2015年の3月に書いた「見送り」という詩を再掲します。
たかが人事異動、昔は淋しくなることなんてなかったのにな。
最近になって、何気なく「またね」なんて別れてそれでもう二度と会えないこともあるんだって分ったせいか、今までこんなに一緒にいろんなことをやってきたのにもう二度とこの日々は戻らないんだってことがとても切なく感じられるようになってきました。
この3月も、任期が終わり去っていく人がいます。
2年一緒にやってきて、本当にお世話になって感謝の気持ちでいっぱいですが、伝えきれる自信がまるでないな。
今日はささやかながら餞別の品を買ってきました。どうか思いが伝わりますように。
「見送り」
3月 たくさんの人が職場を去っていく
定年退職の人
異動の人
出向する人
出向で来ていて元の職場に戻る人
私はもうしばらくここに残る
桜の中 みなを送る立場だ
人の出会いは一期一会
もう二度と会わない人もいるだろう
去る側よりも
見送る側
残される側
置いていかれる側に
私はなることが多いのだけど
きっとそれは私だけじゃないんだろう
生きている限りずっと人は
誰もみな見送る側にいるのだから
去っていく人達に
敬意と
愛情と
いたわりと
エールと
そしてありったけの感謝をこめて
「ありがとう
私もここでがんばるから
あなたもがんばって」
かける言葉はこれだけ
分っていたはずなのに
どうしてだろう この春は
大好きだった人達と会えなくなるのが
いつもよりちょっとだけ余計に
さみしい
優しくしてもらったこと
頼ってもらったこと
悩みを打ち明けてくれたこと
今になってそれがとても懐かしい
いつか思い出になり
忙しさに紛れて忘れてしまうまで
一時 このさみしさとともに
涙がこぼれないように
桜を見上げようか
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