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November 2019

2019.11.24

「十二人の死にたい子どもたち」(ネタバレあり)

今回の記事は、沖方丁原作の小説、およびその映画化作品の感想です。

ネタバレありなので、ラストどうなるかを知りたくない方は読まないでくださいね。

 

(ここから感想)

この物語は「どうして死んではいけないのか」の答えです。

すごく分かりやすくてびっくりしました。

小説はちょっと冗長で、読んでいて誰が誰だか分からなくなってしまうのですが、小説の後、映画を見たら、大変感動しました。

映画はとてもテンポよく分かりやすく展開します。映像でそれぞれの登場人物の顔を見ながらストーリーを追う方が分かりやすい。

 

死ぬためにネットを通して集まった十二人の少年少女達にはそれぞれに死にたい理由がありました。

☆病気で苦しいから死ぬ(シンジロウ)

☆いじめられてつらいから死ぬ(ケンイチ)

☆親から否定されて死ぬ(セイゴ)

☆不治の病にかかってしまったから死ぬ(マイ)

☆自分の生きたいように生きられないから死ぬ(リョウコ)

☆好きだった人が死んでしまったから死ぬ(ミツエ)

☆生きていること、生まれたことが無価値だから死ぬ(アンリ)

☆人を殺してしまったから自分も死ぬ(ノブオ)

☆母親に薬漬けにされて苦しいから死ぬ(タカヒロ)

☆兄を植物状態にしてしまったから兄と一緒に死ぬ(ユキ)

☆父親に自分を認めて欲しいから死ぬ(メイコ)

☆死に憑りつかれてしまったから死ぬ(サトシ)

もし自分がそれぞれの立場の人間だったら、死にたいと考えてもおかしくない、と私は本を読んで、映画を見て、思いました。

 

でもね。

十二人の少年少女達は、それぞれに「死のうとしている他人」の理由を聞き、話し合っている内に気付いてしまうのです。

どんなに苦しくても、つらくても、逃れられないと思っていても、「生きる」ということは「可能性」に他ならず。

自分の力で、あるいは誰かの助けを借りることで変えることができるかもしれない、と。

死は何の解決にもならない、と。

たとえば「ユキ」です。自分が引き起こしてしまった事故で植物状態になってしまった大好きだった兄を見続けることが辛く、それが自分のせいだとも誰にも言えず、死んでしまおうとしていました。

でも、ここに集まったみんなは、その事故はユキのせいじゃないと言いました。全くの他人に過ぎない、自分が一緒に死ぬつもりだった兄を助けようとしてくれました。

その事実がユキの気持ちを変えるんです。

 

そしてシンジロウ。

ずっと病気で苦しみ続け、いつか衰弱して自分で何もできなくなってしまう。その前に自分の命を自分の意志で終わりにしたいと思っていた彼も、自分がマイと変わらないことに気付いてしまいます。

いつか死ぬまでは生き続けよう。この集いに集まった仲間と話す内に、彼の気持ちも変わりました。

 

一人一人がみんな、他人の死にたい理由を知るにつけ…そして「生まれてきたことが間違いだった」という最後のアンリの叫びを聞いて、自分がそうは考えていないことに気付いてしまう。

自分はどう生きたかったのか。それはもうできないのか。ここで死んでしまっていいのか。

・・・

・・・

いやぁ、この作品、心に刺さるなぁ。

映画の評価がネットで見るとそんなに高くないのがものすごく残念なんですが、この映画は巷によくある「殺人ゲーム」の話なんかじゃないんですよ。

ただ、結局それは、この本を読み、または映画を見て、最後に自分で「そうだったのか」と理解することで悟るしかなくて。まずは、読んで、見てもらわねば、この感動は理解してもらえない。

私も、正直、小説だけでは、あまり面白いとも思わなかったし、「ふーん」くらいの感想だったのですが、間を置かずに映画を見たらはまってしまいました。

見てよかったです。

私のいつか死ぬまで、生きることの可能性にかけて、がんばって生きていこう。

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2019.11.18

poem(121)

『何のために生きているんだろう?』と

大人になった今でもたまに考えてしまうけど

 

きれいに洗って気持ちよく乾いたシーツと

布団カバーを寝具にセットして

もちろん枕カバーも替えて

ルンバに掃除してもらった部屋にいて

お気に入りの入浴剤を入れたお風呂に入り

ハーブの香りのシャンプー

シトラスの香りのハンドクリーム

ふかふかのバスタオル

ふわふわのパジャマ

おやすみを言ってお布団に入れば

他に何が必要だと言うんだろう

 

欲しいものは全て手に入れた

 

そう…きみ以外の全ては

 

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2019.11.11

スカーレットを見てまたまた「貧困」について考えた

NHKの朝ドラ「スカーレット」を見ていると主人公の実家の貧しさを見て、脳内に「昭和枯れすすき」が流れます。

(引用開始)
貧しさに負けた
いえ 世間に負けた
この町も追われた
いっそきれいに死のうか
力の限り生きたから未練などないわ
(引用終わり)

昭和はもうずいぶん前に話になったのに、平成の時代から令和の現代になって、昭和の後半よりも「貧困」や「格差」の問題はしばしば語られるようになってきました。

食べるものにも事欠いたり、学校にも通えず、教育の機会を与えられない子供が現代の日本にはいます。
子供だけではなく高齢者もかな。
病気で引きこもったまま、食べ物もなくなり餓死する高齢者が実際にいますよね。
弱者が「世間」からこぼれ落ちていきます。

昭和枯れすすきの歌もそうだと思のですが、貧困って「自己責任」じゃないよなぁ

だって彼らは「力の限り生きた」んだもの。それでも抜け出せない。一つ、ふとしたきっかけで、敷かれたレールを踏み外しただけでもう戻れない。
親が貧困だと子供も貧困で、まともな教育も受けられないといい給料がもらえる仕事に就けず、貧困のまま大人になり、その環境で結婚し、また子供を作る。

昭和枯れすすきの人は「駆け落ち」っぽい匂いがしますが(スカーレットの主人公の両親も)それは逆に親の敷いたレールに乗らず、ドロップアウトを意味します。

一番大きな運命の分かれ道が「就職」のような気がしました。

私個人は就職するとき、あまりそのことをしっかりと考えたこともなく
「試験を受けて受かれば就職できるなら面倒なこと考えず勉強すればいいだけ」
という安易な発想で役所の人になってしまいました。実のところ、勉強すればいいだけではなかったんですが、そこで運命が分かれてるなんて思いもしませんでした。

その後、母が病気で入院したり、倒れたりしたときも、
「仕事やめて介護した方がいいかな」
と思ったっけ。
もしそこでやめていたら今頃どうなっていたことか。

落とし穴はすぐそこにあって、私がそこにはまらずに済んでいるのはたまたまでしかない。
そんな気がします。

私の場合は生まれた時代がよかったんだろうなぁ。
まだ昭和の時代でしたけど、日本人は大体、等しく貧しく、そこからみんなが中流になろうとして働き「1億総中流」だった時代。
そんなに金持ちも周りにはいませんでした。
だから普通に勉強して普通に進学して、就職はバブルで引く手あまただった時代にちょっと普通ではなかったんですが、結果的にはそれがよかった、という…

私はその後もレールをはずれないように細心の注意を払いながら生きています。
「結婚→出産→母親」っていうレールからは外れてしまいましたが、この少子化時代、それも珍しいことではなくなりました

あと、気を付けるべきは「健康」です。
気をつけてても病気はなるからなぁ。
さて、今後どうなっていくのやら。

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2019.11.02

ラグビーW杯日本大会

2019年はラグビーW杯日本大会が開催されました。

私はラグビーって全然見たことなかったんですが、サッカーもW杯の時のみ観戦するというにわかの典型なので、ラグビーもW杯、楽しく観戦しましたよ~

東北で仕事をしていたとき、釜石でもW杯の試合があるということで鵜住居復興スタジアムの建設予定を眺めていたのですが、W杯が始まってからは御多分に漏れず、日本チームの快進撃にしびれました。

いやぁ、今大会、ほんと、日本チーム、強かったです。リーグ戦では全勝、1位で決勝トーナメントに進出。勝てないと思っていた世界ランキング1位のアイルランドに勝っちゃうんですから。ロシア、サモア、スコットランド、数々の強豪を倒し、無傷で決勝トーナメントに進出したときは、準優勝くらいいくんじゃないかと思いましたよ。

決勝トーナメント初戦で日本が当たったのが南アフリカ。

日本はそれまでの快進撃が嘘のように、自分たちの強みを消されて、敗退しました。

ラグビーの強豪国といえば、今回、私は初めて認識したのですけどニュージーランド。このチームは「オールブラックス」と呼ばれていて、試合前のハカでも知られています。今回の大会では3連覇を狙っていたのですが、イングランド戦の準決勝で敗退。

オールブラックスはめちゃくちゃ強かったのですが、イングランドにはいいところなし。相手を研究し尽くし、相手に自分のゲームをさせないこと。それができたところが勝つんですね。

決勝は11月3日。イングランドVS南アフリカ。このゲームは南アフリカが勝ちました。

このゲームもねぇ、オールブラックスを破ったイングランドとは思えない、終始、南アフリカペース。

ラグビーって不思議。もうこのランクになるとどっちが明らかに実力が上ってないはずなんですが、強いはずのチームでも敗れるときは敗れるべくして敗れる。

でも日本チームが唯一負けた南アフリカが優勝したってことは、日本チームが堂々と世界と渡り合ったってことです。すごいことだ。

リーグ戦でアイルランドに勝ったときはジャイアントキリングだと思ったけど、奇跡ではなく「本物」だったってことですね。

今、テレビでは表彰式やってます。首相と秋篠宮様がプレセンター。日本にしたら最大級の敬意をこめた面子ですが、選手たちにとってはただのおっさんなんじゃないかと思いながら見ておりますw

南アフリカチーム、おめでとう。

 

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