poem(136)
3月
冷たい風に首を縮めて歩いていた
冬がもうすぐ終わるね
今日から3月だ
顔を上げていこう
3月が特別な季節になったのはいつからか
きっと桜の咲く並木道で母を見送ってからだろう
その前の3月には
灰色の空から冷たい雨が振る窓辺から
病室の母の寝顔を見ていた
別れを予感しながらも
私はただ子供の頃に母に教わった
懐かしい歌を口ずさんでいた
新しい季節がやってくる
その前の別れの3月
やり残したことはないか
伝えられなかったことはないか
忘れていることはないか
鳥はやがて北へ向かうだろう
水仙やチューリップは芽を出すだろう
何かが大きく動くだろう
悩んでいることはそりゃまだたくさんある
将来への不安も消えないけれど
こだわりや思い込みは全てここに置き去りに
出発の準備を始めよう
さあ 3月だ
顔を上げていこう


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