかして苦しみから逃れようと、薬飲んだり医者いったりします。
 風邪はそれで少しは楽になるからいいようなものの、心の病は体の病気ほどうまく薬がきかないことがあるし。
 それでも、私の母の時代よりは今はいろいろ研究がされてきているのかもしれませんが。

 人の心ってのはほんとやっかいな代物で。
 精神病がホルモンの関係で引き起こされるならば、もっともっと研究が進んでほしい。

 もちろん人の感情を薬や電気刺激で完全にコントロールすることを考えると怖い気はするんですが、わけもわからず不安になったり、苦しくなったりすることを制御する方法だけは必要なんだと思うのです・・・

 心の病は昔より増えているらしいですが、そう、少なくとも、産褥期の精神病はホルモンの変化によることがはっきりしているのだろうし、発現したときの対策をしっかりとお願いしたいと思います。

 このマンガの主人公のように苦しむ女性が、どうか今後減っていきますように。

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