「ひとりひとり」谷川俊太郎
谷川俊太郎さんの詩は、子供の頃、国語の教科書で「生きる」で出会い、「二十憶光年の孤独」とかも大好きですが、最近になってから「読書メーター」というサイトで、いろいろな方の読書記録を読んでいる内に、他にもある傑作とポツポツ出会っています。
「あさ」とかもいいよねぇ。
今回ご紹介するのは以下の詩。全文引用するのはちょっと気が引けるのですが、ぜひもっと知られて欲しいし、みんなに読んで欲しい詩です。
(引用開始)
ひとりひとり 谷川俊太郎
ひとりひとり
違う目と鼻と口をもち
ひとりひとり
同じ青空を見上げる
ひとりひとり
違う顔と名前をもち
ひとりひとり
よく似たため息をつく
ひとりひとり
違う小さな物語を生きて
ひとりひとり
大きな物語に呑みこまれる
ひとりひとり
ひとりぼっちで考えている
ひとりひとり
ひとりでいたくないと
ひとりひとり
簡単にふたりにならない
ひとりひとり
だから手がつなげる
ひとりひとり
たがいに出会うとき
ひとりひとり
それぞれの自分を見つける
ひとりひとり
ひとり始まる明日は
ひとりひとり
違う昨日から生まれる
ひとりひとり
違う夢の話をして
ひとりひとり
いっしょに笑う
ひとりひとり
どんなに違っていても
ひとりひとり
ふるさとは同じこの地球
(引用終わり)
特に3フレーズ目が好きです。
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