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February 2024

2024.02.08

父が肺がんになった3

人は誰でもいつかは死ぬ、なんて分かりきったことなのに自分の親のことになると何だか実感がないというか、
「ではどうしたらいいのか?」
よく分からないというのが実感です。

私の父が肺がんだということが判明してから約2年。
ヘビースモーカーだったからさもありなん、別に驚きはなかったなぁ。
発見当時、父本人に全く自覚症状はなくて、抗がん剤治療初めてからも重篤な副作用はなく、1ヶ月に一度病院に行って抗がん剤の投与を受けて帰ってくるという日々が続いていましたが、今年になってがんの影が濃くなってきたから、今までの抗がん剤じゃなくて別の抗ガン剤を投与することになりました
そしたら発熱して食事も喉を通らなくなり、本人もかなりつらかったらしい。
主治医にその話をしたら、
「じゃ、抗がん剤、やめますか。積極的な治療はしないということでいいですか」
みたいなことを言われたとのこと。本人としては
「抗がん剤を打って苦しい思いをしながらでも延命するか」
「それとも何もしないでただ死を待つか」
なんて言われて「後者でいいです」なんて言いにくいみたい。
もし私が本人だったとしてもそうだな。
仮にもし「抗がん剤やめたら後何年」とか言われて、それでいいですなんて言いにくいわね。

ちなみに私の実母はとっくの昔に亡くなっていて、父はその後、10才年下の今の母と再婚しもう20年くらいになります。
その母、つまり私にとっての義理の母は
「肺炎になって急に亡くなることもあるから覚悟するように」
みたいなことを言われてショックを受けていました。

人間は誰でもいつかは死ぬわけで、80過ぎてがんになったらそろそろお迎えかねぇ?という感じは確かにするんだけど、かと言ってまだ普通に会話もできて実家にいけばいつでも会える父が、もうがん治療を一切やめて死を待つ…みたいな覚悟ってまだまだ私にはできていないのが正直なところ。

もし自分がいつ死ぬのか選択できるとしても、とりあえず95くらいまでは生きるんだろうなぁという気がしているので、たとえば今、がんになって、治療しますか?しませんか?って聞かれたら…うーん。まあ一応、緩和ケアだけでもしたいっていうかな。
別に抗がん剤を打たなくたって治療を全部やめるわけではないのだし。
ただ打たないことで、全身に転移して、苦しくなるのは困るんだよなぁ。まあでもそこは0か10かじゃないんだと思うのよね。
いろいろ調べてみたんだけど…結局のところ、楽にあの世にいくにはどうするといいのか、って話。
次に病院に付き添いで言ったら、緩和ケアについて聞いてみよう。

今回は父の話だけど、自分だっていつそうなるかわからない。
そうなったら一応、標準治療はするけど、それが終わったら緩和ケア受けながら死ぬまでをゆっくり生きるんだろう。
悔いがないようにね。
父には今のうちにやりたいこと、聞いておくかな。

(2024年2月8日追記)

今日、つくばエクスプレス線柏の葉キャンパス駅最寄りの国立がん研究センター東病院に父母と一緒にいってきました。主治医から話を聞いたら父や母から聞いていた話どおりのことと、予想外の話と両方ありました。

予想外の話1:父は元々喫煙者だったので、肺がそもそも相当悪いこと。

…いや、喫煙が体に悪いことは分かっていたけど、本人に自覚症状がないようなのでそんなに悪いと思ってなかったのよね。でも、主治医の話では肺がタバコでやられているので、強い抗がん剤を使うと副作用で肺がやられるらしい。そのせいで肺炎を引き起こせば肺がんではなくて、そっちが原因で死亡するリスクがあるんだそうだ

予想外の話2:転移がある

…父と母からは転移はないって聞いてたんだけどしっかり転移している。肺がんによくあるという脳転移こそないけど、肺に複数個所転移があるのもさることながら、骨や肝臓にも転移があるそうなのでそのせいで腰の痛みが出ているらしい。つまりは肺がんそのものというよりはもう体のどこに転移があっても驚いてはいけない。巷でいうステージⅣ状態だなぁ。

 ここまで進行しているんじゃ抗がん剤で肺ガンの進行をある程度防げたとしても、身体全体がすでに終局へのカウントダウンに入っているということ。

 今日の時点では積極的治療をやめるか、継続するかの答えは父本人が出していて、その後、副作用も収まって熱は下がってだいぶ元気になったので、今日は「抗がん剤投与を続けます」と言いに行ったんだけど、それはそれとして「いつ何があってもおかしくない」状態であることはよく分かったわ。医師は「今年の桜は見られる」みたいな話をしてたなぁ。いや、それはそうだけどさ。そんなにあと数ヶ月でガクッといくものなの? 医者の見立てってのもすごいわね。

 私の方はホントに覚悟を決める時のようです。
 まあ、父とはこれまでたくさん思い出を作ったから悔いはないんだけどね。

 おかげさまで、この年になってやっと彼氏もできて「私も一人じゃないから大丈夫」って言えそうだしな。

 

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